モン・サン・ミシェル・その1(装飾吊り看板など)

2014-04-30 22:41:21 | 旅行 ・ 装飾吊り看板

 

   

  こんにちは、お元気でしたか

 

  先日、ブログの過去記事を読み返していましたら、3年半ほど前にご紹介したモン・

  サン・ミシェルの装飾の吊り看板が、とても面白いということに気づきました。

  気がつくというのも変なのですけど、今まで撮り続けてきたからこそ、振り返ってみ

  ますと、あの島の吊り看板はかなり特殊だということが分かるのです。

  どこにでもあるようなものではありませんでした。 

  初めてご覧になるかたが多いことと思いますし、以前ご覧になったかたももうお忘

  れではないかと思いますので、もう一度改めてご紹介させてください。

  載せていなかった吊り看板の写真をつけ足し、写真も前より大きくクリアにしました。

 

  では、3年半前のMARIKOのお喋りにタイムスリップ!です。

 

                                

                     


   吊り看板の前に、モン・サン・ミシェルのことを少しお話しますね。

  ご存知のように、モン・サン・ミシェルはフランス北西岸の海に浮かぶ岩盤の島の

  上に建てられた修道院で、世界遺産に登録されています。

  早朝まだ薄暗いうちにバスに乗って海の中道を走り、憧れの大天使、ミカエルの

  修道院へと向かいました。

       

       

  ↑ここの大きな特徴は、引き潮になると陸続きの道が現れ、満ち潮の時には道が無

  くなってモン・サン・ミッシェルは完全に島になる。

  満潮の勢いが特別に速い海なので、昔は訪れた多くの巡礼者が予測できずに潮

  にのまれて亡くなりました。

  「モン・サン・ミシェルに行くなら遺書を書いて行け」とまで言われた難所。

  それでも巡礼者は跡を絶ちませんでした。昔の絵を見ますと団体で巡礼して来る

  んですね。



  ここはフランスのノルマンディー地方で、海の彼方はイギリス海峡。

  何度もイギリスが攻めてきた海です。

              

       

 

  Mont Saint Michel  訳せば「聖ミカエルの山」。  

  708年に、大天使ミカエルのお告げによって小さな教会が建てられたのが始まり

  でした。

  いちばん高い尖塔の上には、悪を打ち負かす剣を高く振りかざした聖ミカエルの金

  の像が雄々しく立っています。

  わたしのデジカメでは撮れませんでした。
       

                    

  ↑永い歴史の一時期には政治の策によって修道院がすたれ、島流しの囚人を収容

  する監獄として使われたり、戦闘時の要塞に使われたこともあったそうです。

  その変遷の落差はすさまじい。

 

       
         

  ↑上の写真は、サタン(悪)を退治する大天使ミカエルを描いた吊り看板です。

  歴史館の吊り看板。単に絵を描いているのではなく絵を切り抜いたかのように背

  景が透けて見えている看板が多いのがモン・サン・ミシェル独特の特徴でした。

  これから先もいろいろ出てきますのでご注目ください。



  ↓島に渡ると門前町のような通りがあり、吊り看板がたくさん掛かっていました。

  着いたばかりの時には、まだ薄暗くて。


        
 

  ↓宿屋や土産物店、レストランの並ぶ細い坂道を登ってモン・サン・ミシェル修道院

  へ向かいました。

  昔、遠くからはるばる歩いてきて海を渡った巡礼者はここでほっとしたことでしょう。


      


 

  下の吊り看板の絵は、宗教説話か民話の一こまのようです。↓

  水鳥の仙女が鍬のようなものを持っています。これも絵の切り抜きタイプの看板。

  壁の中からサメのような大きなお魚が半身を突き出しているようですけど、正体が

  よくわかりません。

  海の雰囲気のあるファンタスティックな珍しい看板だと思いました。

       


      

       

  ↑上の吊り看板は、老舗の宿屋と書いてあります。レストランもあるようです。

  昔の巡礼者が杖をついてはるばる歩いてきた絵ですね。

  この看板を吊り下げているのは鳥の口ばしで、全体が鳥の首の形になっています。

  鳥がくわえているタイプは吊り看板には圧倒的に多くて、いわば定番です。

         

       
      

  ↑上も、モン・サン・ミシェルらしい、海の空想みたいな吊り看板。

  半人半魚の女神を描いています。差しだすように手に首飾りを掲げているので、

  何か宗教説話があるのかもしれません。土産物店。



  ↓下の LUTINSという仏語は妖精たちという意味で、やはり土産物店の看板。

  これもファンタジーです。

  こんな看板を眺めながら参道を進んでいますと、徐々に現実から遠ざかり、異次元

  の世界に誘われてゆくような気分になります。


       
      


  ↓下は宿屋の吊り看板。中世の騎士のお城でのセレモニー。これも切り抜き細工の

  ような看板です。


       


          

                 

  ↑上は郵便局の吊り看板です。中世の郵便配達。下に角笛が。

  

  国や土地によって吊り看板もずいぶん違うようで、ここではやはり、まだ字の

  読み書きができない庶民が多かった時代に、絵を使ってお説教を説いてきかせ

  たお説教絵本みたいな看板が目に付きました。

 

  ↓参道の最終点はカフェ付きのパン屋さん。コーヒーのいい匂いが・・がまん、がまん。

  右手に修道院の険しい岩山が見えています。

  これから修道院へさらに登ってゆきます。


      

       

      

  ↑登る途中に振り向けば、海・・・ 冬の海と修道院の間で突然、時間が止まったよう

  な気がしました。

 

                                                
                                                                                                      

  次回も引き続き、モン・サン・ミシェル・その2をアップしたいと思います。

  実は3年半前の過去記事では、モン・サン・ミシェルを撮ったカー・ナビのテレビCM

  を最後に見て頂いたのですけど、今はYouTubeから削除されています。

  空からぐるぐる撮影したモン・サン・ミシェルの全貌が、テノール歌手の秋川雅史さ

  んが歌うCMソング「ストラーダ(道)」の雄大な響きによってよりダイナミックな映像

  に仕上がっていたのですけど。お見せできなくてほんとうに残念です。

 

  代わりにYahoo画像より、空から撮った画像を引用させて頂きました。

  もうすぐこの道は壊されます。現在、橋を架ける工事中で、今年完成予定。

  モン・サン・ミシェルが干潟になりそうなので島の形を守るためにやむを得ないの

  だそうです。
   

        

 

  次回は、修道院の中にも入ります。もちろん吊り看板も。

  ではまた、次回お会いしましょう~

 

                             

  




  

 

 

              


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