平成24年4月16日、 あの日から1年と36日 待ちわびたこの日小高区を訪れました。
東京電力福島第一原子力発電所事故に伴い設定されていた「警戒区域」「避難指示区域」の見直しが行われ年間
積算線量に応じて、年間20ミリシーベル以下の「避難指示解除準備区域」年間20ミリシーベルト超50ミリシーベルト
以下の「居住制限区域」年間50ミリシーベルト超の「帰還困難区域」の3つの区域に再編されました。
この見直しに伴い、 南相馬市小高区域への出入りが暖和され
通行証なしでも自由に立ち入る事ができるようになりました。
原町区の20㌔地にあってゲートも外され6号線は多くの車が行き
交りまるで震災前の風景を見ているような錯覚に陥りそう。
津波による浸水でまるで湖のようになってしまった田んぼ、1年
たっても海水は引いていません。
今まで一時帰宅で指定された日にしか立ち入れなった地域に自由に行けることは避難されている住民の方にとっては
本当に嬉しい事です。「今まで中々行けなかったお墓参りや自宅の掃除など今度はいつでもいけるからほんと助かる」
そんな嬉しい声もある反面、小高区内にいまだに残る津波被害の痕跡が残る惨状を前にすると、多くの問題を抱えて
いる現状も見え隠れします。
南相馬市の鹿島区・原町区・小高区の中でも住居や店舗の被害が一番酷かったと言われている小高区。
倒壊したままの家屋や傾いたままの店舗などその現状はあの日のままです。
沿岸部の道路は簡単な補修工事がしてある程度なので車での走行が
危険な所があったり、小高区の駅前通りでは倒壊した建物が多く半壊
などで不安定な建物もあるので近づかないような対策が必要だと思い
ました。同時に、誰でも立ち入り可能という事で盗難や火災などの心
配もついてきます。
でもここで私達の帰りを待ち望んでいてくれたのはそんな問題ばかりではありません。
そこに待っていたのは… 平成24年を迎えた小高の春景色!
相馬小高神社で満開に咲き誇るしだれ桜。まるでこの日に合わせて咲いてくれたよう
「小高区ふれあい広場」の桜 広場のトイレ脇の花壇にはチューリップも咲きはじめていました。
小高区の駅前通りを歩いていると「菓詩工房 わたなべ」の渡部社長様ご家族の元気なお姿と遭遇しました。
「必ず小高で復活します!」ゆるぎない決心を書いた看板をお店の前に建てた渡部社長さん。
震災前「菓詩工房 わたなべ」さんは地元ほもとより県内外の多くのスイーツファンが支持するメルヘン風な雰囲気
が漂うステキな佇まいのお店でした。幸いなことにその外観は少しも変っていません。
双葉鶏卵さんの卵の殻を使った人気のプリン。「ぴよぴよらんプリン」は大人気のスイーツで、なめらかなプリンの
の感触は今でも覚えている程。あぁ!食べたい!
社長の渡部さんは、震災後一時はどこかでお店を開くことも考えたそうですが、やはり小高で再開したい、小高の為
にここで頑張りたい!という思いが強かったと力強くおっしゃっていました。
頑張ろう!南相馬! がんばろう!小高区!
>>南相馬市ふるさと回帰支/援センターHPへ
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