南相馬市ふるさと回帰支援センター

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相馬野馬追がまであと3日  鹿島区烏崎にて    ~南相馬市ふるさと見聞録~

2013年07月24日 | 南相馬市
         

 「相馬野馬追」開催まであと3日。

 写真は南相馬市鹿島区烏崎の海岸から顔を出したこの日生まれたばかりの太陽です。

 南相馬市を中心に相馬、双葉郡に至る旧相馬領(二市四町一村)で、毎年7月に開催される国の重要無形民俗文化財

 「相馬野馬追」を迎える準備が鹿島区、原町区、小高区各地で粛々と行われています。

 ここ鹿島区烏崎にある海岸は、相馬野馬追に出場する馬の調教場として知られ、東日本大震災以前より、早朝、その

 幽玄な光景を見ようと地元はもちろん、他県からも大勢のカメラマンが押し寄せ知る人ぞ知る、観光スポットでした。

   
 
 しかし、東日本大震災による大津波の被害を受け、烏崎の海岸は破壊され、人家とと共に砂浜までもが遠く海原まで

 運ばれてしまい、相馬野馬追の開催は継続したものの、この海岸はそのまま殆ど手つかずの状態でした。

 あれから3年目の今年5月。一般社団法人「相馬夢追い企画」の理事長であり、農家民宿おっとまりのご主人でもあ

 る烏中さんが声掛けし、それに応じて下さったボランティアの方や地域住民の方が一丸となって、烏崎海岸の調競場

 再開をめざし、流木やがれきの撤去を行い、やっとこの光景を見ることができました。

   

 この日、訪れた地元の男性は、太陽がその海面を白く輝かせるまで、何度も何度も愛馬と共に練習をされていました。

 そのか細い4本の脚が砂浜を蹴る度に、まるで岩にあたったかのように細い砂が空中を白波のように飛び散ります。

 静寂な中で聞こえてくるのは、馬が砂浜を蹴るかすかな濁音と、静かに打ち寄せる波の音のみ。

 その姿がその日の無垢な太陽の光に照らされたシルエットを、生まれ変わった烏崎の砂浜に長い長い影をおとし、そ

 の影は馬の足跡で踏み荒らされた新たなか弱い大地に、力強く立つ戦国時代を生きた騎馬武者の姿を連想させました。

 
  こうして、一歩一歩、あの大震災を乗り越え

 継承される伝統の祭り「相真野馬追」

 今年もその新たな歴史を騎馬武者と共に歩みます。

 平成25年 7月 相双の夏がやってくる!  

 

       


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