macaroon

人生に乾杯!

フランスへの献花

2008-07-14 | 
岡鹿之助の文集「フランスへの献花」読む。

表紙にもあるように、彼は、パンジーの絵を好んで描いた。この花の絵を「パンジー」「三色菫」「遊蝶花」とさまざまに題している。

遊蝶花は、上田敏の「シモオヌ」の訳詩(グルモン作)に初めてみられるそうだ。

さてシモオヌよ、わが庭の春の花には苧環、遊蝶花、唐水仙、匂の高い阿羅世伊止宇...(レミ・ド・グルモン)

パンジーが、日本へ渡来したのは幕末の1864年頃。遊蝶花、胡蝶花とも呼ばれ、花の色はいろいろあったそうだが、もとは白と黄と紫の三色の花であったので、三色スミレと呼ばれた。花が少しかたむいて開く姿から、物思いをする人の顔を連想し、フランス名のパンセ(物思うの意味)が生まれ、パンジーという英名ができたようだ。

藤田嗣治のパリでの赤貧時代の話が印象的だった。

ルオーのアネモネ、ルノワールのバラ、さて私なら、何の花かな。
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