たまにっ記

ずぼらで毎日は書けないので、たまに書く日記「たまにっ記」です。

新型イストは、イストにあらず?

2007-08-17 15:25:00 | クルマ

初代イストとはかなり違うイメージで発売された新型イストですが、トヨタでは初めからこの車をイストの後継に当てるつもりだったんでしょうか。

初代イストは北米市場では Scion xA として販売されていましたが、もう少し大きい車がほしいとの顧客の要望により、より大きい xD が開発されました。北米では、初代 bB が xB として販売されており、先頃その後継としてより大きな、日本で言うところの3ナンバーサイズの新型 xB が開発されました。 xD が 新型 xA とされなかったのは、xD が xA とは全く違うコンセプトの車として開発されたことを意味します。

即ち、初代イストと新型イストは全く違う車であるということです。
なぜ、違う車に「イスト」を名乗らせたのか?

トヨタでは昨年、ランクス/アレックスの後継として3ナンバーサイズに拡張した欧州戦略車である新型オーリスを開発、日本を皮切りに販売を始めました。
同じく、イストもジェネレーションY(日本で言うと団塊ジュニア?)をターゲットとした北米戦略車として3ナンバーサイズに拡幅したコンパクトカーとして開発、そして日本でも販売を開始...、でも少し流れが違うような気がしますね。

当初トヨタでは Scion xD は北米専用車として開発していたそうで、イストのことは考えていなかったらしいです。長引く国内需要の落ち込みから、敢えて新型は開発せず、ニッチなコンパクトカー、イストは切り捨てるつもりでいたのでしょうか。もしかしたら、ヴィッツに別のフロントフェイスを与えて、新グレードを作るとか、そういう案もあったのかもしれませんね。ただ、販売店側からの熱望があってか、 xD をイストに模様替えする案が浮上したのでしょう。別の車なんだから、別の名前にしても良かったような気もしますが、...。

最初から初代イスト後継として開発されていない車、それが新型イストです。

新型イスト見聞録

2007-08-17 14:50:04 | クルマ

今までに「新型イストの誕生」を3回にわたって書いてきましたが、あれはウェブサイトやカタログなどを見ての考察で、実車は見ないで書いたものです。

お盆前にNetz店で実車を見る機会があったので、各部をじっくりと見て、シートに座り、いろいろと触ってきました。他にお客さんがいなかったようなので、試乗もできたかもしれませんが、時間的な余裕ながなかったもので試乗はしていません。

初見では、タイヤ径が大きくなっているのと厳ついフロントマスクのため大きそうな車に見えましたが、近づいてみるとやはり全長が4m以下であるのと、幅も3ナンバーサイズとは言え左右で15mmずつ拡がっただけなので、さほど大きいとは感ぜず普通のコンパクトカーとそう変わらない様な気がしました。

エクステリアについては、写真では分かりづらかったヘッドランプが以外と立体的であったことと、フロントフードからヘッドランプへ流れるラインがそのままボディサイド・リヤハッチへとへつながるラインがシャープで上手くまとまっていたとの印象を持ちました。
ただ、どうしてもフロントの造形の厳つさの割にリヤがあっさりしすぎている感は否めません。個人的には、テールランプの造形をもっと凝ったものにしても良かったのでは、と思いました。或いは、フロントをもっとあっさりしたものにするかです。

ルーフはほとんど平らで真ん中の部分が一段窪んでいるため、以外と低く感じられました。私が普段乗っている WiLL サイファはルーフの中央が盛り上がっていてイストより1cm高いために、実際2cmくらい低く感じられたこともあります。

バンパーのアンダーガード状の部分は無塗装ですが、シボ加工が為されており、単なるつや消しでは無い質感を感じました。

インテリアに関してですが、シートに座った時には外形の30mmの拡幅は全く実感がありませんでした。現行ヴィッツに比べると室内幅は10mm広くなっていますが、 WiLL サイファに比べると逆に15mm狭くなっています。室内高もイストは1240mm、ヴィッツは1270mm、 WiLLサイファは1290mm。 WiLLサイファは旧ヴィッツベースなので室内長が1810mmと短いので室内高がこれぐらいあって圧迫感を感じない広さです。一方、現行ヴィッツの室内長は1865mm、イストは1870mmであり、室内高が多少低くても室内長が広いからか窮屈な感じはしませんでした。
イストの場合、今回からセンターメーターでなくなったことでダッシュボード回りがすっきりとして、より室内が広く感じられるようになったのではないかと思います。

メーターがセンターメーターでなくなったことは先に述べましたが、イストのコンセントリック(同心円状)メーターはエンジンをかけた時に面白い動きをします。真っ暗な中に赤い針だけがメータートップまで跳ね上がり、ゼロに戻るという動作です。残像現象のためか、針が扇型に開いているかのように見えるところが面白いですね。戦闘機のコックピットをイメージしたものらしいですが、エンジン始動時のメーターアクションは、人によっては、時が経てば飽きてくるかもしれません。

メーターが戦闘機のコックピットをイメージした車は他にもありました。WiLL シリーズ第2弾のWiLLVSで、メーターが全て赤のイルミネーション、オーディオ・空調も赤色、AT車はシフトノブが戦闘機のスロットル風のデザインでした。その後、メーター・オーディオ・空調が赤のイルミネーションを採用したマツダのアクセラが出ましたが、WiLL VSのパクリだったんでしょうか。

ラゲッジスペースですが、ここは以外に狭かったですね。ヴィッツの上位車種と同様に、後席を倒してフリップを返すことで完全にフラットなスペースが確保できるところぐらいしか特徴はありません。新型イストは、あくまでもSUV風のシルエットを持つコンパクトカーなので、初めからSUVのラゲッジスペースを求めるのは無理がありますね。

見た目大きそうな、SUVとのクロスオーバー風コンパクトカー、それが新型イストです。

新型イストの誕生 その3 New Style, New Position

2007-08-06 19:16:21 | クルマ

新型イスト、1800ccのトランスミッションにはスーパーインテリジェント4速オートマチックのみ設定されていますが、北米仕様のサイオンxDには5速マニュアルも設定されています。

あくまでも予想ですが、もしかしたら、1年後ぐらいに追加のグレードが設定されるかもしれません。

ヴィッツRSのようにマニュアル車が設定されると仮定して、新グレード「XS(エクストラ・スポーツ」を勝手に新設してみました。SUVとコンパクトのクロスオーバーという割にはあまりSUV色の感じられない新型イストを、よりSUV色の強いエクステリアへと変えてみたモデルです。

エンジン:1800 2ZR-FE
ミッション:5速マニュアル
駆動 / グレード / 型式:2WD / 180XS / DBA-ZSP110-AHMEK、4WD / 180XS / DBA-ZSP115-AHMEK

XSの主な装備
専用シート
専用センタークラスター(チタンブラック/オーディオ・マニュアルヒーターコントロールパネル)
メッキ加飾・本皮巻きシフトノブ
ディスチャージヘッドランプ(オートレベリング機能付)
215/45R17 タイヤ&7Jアルミホイール
専用フロントバンパー&フロントフォグランプ
サイドマッドガード(マットシルバー)
専用リヤコンビネーションランプ
専用リヤバンパー


イストXSはコンセプトカーであるアーバンクルーザーへのオマージュとして創造しました。
フロントバンパーは、サイオンxDのバンパー上半分とイストのバンパー下半分をくっつけて、アンダーガード状の部分をマットシルバーに塗装し、サイドマッドガードも同色とし、見えないリヤバンパーもアンダーガード状の部分をフロント同様にマットシルバーに塗装、タイヤも1インチ大きい17インチのものを装着してあるという設定です。
ボディカラーもXS専用色として、新色のライトリーフグリーンマイカメタリックを9色目として設定しました。

本当にこんなグレード発売されないかなぁ、と思う今日この頃、、、。

新型イストの誕生 その2 エクステリア編

2007-08-05 17:03:20 | クルマ

新型イストのデザインの変遷について前回はインテリアを取り上げましたが、今回はエクステリアについての考察です。

インテリア編で述べたように アーバンクルーザー が新型イストの原形であると紹介しましたが、エクステリアについてはほとんどそのようには見えません。


「イストプレスインフォメーション」でエクステリアを見てみると、イストの外観コンセプトが出ています。



フロントのデザインはアーバンクルーザーのイメージを継承しているようにみえますが、リアのデザインが全く違っています。リアコンビネーションランプの「くの字」型窓がおもしろくていいなぁと思っていたのですが、これが採用に至らなかったことは残念でなりません。

デザインとしては、RAV4のリアにそっくりになってしまいました。当初のコンセプトがミニSUVということだったので、このデザインに落ちついたのかもしれません。

新型イストは、今年シカゴのオートショーで北米仕様サイオンxDとして世界に披露されました。

全体的なイメージはコンセプト画通りですが、SUVらしさが全くみられません。ちょっと大きめのコンパクトカーという仕上がりです。

それに対して、日本仕様の新型イストはコンセプト画に見られるようなSUVらしいデザインを前後バンパーに残しています。

エンブレム付近の造形がサイオンxDとは明らかに違い、逆台形のデザインとなっています。コンセプト画のデザインを2つに分けて、2種類の車を創造した感じでしょうか。

新型イストは先代同様にSUVっぽいテイストを持った、ちょっと高級なコンパクトカーに仕上がりました。

新型イストの誕生 その1 インテリア編

2007-08-04 13:45:27 | クルマ

先頃フルモデルチェンジを受けて発売されたイスト、その原点は1年半前の第76回 ジュネーブ国際モーターショーに出展されたコンセプトカー アーバンクルーザー でした。デザインはオーリスも手がけたトヨタの欧州デザインスタジオであるED2で、新世代のミニSUVとして開発されました。

一見すると、新型イストとは似ても似つかないデザインのようですが、インテリアデザインを見てみるとイストの原形がアーバンクルーザーであることが分かります。

比較写真に北米仕様サイオンxDのインテリア写真を用いましたが、新型イストもほぼ同様です。全体的な形状はアーバンクルーザーから引き継がれているようです。

フローティングセンタークラスターも少し形状が変わってしまって繊細な感じが無くなってしまったのが残念ですが、生産モデルに上手く生かしているのでは無いでしょうか。うなぎパイ状のシートの意匠も受け継がれているようです。



コンセントリックメーター、プッシュ式エンジンスタートスイッチ、ステアリングスイッチ、空調スイッチなど基本的な造形はこの頃からできていたんですね。