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#649 - 2016年9月 嘘つきアーニャと真っ赤な真実

2016年10月10日 17時43分00秒 | 日記
『嘘つきアーニャと真っ赤な真実』




米原万里さんの本は以前にも読んだことがあったのですが、どうも文体が私とは合わず、あまり面白いという印象はありませんでした。しかし、なんとなく、私は重要なことを見逃しているような気がして、一番評判の良い一冊を読んでみることに。


これが、ものすごく面白かった!!!


子供の目から見た、ソ連崩壊前の共産国家での生活。国際色豊かな同級生たち。国民性や人種の問題。書かれた内容は60年近く昔の話ですが、今でも変わらないこともたくさん見つけました。特に現在イギリスで生活をし、たくさんの東欧諸国からの移民と接してきた私には、東欧諸国(米原さんは別の著書では、中欧と呼ぶほうが正確だとおっしゃっていましたが)の人々の人種差別意識には「そうそう!そうなの!!!」と初めてわかってくれる人が現れたように感じたほど。もし私がイギリス生活を体験していなかったら、もしくはほんの数年の滞在だったら、この本を読んだ感想と言うか受け止め方はもっと違っていたかもしれない、と思いながら、本当に面白く最後まで読みました。現在は、その後についても少し触れられている『心臓に毛が生えている理由』を読んでいるところです。


また、『嘘つきアーニャ…』の中で語られていた同級生たちを訪ねて行った旅の記録が、NHKスペシャルで放送されたということを知り、こちらもいつか見てみたいと思っています。


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