桃源郷とユートピア

桃源郷

それは中国の陶淵明の作品
桃花源記に由来する


ユートピア

それはトマス・モアの思想書
ユートピアから



共に人間が想い描いた理想社会


ユートピアは遠く離れた島国に

十分、到達可能な社会のはずだった

しかし主体的、積極的なユートピア思想は
目的とは全く裏腹の大きな災いを起こす

西洋のユートピア思想は悲惨な
管理社会を生み出した

人間の成長したがる欲求は
誰も抑え込むことは出来ない

人間の成長したがる欲望は
誰も抑え込むことは出来ないのだ

地上にユートピアを創ろうとする
情熱が人々に惨劇を生ませた


なんと皮肉なことか


でも、それが人間

人間の姿なのだから





桃源郷は
再び訪れることの出来ない理想郷

目的を持って追求しても到達出来ない理想郷

そこには人々がいる

そこには田畑がある

そこには雨風をしのげる家がある

そこで人々は働く

みんな笑顔で働いている


それで十分

それだけで十分

それだけがあれば

人間は幸せ

それ以上の欲が出るから

人間は不幸になる



この消極的とも想える桃源郷

この現実的に厳しく苦しい人間に

ただ働いて食べて寝るだけの生活が

本当は一番幸せなことを示している

何の欲も持たず毎日を
楽しく働いて食べて寝る暮らし

そんな暮らしが本当は最も幸せなんだと

桃源郷は言っている



その桃源郷も

ひとたび欲を持って探せば
到達出来ない場所となる

心の外に追い求めると
到達出来ない場所となる

探せば探す程
到達出来ない場所となる


桃源郷は我が心の中にあるもの

桃源郷は我が魂の奥底にあるもの



それが桃源郷

どんな欲望にも振り回されない

自分だけの桃源郷



きっと
それは潜在意識の中にある

欲望に振り回されない

純粋な美しい心の中に




(*⌒▽⌒*)




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