Salut!るうちゃんの毎日

わんこ「るうちゃん」が語るわが家の日記です

帯のドレス

2012-03-22 08:02:41 | おかあさん
コンサートが終わって 
おかあさんは花束をたくさんいただいて 帰ってきた

お手紙付きのお菓子の箱もいっぱい
おかあさんは 芳名帳を見てびっくりしたり
うれしそうにお手紙を読んだりしていた

メールもつぎつぎに 行ったり・・・来たり・・・
手を止めては 返信している
なかなか忙しそうだ

ドレスの評判も上々だった
「もう着ないと思ってたけど もう一度着ることができて
よかったわあ みんなにほめられたのよ」

先月から入院しているNさんからいただいた
古い丸帯をリフォームしたドレスだ

昭和初期か もっと以前・・・という帯は
金糸と銀糸で 華やかな松が刺繍されている
モダンな枝ぶりは 松と言うより 不思議な雲のようだ
絹独特の柔らかさと 締めるときゅんきゅんたてる音
その存在感は なかなかの物だった

Nさんは おかあさんを娘のように可愛がってくれた
「70の手習いよ」といって バイエルからレッスンに通って
ソナチネアルバムまで 順調にレッスンは進んだ
「よくお稽古なさるから つぎつぎとレパートリーが増えるわ」と
びっくりしていたおかあさん

Nさんちで お懐石の作り方を習ったり
お裁縫を習って おねえちゃんの浴衣を仕立てたり
お茶のお稽古をしたり・・・・
あたしもお散歩の途中で よく遊びに行った

脳梗塞で倒れて 好きだったお茶も点てられなくなってしまった
Nさんは お見舞いに行くと 右手をひらひらさせている
「ピアノ弾いてる見たいね」と声をかけると
無表情で おかあさんをじっと見る

ドレスをデザインしてくれたNさんとは モーツアルトのオペラ公演で知り合った
「魔笛」に出演した時 偶然彼女と仲良くなって
おかあさんのドレスのほとんどが Nさんの作品だ
東京でアトリエを持ってパタンナーとして仕事していたNさんは
音楽好きなご主人と結婚されて お幸せとの便りが・・・
偶然 おかあさんとお誕生日が一緒で 
二人は毎年 必ずおめでとうメールをしあっている

コンサートの前日 Nさんは
真っ赤なばらと すみれ色のスイートピーでアレンジされた
それはすてきな花かごを 届けてくれた
おかあさんは ピアノの上にその花を飾って
Nさんの心と一緒に ステージに出たんだ

二人のNさんの おかあさんへの優しい気持ちでできたドレスが
きっとおかあさんを 守ってくれたんだね


コンサートを終えて
嵐のあとのような リビング
おかあさん ぼちぼち 片付けてよね
もう 4日も経ってるじゃん!


るう 早く走り回って 遊びたいんだから
段ボール じゃまだよう!







クリック
よろしくお願いします!!
人気ブログランキングへ


2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わーい♪ (なみ)
2012-03-25 01:36:10
こんばんはー
コンサート大成功おめでとうございます
コンサートのときにあふれるお菓子や花束。すごく幸せな気分になるよねー。
無事に終わってほんとにほっとされたでしょうね。ひとつのステージを作り上げるのって、想像する数倍大変なのではないかしら?そんなことしたことない私には神業みたいに思えますよー!感動の創り手になるのって、大変だけれど、ほんとに素晴らしいことだと思います。
Nさんのお話、少しうちの祖母を思い出しました。生前、新年の初釜だったか、何か晴れの席に出る際にとっておきの丸帯をだしてきて見せてくれたことがありました。たしか祖母の母がお嫁入りの時に持ってきたものだったような。それでもまったく色あせず迫力があって、昔の良い物というのは職人の魂がこもっているなぁと感心したものです。それをドレスにするなんて想像しただけですごいです!デザインされたNさんのセンスも素敵なんでしょうね。
「魔笛」も出演されたとか。
残念ながら通して見たことはないですが今後生で見てみたいもののひとつです。すごいなぁ~!
お話したいことがありすぎますが~すでに長いのでまた次の機会に。
お邪魔しました(^^ゞ
ありがとう! (luna)
2012-03-25 23:02:48
おばあちゃまの帯・・・ステキですね。
私の頂き物は一見地味な柄でしたが紫の地色を生かし、光沢のある紫の生地を使ってデザインして頂きました。人の思いとか優しさとかが入ってる作品って、洋服でもお菓子でも手芸でも、大事にしたいですよね。
なんとか無事に終わって本当にほっとしてるのが本音デス。歌詞覚えるのが本当に大変で・・
たった20曲なのに・・・日本語なのに・・・ですよ?
うふふ また 遊びに行きますね!!
コメントありがとう!また来てね

コメントを投稿