ポエム『うぶすなの大地』
自我があるのも言うほどに悪くはないものさ
そのおかげで君と出会え
今でもこうして繋がれている
そうなんだ
いつの日にか自我が消滅し
無の境地に入って
君がいてもいなくても
何があっても起こっても
何一つ燃え尽きたとしても
ここに残って消え去らない唯一無二な空間
その中からは抜け出せない
それは絶えず無窮にまとわり続ける
あゝ人生なんてもう懲り懲りさ
我慢して我慢して
自分を諭し騙し鞭打って
そこからの幸福感なんて
あゝ人間なんて愚の塊りじゃないか…
それなのにこの地球の支配者にでもなったつもりでのさばって
のさばり続けることが偉大だときてる
なんて愚かな生物だろう
手つかずの森へ分け入りて
大地の呼吸に歩み入る
母なる大地の深き愛
あゝ忘れ難きはこの温もり
全てを呑み込み御生誕せす