今月は旅続きで、新幹線や寝る前に読んでいましたが…
ゾクゾク、ぞわぞわ、恐ろしいなぁやっぱり湊さんの作品は、という感想です。
光文社のサイトから、あらすじです。
女優の弓香の元に、かつての同級生・理穂から届いた故郷での同窓会の誘い。欠席を表明したのは、今も変わらず抑圧的な母親に会いたくなかったからだ。だが、理穂とメールで連絡を取るうちに思いがけぬ訃報を聞き……。(「ポイズンドーター」)母と娘、姉と妹、友だち、男と女。善意と正しさの掛け違いが、眼前の光景を鮮やかに反転させる。名手のエッセンスが全編に満ちた極上の傑作集!
短編集です。
表題作となっている2作については、娘の立場、母親の立場と視点が変わると
「どっちが正しいの?」「どっちが良い人なの?(悪い人なの?)」って混乱しました。
善悪も表裏一体、そして人それぞれ受け止め方や解釈が異なるわけです。
思い込みや先入観もあるかもしれないです。
他の作品も、うっかりそのまんま純粋に読み進めると、最後に「え!?」という展開になったりして、
湊さんの作品だから何かあるとは思っているのに、毎度ぞわっとしました。
すべて女性が主人公ですが、やはり女性ならではの視点ですよね。
嫌ぁ~な気分になりつつも、こういう話が好きな自分もいたりして、複雑な気分です。
すっきりした気分になりたい方にはお勧めしませんが、
見たくないもの、見てはいけないものを覗いてみたい方はチャレンジしてみてください。
パターン化されてきたような気もしていて、
微妙に気持ち的には離れつつあった湊さんの作品でしたが、
今作は久々にゾクッとして面白いと思わせられるものだったので、また次も…という気分にはなりました。
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