全ゲノム重複の奇跡

近年さまざまな生物のDNAが
読み解かれるようになってきた

最近のDNA解析の技術の進化はすごい


私たち脊椎動物の生き物の祖先

それはピカイア
現在でも生息するナメクジウオ
このナメクジウオはピカイアの生き残り

そこでナメクジウオとヒトの
DNAを遺伝子解析すると
ナメクジウオには一つしかない遺伝子が
ヒトでは４つに増えている例がたくさん


つまりピカイアからヒトへ進化する間
この5億年の間に何かが起こった


遺伝子が丸ごと４倍になる奇跡


40億年前、海の中に単細胞生物が誕生
そこから植物と動物が誕生
動物は節足動物の無脊椎動物と
魚類、両生類、は虫類、鳥類、ほ乳類の
脊椎動物に別れることに

そして遺伝子が４倍になったのは
この脊椎動物だけだったのです

動物は35の分類に分けれるが
遺伝子が４倍になったのは脊椎動物だけ


5億年前のカンブリア紀初期
普通、遺伝子は父親から半分
母親から半分を受け継いで１とする
しかしピカイアの父親から1、母親から1を
受け継ぎ2となるピカイアが誕生
親の2倍の量の遺伝子を持つピカイア
普通は余分な遺伝子が邪魔をして
生き残ることは出来ない
しかし、この時あらゆる条件が満たされ
2倍の遺伝子を持つピカイアが生き残こった
つまりピカイアに奇跡が起きたのです

そして、そのピカイアの子孫は世代を重ね
再び奇跡を起こすことになるのです



すべての遺伝子が倍になる

これが全ゲノム重複


この全ゲノム重複が起きると
その生物は生存しやすくなる

環境に対し抵抗力が増幅される

植物の全ゲノム重複の後

6500万年前の恐竜絶滅の後も
この全ゲノム重複の生物は生き残る



現在のヒトの遺伝子はおよそ22000

この遺伝子のうち5億年前に
重複した遺伝子は約30%

後の70％の重複した遺伝子は
消えたり他の遺伝子に変異

重複した遺伝子の中で２つ残った遺伝子は
新しい遺伝子に変異しやすい
変異した遺伝子は新しい環境に適応
増えた遺伝子を使って新しい機能を
獲得して生き延びていくのだ


私たち脊椎動物は全ゲノム重複で増えた
遺伝子で目の機能を進化させてきた

それがカメラ眼

見た物をはっきりと認識できる機能

そして手や足や顎の進化も

全ゲノム重複のおかげ

遺伝子の数が増えたことが私たち脊椎動物の
生き方を環境に合わせて躍進させた


大切な遺伝子は個別に重複すると
遺伝子のバランスが崩れてしまう
病気になったり生まれてこれなかったり

生き残って行くためにはバランスを保つため
全部のゲノムが重複しないといけない

全ゲノム重複で増えた大切な遺伝子は
その後は消えて無くなることはない
重要な遺伝子は残り
不要な遺伝子は消えていく


ゲノムDNAの解析の進化によって
大野乾先生の仮説が立証された

全ゲノム重複の後
消えずに残った遺伝子を
大野先生に敬意を表して
オオノログと名付けた



この奇跡の全ゲノム重複



私たちが今こうして生きているのも

この奇跡の全ゲノム重複のおかげ



すべての奇跡に感謝です





(*⌒▽⌒*)




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