シンプル志向

先日読んだ本で面白い内容がありましたので、ご紹介したいと思います。
住宅市場に大きく影響をおよぼす消費者の動向として、「シンプル志向」の台頭があげられるそうです。シンプル志向は一時的な現象に留まらず、住生活のパラダイム（枠組み）そのものを変えつつあります。国が進める環境・リフォーム政策とも強く結びついた志向となっています。住宅市場ではこれらの変化する消費者ニーズと環境・快適を軸に、シンプル、コンパクト、高機能など時代のキーワードを織り込んだ新しい住まいづくりが望まれているのです。このように新しい消費行動の担い手をシンプル族といい、シンプル族のニーズに応えることが重要なカギになってくるのです。
シンプル族のメインになるのは、20代、30代の人が中心で、いわば団塊ジュニアにあたる世代です。車も家もシンプルがいいと言い、ベーシック、素材、ナチュラルな家を選ぶ傾向があります。最近の住宅を眺めてみると、昔よりはシンプルになってきているのは間違いありません。
シンプル族の志向性

　エコ志向
　エコロジー、環境を重視し、かつエコノミー（経済性）を重視する。
　マイバック、マイはし、マイボトルを持ち歩く。
　カーシェアリングなど、物を所有するのでなく、共有したり借りたりして済ませようとする　

　ナチュラル志向
　エコロジー、環境志向であるから、自然や自然素材の物が好きである。
　自然の神秘やパワーを感じさせるものや場所に憧れる。
　旅行先も文明国の消費都市よりも世界遺産に魅力を感じる。

　レトロ志向・和志向
　特に和風の物が好きである。
　古着・古い着物・古道具・中古家具・古本・古民家・古いマンション(ヴィンテージマンション)古い都市や建築、世界遺産を好む。
　欧米の中古家具より日本の古い道具を好む。
　地産地消を志向する。

　オムニボア（雑食）志向
　様々な国や地域の文化（食べ物、服、家具、音楽）を楽しむ。
　自分の生活にも、生活の細部にまで文化性があることが理想である。

　ソーシャル・キャピタル（「社会関係資本」志向（人間関係）のこと）
　いろいろな人と出会い・知人・友人を増やし・話し・楽しみ・知識を増やすのが好きである。
　信頼できる知り合いがたくさん欲しいと思っている。


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