バルバラ異界

------------人生において多くのことを、萩尾望都から教わった。

というわけで、日本SF大賞おめでとうございます！

萩尾望都氏はあたしにとって一番好きな漫画家さんです。
少女漫画を文学の域まで引き上げた、不世出の天才です。

ポーの一族、トーマの心臓、スター・レッド、メッシュ、
銀の三角、モザイク・ラセン、半神、マージナル、
名作を上げたらきりがないほどだ…って、今調べてたら、
マージナルってもう20年前の作品なんだね……あたしも
歳とるわけだ＿|￣|○

んで、しばらく少女マンガから離れていたので受賞作である
バルバラ異界、読んでなかったんで大人買いしてみました。


ほんとうに、あいもかわらず壮大な萩尾ワールド。ありとあらゆる
モチーフの複雑な組み合わせ、時代、場所を縦横無尽に動き回る
ストーリー展開。宇宙、火星、未来、過去、カニバリズム、夢、
親子、兄弟、戦争、虐殺、死、生、不老不死、若返り、子供、
大人、そしてそれらを全て包み込んで風呂敷を畳む圧倒的な
ラスト。（んー、結末はちと納得いかんところもあるが）

これほど緻密な構成の漫画を描ける作家さん、今どれくらい
いるんだろう……。こう考えると、やっぱり漫画家は才能を持った
選ばれし存在であってほしい。そう思いました。
（最近、小畑のラルΩグラド第一回も読んでそう思ったわ）

そして、萩尾先生のSFはやっぱいいわ～～って思いました。

萩尾先生、今なお第一線でがんばってらっしゃることにも
賞賛の念が絶えないが、これからも是非是非がんばっていただき
たい。これからも新しい作品を読ませていただきたい。
末永くお元気で…そう思ったのでした。