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上海紀行

2019-12-03 18:44:11 | 旅行
2019年 秋が深まる中 朝9時10分 岡山空港から上海に向けて離陸


岡山空港は混雑なく駐車場も無料の所があるので神戸空港や関空に行くよりも近場の人は是非とも岡山空港を使ってみては


空は満天の青空
2時間ほどであっという間に上海に到着


上海の空港はとにかく大きい
大陸はやっぱりスケールが違う


この地球で一番広い大陸を網羅するためには
こんな広い空港が必要なんだと思い知らせた


日本は古くから大陸の文化を吸収し続けた


大陸は様々な土地からの文化を混在させ
再び地方に発信させて来た


日本はその猛烈な大陸の隣の小さな島国


多くを大陸に習い成長してきた


私は司馬遼太郎が大好きで彼の作品
「項羽と劉邦」を読んで大陸へ

いても立ってもいられずに旅立った


この地球上で最も大きな大陸の中でも江南が彼らの活躍した土地
項羽は江南の楚
劉邦は江蘇

上海を中心に彼らの歴史が渦巻く


私は少しでも彼の作品
そして彼らに近づきたくて上海へ


空路2時間でときめく上海へ



到着後そこから西郊外の青浦区 水郷古鎮へ
明代から清代に栄えた水郷
現在も当時の家屋や橋や町並みがそのまま残されており上海四大文化名鎮に数えられている
入村料等は無く歴史散策を楽しめる
お土産も思いの外、安く買えたりもする

野菜たっぷりの中国の郷土料理を食べた後に豫園へ
明代の役人,潘充端が父親のために造った江南様式の大庭園
古き良き中国の雰囲気を堪能できる
貴重な中国古典庭園や建物等、見所満載だ



いよいよ上海の中心部へ
中心部近くは高層ビルが乱立
それも全てが億ション超え
地震の多い日本のビルとは大違いだ
あちらもこちらも高層ビル群だ



その上、車のナンバープレートは破格の150万円だとか
金持ちしか車は持てない
それも殆ど全てが電気自動車
排気ガスもない
上海は思った以上に進んでいる



見上げるビル群やおしゃれなお店を眺めながら新天地へ
上海特有の長屋風集合住宅、石庫門(シークーメン)
上海独特の建築様式でグレーとオレンジ色のレンガを組み合わせた門
2階建ての長屋風の外観
屋根に付き出した出窓(老虎窓)等が特徴
1900年代初めに造られた住宅の多くがこの様式を用いている
石庫門住宅が続く路地を(里、坊)等と呼ぶ
当時の上海人の約4割がこの石庫門住宅に住んでいたといわれる



そして次は田子坊
石造りの門の先にある迷路のような通りに店がひしめく
ギャラリー、カフェ、ショップ、各国料理店
行き交う人々も地元の老若男女様々
路地裏のカオスだ
個性豊かなお店には他では手に入らない一点ものも見つかるかも
レトロで不思議なお店も
アートもいっぱい
不思議な探検が出来る場所かも



田子坊の雑多で不思議な空間に酔いしれた後
5つ星ホテルのシェラトンへ



欧米人仕様のせいかトイレに座ると足がぶらぶら
ベッドも高くて体を投げ込む感じで入り込む
でも枕と布団はふっかふか
さすがは5つ星ホテルだ



朝食は様々な料理が並ぶヴィッフェ式
朝食を楽しんだ後は無錫へ



ホテルからノンストップで2時間
無錫から自然豊かな太湖散策
太湖を抱いた杭州
中国の文化、学問がひときわ隆盛を誇った13世紀
南宋の首都として世界最大の都市を築いた古都
当時は臨安と呼ばれマルコ.ポーロによって世界で最も美しく華やかな街と讃えられた
特に景勝地の西湖周辺は風光明媚な庭園や寺院が数多く残され2011年には世界遺産に登録された
また中国を代表する茶葉のひとつ龍井茶の産地としても名高い



また太湖の水で育った美しい淡水真珠
本真珠よりもお手頃価格
私も43年の結婚記念にネックレスをプレゼントしてもらった
そして友人のお土産に個性的な真珠のクリームを



昼食は無錫名物スペアリブを含む無錫料理



午後には蘇州へ
春秋時代に呉の都として栄えた古都
紀元前514年に呉王がこの地に城を築いたことから街が形成されはじめた
元代にはマルコ.ポーロが訪れ運河と町並みの美しさを東洋のベニスと称賛した
町並みは網の目のように張り巡らされた運河や明代に造られた江南庭園の数々は今も旅人の目を楽しませる
特産は豊富な水資源を生かして発展した絹織物
主人もおしゃれなスカーフを購入



紀元前514年から長い歴史を持つ蘇州
紀元前、春秋時代の呉王、夫差が父のために築いた陵墓の虎丘
埋葬直後に白い虎が墓前にうずくまったという言い伝えがあることから名が付く
丘の上の塔は961年創建の中国最古のレンガ塔
地盤沈下で少し傾斜している
中国のピサの斜塔だ



盤門は蘇州城に紀元前508年に築かれた8つの門のひとつ
現存する門は元代の再建



報恩寺は呉の孫権が母の恩に報いるために建てた寺
8角9層の構造で最上部まで階段で登れる
三国時代を感じる事が出来た場所
三国志ファンなら最上部まで登ってほしい
蘇州市街が遠くまで見渡すことができる



そして唐代の詩人、白居易が蘇州長官として赴任した際に築いた歴史ある商店街
白居易は玄宗皇帝と楊貴妃の儚い愛の行方を詠んだ長恨歌の作者
杜甫や李白と並ぶ唐代を代表する詩人
高級官僚だったが派閥の抗争に巻き込まれて地方官に左遷される
この時に知事として派遣されたのが蘇州
地元では山塘街を築いた人物として崇められている
白居易に敬意を表して山塘街を白公堤と呼ぶこともある
外城河西北部から虎丘へと抜ける山塘河沿いに延びる街で現在の建物の多くは当時の商店街を再現して建てられたもの
運河があって昔を忍ばせるたたずまいだ



そしていよいよ美しい洋館が立ち並ぶ租界時代の中心地
黄浦江西海岸沿いに建ち並ぶ外灘はまさに上海の顔とも言える観光名所
河沿いに広く悠々たる歩行者用の道はなんとも気持ちがいい
また浜江大道を歩いて対岸の違った風景をそれぞれ楽しめる
洋館が連なるさまをみるなら、やっぱり浦和
川沿いの外灘遊歩道や陳毅像周辺がベストスポット
建物の細部を見たい人は中山東一路へ
精密な装飾が施された門扉や窓枠や重厚な石造りの壁などを間近に見ることができるのも楽しみ
独自の進化を続けるアジアの大都市
なかでも近未来的な超高層ビルが立ち並ぶ浦東は近代都市の上海を象徴するエリア



伝統芸能の変面ショーを楽しみながら四川料理の夕食を堪能
日本人にも辛過ぎない美味しい四川料理



お腹を満たしてお楽しみのナイトクルーズへ
先ほど歩いた外灘の遊歩道から船へ乗り込む
もう既に外灘のノスタルジックな建物はライトアップされ幻想的な雰囲気に
浦東の近未来的なビル群もみごとにライトアップされてロマンチック



もうもう、この世のものとは思えない夢のような世界
このライトアップの電気代は一晩で5000万円掛かるとか
エコを心掛ける私としてはこれでいいのかと思うのだがやっぱりこれだけスケールが大きいとまあいいかぁとなってしまう



とにかく中国のパワーを見せつけられた思いだ



浦東の上海中心大嘩こと通称、上海タワー
127階地上546mの高さにある展望フロアからは360度の眺望が広る
周辺の超高層ビルの屋上も見える眺望は圧巻
ドバイのブルジュハリファに次ぐ世界第2位の高さを誇る
上海ーの高所から遠く揚子江方面まで見渡すことができる

この上海タワー中心に繰り広げられるナイトビューは圧巻
黄浦江を挟んで外灘と浦東に抱かれた河をクルーズ
重厚でレトロな租界地区のエキゾチックな夜景と豪華絢爛な未来都市を思わせるファンタジーな世界を一度に味わえる夢のようなひとときを
それは言葉には表せない程の美しさだ



今夜も5つ星ホテルでゆったりおやすみ



中国の最先端都市である上海の街には租界時代の国際都市としての面影が今も至る所に残っている
その一つの多侖路文化名人街は魯迅公園から南へ延びる四川北路の突き当たりにある歩行街
租界時代に建てられたレトロな建築物が並ぶ
書画や骨董、陶器や茶葉の店などが点在している
通りには屋台なども並んでいるので食べ歩きをしながら歴史街を散策
洋館とプラタナス並木が異国情緒を漂わせる
プラタナスの木は租界時代にフランス人たちは本国と同じように上海にもプラタナスの並木道を造った
そして今も多くが残り旧租界地のシンボルとなっている

またレトロチャイナの雰囲気が漂う豫園
伝統的な建造物が立ち並ぶ
人々のローカルな暮らしも垣間見ることもできる
豫園は明代の中国庭園
その豫園の隣にあるのが賑やかな豫園商城
江南様式のレトロな建物や古い茶館や民芸品店など様々な店が並ぶ一大ショッピングエリア
140年以上も前の老城惶廳市原を起源に古くからの上海の文化が集約されている
江南様式の建築の中に老舗レストランや物販店などが集まり観光客でごった返すエネルギー溢れる場所
とにかく何時間でも楽しめる賑やかな場所
家族や友人達のお土産も買った

残っていた中国の元を使ってビンに詰め込まれたヨーグルトを買ってみる
飲むヨーグルトをイメージしていたけれど思った以上にヨーグルトが硬くてのみにくかったのが残念

でも渾然としたレトロ情緒と活気が味わえるステキな場所



いよいよ最後の食事
昼食は点心料理



その後、上海空港へ
17:35上海から空路、帰国の途へ
と思ったけど気流が乱れて機内食はなし
トイレにも行かせてもらえずに
20:40なんとか無事に岡山空港に到着


最後に少し波乱はあったけど上海で中国のパワーと歴史に少し触れることができた楽しい旅でした



また上海に行きたい



今度は弾丸ではなく
ゆっくりゆったりと旅してみたい







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