ルールーのお気に入り

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お気に入りをツラツラと…

映画『アイランド』

2005-07-31 12:54:40 | 恋する映画
貴方に500万ドルというお金があったら、
今より60~70年長く生きられるとしたら、
自分のクローンを依頼しますか?



監督/マイケル・ベイ
キャスト/ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソン、ジャイモン・フンスー、マイケル・クラーク・ダンカン、ショーン・ビーン


『アイランド』詳しい情報は→コチラ
(ネタバレというか、これくらいは知っていた方が楽しめるという程度のことを書いてます。なんの予備知識もない方がいいという人は読まないでね


もしなんの予備知識もなく冒頭のシーンを見ていたら…

海に浮かぶ美しい島々、サファイア色の海と透き通るような空、キラキラと光る太陽‥‥その景色を空からなめるように高速で映すカメラワークに、これから始まるストーリーはきっと『グランブルー』みたいな映画だろう、と想像したかもしれない。

スタイリッシュなクルーザー、シフォンの布が揺れる向こうで微笑む美女に手を差し伸べようとした次の瞬間、何者かに海に引きずり下ろされて、それが悪夢だと知る。
そして見ているわたしたちも一瞬にして、この物語がリアルな恐怖と不安、緊張感に満ちた映画だと悟るのだ。。






最初に『アイランド』というタイトルを知ったときは、まさか“アイランド”にそんな恐ろしい意味がある、こんなストーリーだとは想像もしなかったというか。

簡単に説明すると、今から約20年後の近未来の地球は大気汚染に被われてしまうのだけど、地下には汚染から守られた清潔な都市空間があって、そこで汚染から助け出された人々が暮らしている。
一見、選ばれて生き残った人達…
無機質だけどスタイリッシュな居住空間、管理の行き届いた生活は、安全で快適だけど、退屈そのものだ。
(わたしじゃ、絶対1週間くらいで飽きる

ここで暮らす人達の唯一の楽しみであり夢は、地上で唯一汚染から逃れた美しい楽園「アイランド」に行くことで、毎日のように行なわれる「アイランド行き抽選会」が彼らの最大の関心事だ。
でも主人公のリンカーン(=ユアン・マクレガー)がある日見つけたのは、換気口から入ってきた1匹の蛾。
外の空気は汚染されているんじゃなかったのか?

疑念を抱いた彼が施設内を探索して見てしまったのが、自分達は臓器提供を目的に、クライアントが保険契約した、彼らのクローンであるという事実。。
つまり“アイランド”なんて真っ赤なウソで、「アイランド行き抽選会」は、無作為に選ばれた幸運な人々ではなくて、臓器を摘出するために施設を離れる死の手術台への切符だったのだ!!

その事実を知ってしまった後、施設内で親しくなったジョーダン(=スカーレット・ヨハンソン)が次なる「アイランド行き」に当選。
で、そこから2人の命がけの逃亡が始まる…

というお話なんですけどー



さっき「わたしだったら1週間で飽きる」と書いたけど、実は彼らはそういう“自我”を持たないようにプログラミングされているわけなんですね。
クローンと言っても、現在動物で実験されているような、誕生してから同じ年月をかけて成長するんじゃなくて、特殊なビニールのケースみたいな中で、実際のクライアントと同じ年齢くらいに一気に成長するわけです。
だってそうじゃなきゃ、臓器提供するのに年齢のギャップがあるものね。

で、このクローンが作られる過程のシーンがすごい衝撃的。
たった20年後の近未来に、ここまでのことができるようになるかなーと思うと甚だ疑問だけど、ありえない話ではないかも。





誕生したクローンは「自分は人類絶滅の危機を生き延びた特別な人間だ」という記憶をインプットされて、教育も15歳相当のモノまでしかされない。
男女間の愛情とか、そういう「クローンとして余計な感情や思考」もいっさい排除されるわけ。
なのにどうしてリンカーンは疑問を持ったりしたかというと、同じ時期に作られたクローンにはそういう能力がちょっと残っていたとか。。
でも逃亡した2人は「愛」という感情を知らないから、互いの間に生まれる感情に戸惑いながら、「生きる」ために必死で逃げるわけなんですよね。

興味深かったのは、クライアントはみんな、自分達のクローンがまさか自分と同じように生きて生活しているとは思っていなくて、それはまるで植物のようなものとして認識されているのだけど(だから罪悪感を持っていない)、じゃあどうして「植物的」なものではダメなのかというと、試行錯誤をくり返した結果、「人間と同じように生活し、感情を持たないと臓器も成長しない」というくだり。

ひゃ~、もし本当にこんなことを考える人が出て来て、実際に人として生きてないと臓器も使い物にならない、なんてことになったら、この話あながち絵空事ではなくなるかも?

あと、映画の中で2015年に新たな優生保護法が施行されるという話が出てきたのも興味深かったです。
現状からどんなふうに踏み込んだ法律ができるのか…
もちろんこれは映画の中での話なのだけど、なんとなく怖いような気分。。

まぁとにかく映画は実はココまでが導入部、という感じで、この後ものすごい「生き延びるための死闘と、ピュアな魂から生まれる愛」というのが繰り広げられるわけなんですが…

はっきし言って、この2人を抹殺するための犠牲が多過ぎ!(笑)
それにこれだけの騒ぎを起して、この組織のことが全く世間にバレずに済むわけないじゃん。(^^;;;;;



監督は『パール・ハーバー』『アルマゲドン』のマイケル・ベイ監督ですが、とにかく完璧主義者で、映像には圧倒されます。
TVでメーキングをやっていたんだけど、とにかくそのこだわりは半端じゃないですね。
特に近未来の都市空間なんて、実際の大きさのセットを、目に見える表面の部分だけじゃなくて建物?として創っちゃったらしいですし。

それがまたとてつもなく大きいの。(@_@;)
大きいだけじゃなくて、いろんな部分やあとアイテム、デザイン的にも見る価値は十分にあると思います。
クローン達が身につけるコスチュームやシューズ、シューズはプーマだったけど、コスチュームはタッキーニかな?アレ。

あと、とにかくアクションがものすごくて、でもわたし的には何もあそこまで表現しなくてもーという感じでしょうか?(^^;;;;;


・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★(60点/100点満点)
※わたし的ツッコミどころがありました(笑)


人間のクローン、ということを考えてみるのに、とてもいい機会になる映画だと思ったかな。
臓器提供だけでなく、例えばおばあちゃんが若い頃に戻りたい!なんて希望を持って、自分の若い頃のクローンを移植することができたとしたら、なんてことを考えると、ニーズは出てくるかもしれませんね。(怖っ)

で、最初の「自分だったらクローンを依頼するか?」ですが…
長く生きたい、死にたくない、というのは誰もが多少は思うことなのかもしれないけれど。
わたしは無理!
だってそんなお金持ちになっているとはとうてい思えないもん!(笑)
じゃなくて、やっぱり怖いかな、世の中や自分にいろんな歪みが出てきそうで。
だってわたしのために、もう1人のわたしが死んじゃうんですよ!
ダメダメ、絶対ダメ!!!


あとスカーレット・ヨハンソンの新たな魅力も発見!
(といっても、そんなに詳しくないんですがー 『真珠の耳飾りの女』や『ロスト・イン・トランスレーション』の女優さんですね。この後『理想の女(ひと)』という映画に出るみたいけど、全然違います)


【ちょっとネタバレ

最後のシーンの今後が気になります。
あの人達…ちゃんと…(以下省略


っつーか、長く書き過ぎ!(笑)
あと2本映画観たけど、もっと短くしなくちゃ(汗)


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (宇宙狼)
2005-07-31 21:37:00
 うーむ。ルールーさんのレビューは読む者を映画を観たくさせますね。素晴らしい。



こういう映画、米映画では多いですよね。シュワルツネガー主演でもクローンの映画があったし。もろにアメリカ社会の抱える歪みというか不安を具現化しているというか。アクションであり、ラブロマンスであり、SFであるんだけど根底には深く重いテーマが流れているという。



ここ2~3年はテレビを見ていない(以前は映画やスポーツやニュースは見てた)ので、映画は映画館かDVDでしか観ていませんが、こういう映画はやはり大画面で観た方が面白いでしょうね。







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宇宙狼さん♪ (ルールー)
2005-08-01 08:10:38
いらっしゃいませ~&どうもです



正直こういう設定は、自分の身近な問題としてはありえない話だったので驚きましたね。

でも「人間のクローン」と考えるととてつもなく人道的には問題があるようだけど、今後例えば美容整形とか、一般の人にとって身近な部分から徐々にそういった技術が知らない間に使われ始めたり、なんてことはありえるかも?



それにえてしてこういう技術を莫大なお金儲けのために使う人って出てきがちだし。。

考えてみたら起こりそうなリアル感がありますよねー(怖っ)



まぁ、そういうお話にアクション&ラブロマンスを絡めるのは、お約束という感じでしょうか?



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ニュース23で (てるみん。)
2005-08-01 22:22:57
おすぎも絶賛してたじょー^^
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がはは、やっぱり? (ルールー)
2005-08-01 23:02:59
まぁ、シリアスなことは置いておいて、単純に楽しめる映画でしたわ。

とにかくお金かかっているという感じ
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