鳴け、ビッグバド！

深夜２時、川辺に私は立っていた。

この書き出しも久しぶりである。

冬場と違い、今では餌捕りは、もっぱら昼になったので、必然的に夜中の行動が減ってしまった。

かといって、全く行動していなかった訳ではなく、ナマズ釣りにちょくちょく出掛けてはいたのだが・・・

それにしては記事が全然上がってないのは、実は私、只今、大スランプに陥っているのである。

初めのうちは、次に釣れた時に上げれば良いや、などと気楽に考えていたのだが、いつの間にか月日は流れていた。

言い訳がましいが、全くアタリもカスリもない、完全ボウズだった訳ではない。

まあ、そんな日もなかった訳ではないが、それよりもバラシが多いのである。

しかもフッキングして、足元まで寄せて、イザ抜き上げという時にバラしてしまうのだ。

3～4匹は抜き上げ途中、完全に魚体が空中にある状態で針が外れるという大失態。

今までは、こんな事なかったのだが・・・

まあ、バーブレスフックを使っている以上、ノーマルフックよりバレ易いのはあるのだが、それでもしっかりフッキングしていればそうそう抜けないものである。

ともあれ、私の連続バラし記録は10になっていた。

何とかこの状況を打破すべく、ポイントに向かったのだが、前日の夕方から上流で降っていた雨の影響で、水位が高く、流れも増している。

この状況では、よりアピールするルアーでナマズにルアーを見つけてもらう必要がある。

私が選んだのは



ビッグバド。

高浮力のボディの水押しとブレードの金属音でアピール力は申し分ない。

頼んだぞ、鳴け、ビッグバド！

高浮力ボディは空気抵抗も大きく、少し逸れながらも、まあまあの位置に着水。

巻き始めるとロッドを通してブルブルとしたアクションとチャリンチャリンとブレードがボディに当たる音が聞こえてくる。

数メートル引いた所で、流れを横切るかたちで引いていたルアーが流れに乗った。

その途端、今まで聞こえていたサウンドが消え、ロッド越しのアクション抵抗が増える。

何という事だ！

流れが太く重いので、クランクベイトタイプのビッグバドは水を捕らえ過ぎ、浮力を超えて潜航能力が上回り、潜ってしまった。

これでは思った釣りが出来ない。

ルアーを羽根物のデカダンスに換える。

羽根物はアップクロスに投げても立ち上がりが早く、アクションさせ易いのが良い。

交換後の２投目、着水から30センチと行かずにバイト。

それは乗らなかったが、続けざまに追い食いして、乗った❗

今度こそ逃してなるかと、フッキングして、一気に寄せにかかる。

ナマズが水面より頭を出し、ザバザバと首を振ったその時

ブンッ❗

外れたルアーがこちらに向かって飛んでくる。

な、なにぃ～❗

またバラしてしまった、連続記録は11に・・・

これでは鳴け、ビッグバドではなく、泣け、ビッグバドではないか・・・

泣けるぜぇ～。