何度も読んだ「症例A」の作者が書いた純愛小説。
今のわたしたちが交わす言葉は 恋人たちの甘い台詞の交換などではありませんよね。そんな気楽なものではありませんよね。だから 深い覚悟から出た言葉だけをお伝へします。
そんな言葉で始まる小説。
少年時代にそれほどの関わりを持たなかった叔母の生前の秘密を紐解いていく内容は、ややもすると単調になりがちな第三者の手記をも交えつつ、なかなかの読み応えだった。
そして描かれていたのは、主人公ではなく、叔母の純愛だった。
第二次世界大戦の前後の話。
やはり、純愛とはもはや過去の遺産なのかな。
これだけ物に溢れ、情報も氾濫している現代では、純情もままならないのかもしれない、と思わずにはいられない。
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少年時代にそれほどの関わりを持たなかった叔母の生前の秘密を紐解いていく内容は、ややもすると単調になりがちな第三者の手記をも交えつつ、なかなかの読み応えだった。
そして描かれていたのは、主人公ではなく、叔母の純愛だった。
第二次世界大戦の前後の話。
やはり、純愛とはもはや過去の遺産なのかな。
これだけ物に溢れ、情報も氾濫している現代では、純情もままならないのかもしれない、と思わずにはいられない。
おととし、WOWOWドラマで『長い長い殺人』という2時間ドラマの制作に参加したり、友人に薦められて『レベル7』を読んでみたり、最近また宮部みゆきさんの本を何冊か読んでいて、ときどき短編集も読んでみたけど、やはり長編のほうがじっくり読めて面白いと思い、今回読んでみた本が平成元年に出版された『魔術はささやく』。
いやはや、傑作だった。どうしたらこんな面白いストーリーを思いつくのだろう?なんて陳腐なことは言わないけども。
それぞれは社会面のありふれた記事だった。一人めはマンションの屋上から飛び降りた。二人めは地下鉄に飛び込んだ。そして三人めはタクシーの前に。何人たりとも相互の関連など想像し得べくもなく仕組まれた三つの死。さらに魔の手は四人めに伸びていた…。だが、逮捕されたタクシー運転手の甥、守は知らず知らず事件の真相に迫っていたのだった。日本推理サスペンス大賞受賞作。