①マグニチュードが大きくて震度が小さい場合はある?
普通に起きる話.
マグニチュードは地震そのものの規模で,震度がその場所でどれだけ揺れたかを表す別物である.
同じ規模の地震でも近くで起きると震度が大きくなる.
極端な話,M7の地震でも遥か沖合で起きると震度は小さくなる場合がある.
②琵琶湖で津波が起きたことはある?
1909年姉川地震(長浜)M6.8直下型地震
長浜で1.8mの津波が沿岸に押し寄せた記録が残っている.
ただ,通常の津波は陸側プレートが海洋プレートに押されてその反動で海の水を押しのけて発生する.
津波は地震だけで起きるとは限らず,台風の高潮以外で海面が上昇することを言う(例:小惑星の衝突・氷山が崩れるetc)
この地震では湖の下の崖が崩れて(地滑り)その反動で地震が起きたと考えられる.
→火山活動など地震が起きなくても湖底で地滑りが起きたら津波を引き起こすことがある.この場合局地性が強まる.
津波は海に対して発表され,湖に対しては発表されない.
これ以外の記録はないが,それなりの深さ・体積をもつ湖だと稀ではあるが発生する可能性がある.
予測が難しいので,異常があれば即逃げることが必要.
③アウターライズ地震とは?
アウターライズ(海溝外縁隆起帯)によって起きる地震のこと.
海溝外縁隆起帯とは,海洋プレートの動く速度の差によってできるこぶのこと.
海洋プレートが陸地の下に沈み込む過程で速度が遅くなり,後ろの海洋プレートが追いついてくることでコブができる.
海洋プレートに円周の差による引っ張りの力がかかることでプレートが引き裂かれ(正断層型の地震)これにより津波が発生する.
そのため,アウターライズ地震は,プレート境界型地震よりも沖合で発生する.
そして,プレート境界型地震が発生した後にアウターライズ地震が発生することが統計的に知られている.
1896年明治三陸地震(プレート境界型)
↓
1933年昭和三陸地震(沖合)
2011年東北地方太平洋沖地震(プレート境界型)
↓
???(沖合)
沖合での地震で怖いのが,陸地での揺れはそれほど大きくないが,津波は大きいこと.
緊急地震速報によっておおよそ当たりはつけられるので,震度がそれほど大きくなくても津波がくるかはわかる.
揺れがそれほど大きくないため人が油断するなか大津波がやってくるので注意が必要.