ポエム 愛の釣り人 なぶら編
私は釣り人
熱砂の上をひた歩く愛の釣り人
今日も釣って釣って釣りまくってやろうじゃないの
時間がないのよ
善人が潰されてゆくのをこれ以上黙って見てられないわ
もう限界よ!
ナブラが沸いた
遥か向こうの大海原に
沸き立つナブラは煮えたぎる湯の如し
ナブラはふたつ
ふたつのボイル
魚も鳥も無我夢中に乱舞し
食らい尽くす
私は釣り人
愛の釣り人
釣り場にはテリトリーがあるの
何にでもどこにでも愛で踏み入れればいいってもんじゃないのよ
この命あってこその奉仕だもの
こんな日には黙ってナブラ鑑賞を楽しめばいいのよ
食う者と食われる者
自然淘汰の摂理を心に刻みながら
私は釣り人
愛の釣り人だけれど
ボウズの時だってそりゃあるものよ