ルールーのお気に入り

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お気に入りをツラツラと…

映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』

2008-03-24 16:20:15 | 恋する映画
いまとなってはリアルタイムで見たのか、少し後になって昭和の事件史的VTRで見たのか覚えてないけれど、10日間ほどの警察との攻防をテレビ中継されたらしいのに、「地下鉄サリン事件にともなう麻原彰晃逮捕ニュース」をテレビに食い入るように見ていた感覚とは全然違う記憶なので、たぶん後者なんだと思います。


1972年「あさま山荘」立てこもり事件


当時まだほんの子供だったわたしにとって事件の意味などこの時は全然わかってなかったけれど、ただ何か特別なことが起きたのだと、あの事件が、昭和という時代のそれ以前とそれ以後の帷のような、とにかく今までと全く異質の出来事という気がして、衝撃的な事件(というか映像)として記憶に残っていたのでした。

「いったいあれはなんだったのだろう??」

そんな漠然とした思いはあったとはいえ、これまで深く考えてこなかったので、知識はないに等しいどころか実は事件後に発覚した“同志粛清”については(今回映画を観るにあたって少し予習するまで)ほとんど知らなかった。
事件そのものも忘れ去っていたのが、たまたま他の映画を観に出かけたテアトル新宿(他とは一線を画する作品が多くて、最近のわたし的要チェック映画館)の掲示板に昨年末くらいからポスターが貼られていて、しかも監督が若松孝二監督ということで俄然気になっての鑑賞でした。





5人の若者は、なぜ山荘で銃撃戦を繰り広げたのか・・・

この映画は武力革命を信じた若者たちが、運命に翻弄されながら日本中を騒然とさせた事件を引き起こすまでの軌跡を、鬼才・若松孝二監督によって鮮烈に描き出された実録映画です。

わたしは未見なんですけど、これまでにも連合赤軍を題材にした映画は『突入せよ!あさま山荘事件』『光の雨』『鬼畜大宴会』などがあって、でもそれらはいずれも赤軍側から描いたものではなかったとか。
特に『突入せよ~』は警察サイドからのみ描いた作品で、連赤はかなりの悪者扱いで彼らが何者であったかさえも全く描かれていなかったらしい。
つまり事件の本質には触れられなかった。
あの時代いったい何が起きていたのか、なぜ同志に手をかけたのか、なぜ銃撃戦を繰り広げたのか・・・???

若松監督は事件が起きた時は、“権力を相手にした銃撃戦”として、若者たちの権力に対抗する姿に称賛すら送っていたという。
実際当時はそういう人は多かったそうです。
ところが事件後「粛清」の事実が報道されて、特に以前からの知人が粛清されたことを知って怒りが爆発。
当然世の中もこの出来事で「赤軍=テロリスト」というように認識して、その後の学生運動や左翼活動の衰退を招いたわけです。
でも若松監督は冷静になってみて、もしかしたらそこに至るまでには彼らにもいろんなことがあったのかもしれないと、若者たちを信じてみると発言したことがきっかけで、一時は赤軍の黒幕扱いまでされながら、真実を追及することに力を注いできたのだそうです。


一般市民から募金を募って私財も投げうって完成したこの作品は、しかしながら決して連赤に肩入れしたような映画ではなく、ただ事実を淡々と描いています。

とにかく壮絶な彼らの「青春」とエネルギー、なによりも若松監督の執念のようなものに圧倒されっぱなしだった。
そして、そこには「三丁目の夕日」のノスタルジックとは対極の昭和の姿があったのでした。。





本編は3時間10分という長尺。
でもわたしは全く苦にならなかった。

徹底的に実録にこだわっていて登場人物はすべて実名、まず「あさま山荘」に至るまでの社会情勢など時代的背景を当時のニュース映像を絡めながら見せて、その中で主要人物たちがどのようにして運動に関わっていったのか、なぜ「連合」となったかなどを描いていて、一瞬たりとも見逃せない圧倒的な力があった。

彼らの議論の際の言葉遣いとか、あまりに回りくどくて理屈っぽくてちょっと辟易、というか実は早口過ぎて難しくてわたしには理解できない部分もあったのだけど(苦)、弁の立つ人間が実権を握って行き、その他同志たちが「革命」という言葉の響きに酔いながら、実はだんだんと丸め込まれるように彼ら幹部たちに異議を唱えられなくなって行く様が非常にリアルでした。


その後の「真の革命戦士になるため」という大義名分の元に行われた、共産主義化を問う「自己批判」させるための“総括”という行為によって引き起こされた集団リンチのシーンは、目をそむけたくなるほど凄惨!
ホント、どうしようもない無意味で理不尽な理由で殺されて行きます。(苦)

中でも特に坂井真紀演じる遠山美枝子の、自分自身で“総括”して絶命していくシーンには涙が止まりませんでした。。

鏡に映った醜く腫れあがった別人のような顔・・・それを見て、いや見せられて慟哭・絶叫するシーンには、坂井真紀の女優魂を見せつけられた思いで鳥肌が立ってしまった。。

彼女が若松監督の以前からの知り合いだった女性だそうで、だからたぶん思い入れもあったのか他の人物のリンチシーンより深く描かれていたけれど、実際“遠山美枝子”という女性は、連赤の中で異種でありながら実に象徴的な人物だったんじゃないかなーと思います。
正義感が強く、デモ行進を体験して少し高揚していて、ほんの少し革命をファッションとして捉えていたようなところのある、普通の女子大生。。
そんな彼女が山に入ってしまったことで迎える顛末は、胸がえぐられるような恐怖だった。


他には後半に残るメンバーの中にはあまり有名な俳優は出演していなかったけれど、どの役者さんも全く浮くことなく“異常”にリアルだったのも、この映画から受けたものすごいエネルギーの1つだったと思います。

特に遠山さんを監視している時の、嫉妬心から彼女を死に至らしめた集団幹部の側近である永田洋子役を演じた並木愛枝の狡猾な顔つきには、ゾッと背筋が凍ってしまった。。。
森恒夫坂口弘との3者会談のシーンは人間のおぞましいまでの醜さで、「オマエこそ“総括”しろよ!」と叫びたくなるほど、憎々し過ぎて吐き気がするほど上手かった。


「世の中をよくしよう」と理想に燃え、真面目に純粋に正義感に溢れて「改革」を信じていたはずの彼らが、なぜ同志を粛清するに至ったのか・・・
閉塞的な集団の中で内向していく彼らが、流れの中でどうにも抗えず止められず、思いもしなかった着地点に向って行かざるをえなかったところに、集団心理の怖さも改めて感じたのでした。。





もちろんクライマックスの「あさま山荘」での立てこもりシーンも圧巻!

同志をさんざん粛清してきた幹部の森恒夫や永田洋子の2人が、この時点ですでに逮捕されていて現場にいなかったのは、映画で観てびっくり。
と同時に、立てこもった5人はいわば残党メンバーみたいな人たちであって、たった5人で警官に立ち向かう姿には悲壮感すら感じられました。

その中の1人、まだ16歳の少年が最後に叫ぶ一連のセリフ・・・若松監督がこの映画で言いたかったセリフが胸が詰まります。
救いもあります。
彼らもまた、ある意味においては犠牲者だったのかもしれません。。



・・・とにかく凄い映画でした。
身体が震えました。
どんなに頭が良くても心は大人になってない成熟してないという、空虚さを感じました。
でも・・・わたしは彼らに共感することはないし、彼らを正当化することもできないけれど・・・現代にない熱気や情熱、時代の大きなうねりが感じられたのも確かでした。

もし、「あさま山荘事件」がなかったら、単なる人殺し集団としてしか認識されないままだったかもしれない彼らの真の姿・・・


鑑賞してから2日経ちましたが、今でも胸の中に大きな石を呑み込んだような重苦しさを感じています。

非常に重いけど一見の価値はある映画、意義のある映画で、こんな映画を撮った若松監督にはただただ脱帽です。

それにしても「総括」という言葉が、こんな使われ方をしたなんて・・・



・・・そんなわけで
ルールーのお気に入り度
★★★★★★★★★(90点/100点満点)
※決して好きな映画とは言えません。
映画そのものの評価としたら少し高めかもしれません。
楽に観れる映画ではないし、かなりキツイです。
でも観る「意義」のある映画だった。
本編が始まる前に、当時の学生運動などのデモ行進の映像が流れたり、ロビーではカメラマン三留理男氏による写真展も開かれていて、それらも必見です。


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おまけ

本作は料金も2000円、パンフレットも1470円(だったかな?)と高いです。
でも、パンフレットはかなりスゴイです。
史実、写真はもとより、元・連合赤軍メンバーだった吉野雅邦の獄中からの手紙や、すでに服役を終えて出所している他のメンバー植垣康博、塩見孝也、平野悠と若松監督との、映画館で行われたイベントでの対談なども載っていて興味深いです。
朝日新聞社から出ていて本屋さんでも購入できます。
必見かも。

公式サイト→コチラ





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10 コメント

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こんばんわーー!! (みほ)
2008-03-24 22:35:07
ヤフーブログへの、ご訪問、コメント
ありがとうございました。

さっそくきましたーーー!!

この記事を読みながら、あの場面がよみがえってきましたーー。

もう見たくないけど、
こんなに、話の合う人となら、
あれを、5分おきくらいに止めながら、
話して言いたいことをいっぱい
言い合いたい気分ですね!!

永田と森の 自分らの都合のいい
総括のいいわけに、
途中、何度、鼻で笑ったことか!!

ついてった人たちは、
素直な子たちだったなーーーと思います。

いい意味でも、悪い意味でも。
だからこそ、いまだにはらわたが煮えくりかえるように 許せません!!

この映画になったことでやっと浮かばれるかもしれませんね。

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みほさん♪ (ルールー)
2008-03-25 00:34:08
コメントありがとうございます♪

本当にもう一度劇場で観ろって言われたらちょっとキツイけれど、あーだこーだ言いながら映画観れるなら、それはすごく意義があるかもしれませんねー
というか、わたしはあの早口で長い議論のセリフがよくわからないところもあったので、わからないところで止めて解説してもらいたいです。
でもって言いたいことを言い出したら、わたしの場合永田について悪態つきまくりかも。(^^;;;;;
キー!想い出してもムカツキますー。
口で負かせてギャフンと言わせてみたいです。

>ついてった人たちは、
素直な子たちだったなーーーと思います。
いい意味でも、悪い意味でも。

そうですね、たぶん純粋過ぎたのかもしれません。
と同時に、集団心理というか、ああいう極限状態での人間の感覚にも信用できない思いをさせられて、本当にショッキングでした。
もしあの場にいたらどうしていただろう・・・なんて考えると恐ろしいです。
どんなに正義感や自分自身を強く持っていたとしても、それを貫き通すには死しかなかったのでしょうか・・・

>この映画になったことでやっと浮かばれるかもしれませんね。

そうですね、加藤少年の言葉が救いになってるかもしれません。

ってことで、今後ともよろしくです~
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こんばんは♪ (ミチ)
2008-04-03 22:20:22
ルールーさん、こんばんは~
お花見に行っていらしたのね~
しかも、ファイティー君を連れて!(笑)
桜の木に佇むファイティーとぱんちゃんの姿にとっても和みました
本家ファイターズにも頑張ってもらいたいデスね。
ジャイアンツも開幕以来ダメダメちゃんです(汗)

でね、でね、この作品はとっても見たいんです!
でも、金沢に来てくれるかなぁ。
数ヵ月後にでもミニシアターに来てくれるといいのだけど・・・。

あさま山荘事件の時は本当にテレビに釘付けになりましたよね。
その後映画では「突入せよ、あさま山荘事件」と「光の雨」は見ています。
そして「光の雨」は原作の方が良かったな。
とにかく、自己批判とか総括っていうのが本当にキリがないんですよね。
特に女性は女性であるだけで総括せねばならぬ事が多くて・・・(そんな風にかんじませんでしたか?)
大きな目標や野望を抱いていたはずの連合赤軍が、なぜ内部からああいうふうに崩壊していったのか、いままでも興味を持ってきましたが、この映画でさらに深く知りたいなと思っています。
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こんばんわ (睦月)
2008-04-04 00:36:59
あー!ルールーさんもやっぱり、テアトル新宿がきっかけでこの作品が気になっていたのね。
私もね、この作品の先行上映が始まった日にたまたまテアトルにいて、ものすごい人だかりになってたから「この映画って、そんなに注目度高いのか!?」って思ってたんです。

それにしても、まさに若松監督の渾身の1作でしたね。どうやら、監督の借金が清算されないうちはこの映画はソフト化される予定はないんだそうですよ(涙)。こういう作品こそ、多くの人に観て欲しいって思うのに・・・。

私はね、ホントに心底イヤな気持ちで観ていたんです。理不尽で、矛盾してて、バカバカしいほどの理由でやたら「総括!総括!」。私、「自己批判」と「総括」という単語が耳にこびりついて離れないんですわ・・・。

そこにどんな理由があったにせよ、どんなに追い詰められていたにせよ・・・彼らの行いは人として絶対に許されてはいけない。力強い革命心を尊敬は出来るけれど、だからといって彼らの行動を決して肯定は出来ない・・・と私は思いました。
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ミチさん♪ (ルールー)
2008-04-04 11:40:34
こんにちは~♪コメントありがとうです♪♪

いや~お花見にぬいぐるみを連れていくわたし・・・誰か止めて~という感じもなきにしもあらずなんですが。(^^;;;
ジャイアンツはようやく昨夜勝ててよかったざんすね。
すごい逆転劇でしたもんね。
ファイターズの方は浮いたり沈んだりでまだなんとも・・・という感じです。

ところでこの作品ですが、たぶんこれだけ話題になっているんですもん、全国的に上映されるといいですね。
近くの映画館に問い合わせしたり要望出したりして、上映してもらうようにできればいいのに。
わたしは「突入せよ、あさま山荘事件」も「光の雨」未見なんですけど、たぶんどちらとも全然違うような気がします。
「突入~」の方は警察側からの視点だから、あさま山荘事件の概要は知ることはできても、彼らがなぜこんなことになったかという、あの時代なにがあったのかという意味みたいのは描かれてなかったらしいし。

>特に女性は女性であるだけで総括せねばならぬ事が多くて・・・(そんな風にかんじませんでしたか?)

そうなのそうなの、あれは嫉妬以外の何ものでもない感じがしましたわ。
あれで永田洋子が、ただ遊び感覚で山まで来た遠山美枝子の甘さにムカついてしかも自分の醜さの反面彼女がちょっとばかしキレイでそれに嫉妬した、というだけなら多少女としての哀しみもあったのかな?と思えるものの、リーダーである森恒夫に女を武器に取り入ったりしていて、他人を総括しているくせに自分は煩悩の限りを尽くすようなところは吐き気がしました。

とにかく凄い映画でしたよ。
あの時の彼らになにがあったのか、十分すぎるほど知ることができる映画でした。
ぜひぜひミチさんも観れることを祈ってますわ~
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睦月ちゃん♪ (ルールー)
2008-04-04 12:03:21
こんにちは~
そうそう、テアトル新宿っていつもあまり他ではかかってない映画を上映するじゃない?
わたしはときどきチェックするようにしています。
いろんなところで上映中止になっている「靖国」も、やってくれないかなーと思ったり。(^^;;;
でもしばらくこの映画を上映するだろうから無理かもね。

ところで本当に若松監督の渾身の1作でした。
それで、借金清算までソフト化されないって本当??
たしかどこかの監督インタビューで、「1億円でDVD化の版権を買い取らせてくれって言われたけど、その条件が加藤登紀子の歌を使えってことだったからやめた」と監督が言ってましたわ。
映画館でまた3時間超観るのはなかなかしんどいけど、DVDでまたいろいろ検証したい気はするよねー

それでわたしも観ている間、本当に永田洋子が憎くて気持ち悪くなるほどでしたわ。
総括って言葉、言われてみればそういう意味なんだけど、あんな風に使われると本当にいやな気分になるよね。
あの集団の中で、あの空間の中で正気でいられなかったのは理解できるけど、リンチに加担した人達の中には「やらないと自分がやられるから」という恐怖でやった人もいたかもだけど、でも全員が全員そうではなくむしろ永田や森のような精神構造の人もいたかもしれないよね。
わたしたちは後からこうして客観的に見れる立場だから大丈夫かもしれないけど、あの中に自分がいたらどうなっていたかと考えると、いろんな意味で怖くなりましたわ。
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こんばんわー (ななな)
2008-05-05 22:46:39
ルールーさ~~ん♪
お久しぶりです。
観てきたのでお邪魔しちゃいます。

もう映画を観ている間中、嫌な気分になりまくりでした。
「総括」って言葉がホントにイヤでイヤで、何度もイライラしてしまいました。
特に永田に関しては女が女を制裁する特有のねちっこさを感じて、この人はホントに何を考えているのだろう!!と。
もうそのしゃべり方からしてイヤでした。
先生に告げ口する小学生じゃないんだからー!!

でも彼らのエネルギーは全否定できないなって。
絶対に許されることではないけれども、若者のエネルギーはないよりあったほうがいいですからね。
でもその方向性は間違っていただけに、やるせないです。
「革命」と叫び続けたわりには、何一つとして伝わってこない彼らの言葉がむなしく響いていました。
もしあの時革命が成功していたら、今の日本は・・・考えたくない!!!
返信する
なななさん♪♪ (ルールー)
2008-05-06 00:02:30
こんばんはー☆
コメントどうもです~♪
わたしもいまだに「総括」って言葉に身の毛がよだつ思いです。

>特に永田に関しては女が女を制裁する特有のねちっこさを感じて、この人はホントに何を考えているのだろう!!と。
もうそのしゃべり方からしてイヤでした。

それだけ永田洋子を演じた並木愛枝さんの演技が上手かったってことなんだと思うけど、本当に憎らしかったですよね。。
とにかく全てが異常なほどリアルな映画でした。
そして彼らのエネルギー・・・
今の時代なかなかあそこまでエネルギーを放出する人たちがいない中、本当に間違った変な方向に向かったことが残念ですわ。

気が重くなる映画だったけど、でもいろんな世代のたくさんの人たちに、もっと観てほしいですね。
返信する
こんにちは♪ (ミチ)
2008-06-15 10:21:49
昨日が初日でした!
いや~、監督が仰ったとおり、3時間10分が全然長くなかったし、「時間を損した」とは思わせない作品でした。
自分が長い間気になる項目のトップにあった「あさま山荘事件」周辺のことがかなり分かったような気もします。
パンフも長い時間をかけて読みました。
あのころ子供だった私には札幌オリンピックとか華やかな記憶しかないのに、世の中はあんなにもきな臭いことがいっぱいあったんですねぇ。

連合赤軍の中の加藤三兄弟がいたでしょう?
息子を三人も持って行かれた親御さんの気持ちを考えると辛くてなりません。
彼らの行動は親御さんたちの人生にも影を落としたことでしょうね。

この映画ではあまり描かれていませんでしたが、粛清は本当はもっと酷いことがあったそうです。
(他の映画や本で描写されているのものあります)
とにかくトイレにも行かさないで縛り付けたままだったので汚物が大変だったとか・・・。
アジトにいる人たち全員が着の身着のままお風呂にも入らないので、捕まった時などは異様な匂いがしていたらしいですね。
さすがに映画では臭いまでは伝わってこなかったけれど。
銭湯に入っても総括を求められるんだからなぁ。
永田洋子の目に留まったらもういっかんの終わりって感じでした(汗)
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ミチさん♪ (ルールー)
2008-06-17 00:12:41
ずっとずっと気にかかっていたことが晴れてよかったですねー
わたしなんて、あの鉄の玉が振り子のように建物を壊す映像は気になっていたけど、アレなんだったんだろ~くらいで深く考えてこなかったので、映画を観て非常に衝撃的でした。
本当に若松監督渾身の作品で、見ごたえありましたわ。

それで加藤兄弟については、一番下の弟が16歳というのに本当にびっくり。
兄たちに影響を受けたとしても、途中自分たちがやってきたことを他の粛清をしているような大人たちより素直に気づいて叫ぶ言葉は、監督が一番彼らに言いたかったことみたいでグッときました。
親御さんも大変だったでしょうね。
でも中にはわが子が頭が良くてチヤホヤしていた親もいたんじゃないかなーって。。
マイクで、立てこもっている彼らに叫ぶ声がなんだか他人事みたいで。。
ホント、頭でっかちで頭いいのに心が本当の意味で育ってない人たちって感じがしましたわ。

それでもっと酷いことがあったって話には驚愕・・・
人間の極限の姿って感じですね。
永田洋子・・・まだ生きているなんてって感じですわ。あわわ
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