I can't hand it over!!

夕刻まで酷かった体調も戻り、コメントを返したりブログを更新した後に、ようやく十二国記のラインワークに手を付けました。

※全体図

で、昨日のＳ氏の絵を見て頂ければ歴然ですが、あまりにも違うアタシと彼の絵の描き方にて表現の方向性に迷うところ。
はたして今回はアタシがアートディレクターを務めさせて頂き、しかも題材は敬愛する十二国記と来たもんだ！
で、（ハッキリorまったり）どちらの路線で行くのか当人も不安であったろころ、「ぜひsnooper調（まったり）で！！」とももじさんからの嬉しいリクエストも頂いた今日この頃。

いやしかしこれに関しては偏に、見解のハッキリした外国人にそれを伝える英語力と押しの強さがあるのか！？ってのが悩みどころなのでした；

さてはてそんな折、体調も回復したので久々に絵を進めよう！と、ラフスケッチを前にしたら...

「やっぱり大好きな十二国記の絵に妥協は出来ない！！」

との激しい思念に駆られ、翻訳コンニャクも無いことだし、仕方がないので辞書と首っ引きで何とか彼に伝える言葉を探してました。
（つ、疲れたぁぁぁーー）

そうして景麒のラインワークを添付しつつ、以下の嘆願書？を送ってみる。

「i drew a line work of keiki of 12kingdoms.
with this pic, i want to regard a delicate line work as important very much.
i think so for a line work of yoko in particular and keiki.
but i want to draw shirei is powerfully!!
and so i want to express gentleness that is in peace and calm in this pic and that i say with strength and mercy and a bond.

however, i may be different from u r usual technique in this.
but u understand it and want u to help me!
let's make the best pic which i can draw on only us!!!!! 」
（いいのかコレで；）

「十二国記の景麒のラインワークを描いていました。
この絵で私は、繊細なラインワークをとても重要視したいと思っています。
特に陽子と景麒のラインワークに対してそう思います。
でも使令は力強く描きたい！
私はこの絵で静謐の中にある、優しさや強さや慈悲や絆ということを表現したいのです。
（ここが一番悩みどころ；；；いいのかコレで！？）

だけどこれは、いつもの貴方の手法とは違うかもしれません。
でもそれを貴方は理解して、私を助けて欲しい。
私達にしか描けないような最高の絵を作りましょう！」

まぁ文法とかヘン極まりないと思いますが、とにかくテストじゃないんだから伝わればオッケー！！（伝わってるのか？）
恥ずかしがって躊躇してたら何にも伝わらないぞ！！ってのを、アタシは身を持ってベトナムで学びましたので！！

だって部屋のクロークにでっかいトカゲの死体があったんですよっ！！
しかしそのときは見なかったことにして（取りあえず死んでるし）、そっとドアを閉めました。
がっ！！！
翌日朝食から戻ってみると、さっきまであったはずの死体がナイっ！！！
∑(￣ロ￣;)
つーことはヤツは生きてやがるってことですよ、奥さんっ！！
だって3日間も滞在するのに、あんなデッカイトカゲがいる部屋なんてイヤじゃないですかぁぁぁ！！！！！

で、フロアー常住スタッフのもとへダッシュしたものの。。。
この人英語しかしゃべれないよ；；；；；
アタシにとって英語なんぞを話す機会なんて皆無なのに！！
真っ白な脳みそに檄を飛ばしつつ単語で繋ごうと試みる；

で、ハタと。。。んっ？トカゲってなんて言うんだ？？？

いきなり出鼻をくじかれました。。。
もう、肝心要の開口一番が出てきませんよ；
（そしてなぜか脳内では「agnis.b」の黒トカゲマークがめっさ浮かんでいる）
だから、スッ、スネーク...違う！！ええっっと...アリゲーター！...ダメだっ、激しく離れてったよ！（そんなもん部屋にいたらこっちが死んでます；）

仕方ないので「とにかく来い！」「クロークにスモールスネークがっ！！！」（死んでたと思ってたのに、いつのまにかいなくなってる！って言えない；）と連発してたらなんとなく解ったらしく、しかもトカゲなんてこのヴェトナムじゃー恐るるに足らんと言わんばかりの爽やかな笑顔で、「don't worry!」を連発しやがる。
くそう、こちとら日本人だよ！あんなデッカイ南国調のトカゲなんてヤツは、ぜんっぜんダイジョばーーーん！！！

しかしくまなく探してもらったがトカゲは見つからず、でも部屋が密室な以上どっかにいること請け合いなので、相変わらずの爽やかな笑顔で（この子も可愛かったwww）「don't worry!」を連発しやがるスタッフに、ひたすら「チェンジルーム！！！」を連呼して部屋を変えてもらいましたよ。
あー、怖かった；；；

※後日調べたら、トカゲは「lizard」なんですねー！
そーいやいたよなぁ...ポケモンにリザードンって；


ってあれっ？
何のハナシでしたっけ？

あぁ！確か十二国記の話でしたよね！
脱線ダッセン；

まぁそんなわけで、チャット中に彼からこんな質問を受けました。
「陽子のblade（剣）って漢字でどう書くの？」
「水禺刀だよ」
「意味は？」
えっ？意味？？そんなもんとりわけ考えたことなかったよ；
「んー、水、water」
「水はわかる。gu は？」
愚！？ええっっとぉぉぉぉーーー！！！！
「愚はおろかだってこと」
「おろかってナニ？」
「なんだろう；；；foolishとかかなぁ？？？？」
的確な言葉が見つからないけど、十二国記を知っている彼には解るであろうストーリーで急遽説明。
「陽子は自分が愚かだって、馬鹿だって思っているでしょ？そうしていつも悩む。そういう馬鹿で力が足りない（←コレだけじゃなんか違う！やっぱ愚かは愚かなんだよぉぉ！！）自分の内面を映しだす鏡のような剣ってことかなぁ・・・」
（いいのかコレで！？）

こーいう説明、つか十二国記は複雑で特殊な設定や言葉が多いし、外国人の理解を得る説明ってのが難しい。。。

まだまだ下絵段階だし、この先が思いやられるけど；
でもこうして、たった一枚の絵にまつわる物語性を深く理解しながら描くって作業は、実に有意義であるなぁ。。。とあらためて思ったり。
さてはて、今回の十二国記絵。
いったいどんな作品に仕上がるのか、当人にも未だ謎です~~；


オマケ；
景麒の手のデッサン...つか表現自体に悩み中；
陽子や使令をそっと包みつつ、でも視覚的にそれらをあまり隠したくない。。。
しかも今回ゲームソフトのパッケージ風にしたいんで（←このアイデアを説明するのにものすごぉぉぉく予想外の苦労しました；）、きっとその辺りにロゴが入るはず。。。
それも踏まえつつ...（彼等を隠さずに）温かくて心強く包む手の表現。。。
むぅぅぅーーー、解らん！！
とにかく今からいろいろとデッサンしてみます；


追記；
※ロゴのアタリと手の図案＆Ｓ氏の使令と合体したラインワーク出来ましたー♪