3月3日に放送された【NHKスペシャル“いのちの記録”を未来へ~震災ビッグデータ~】という番組がありました。
東日本大震災の発生直後からその後の、携帯電話やカーナビ、ツイッターなど8社・団体が、それぞれが有する膨大な災害関連情報(=ビッグデータ)を持ち寄り、解析し、さらに新たな防災ツールを構築しようという試み。そしてあの日ひとはどう行動したのかを追った番組でした。
以前にも2011年の『巨大津波 その時ひとはどう動いたか』というNHKスペシャルで人口5600人のうち700人の犠牲者を出した宮城県名取市閖上地区の人々の行動を詳細に追った番組がありましたが、それ以上に膨大なデータから当時の人々の行動を検証した番組です。
再放送は3月7日(木) 午前0:25~午前1:26(61分)
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2013-03-06&ch=21&eid=26872
ディレクター取材後記 http://www.nhk.or.jp/special/eyes/22/
あの日、なぜ人々は津波の浸水域に戻ったのか? 避難はしなかったのか?
現地に居なかった方々には疑問に思う点も多々あるでしょう。
例えば、この場所は海岸から約3km離れた仙台平野、若林区二木。
当然海は全く見えず、畑と水田の中に民家が点在し、三階建て以上の高い建物はほとんど無い場所です。
ここに津波が来るという概念があった宮城県民がどれだけ居たでしょうか。
若林区二木 posted by (C)pochi
仙台市若林区二木
仙台平野を南北に走る東部道路。この階段は震災後に設置されました。
震災以前から一部の住民の方からは東部道路を避難道路にして欲しいという要望はあったそうです。
盛り土になったこの道路が“陸の防波堤”の役割を果たし、車を棄てて駆け上がった方々と、閉鎖されていたゲートを突破して道路に逃げ込んで津波から逃れた方が多くいらっしゃいました。
東部道路 posted by (C)pochi
下記の動画でも12:34あたりから車を棄てて東部道路に駆け上がる人々の姿が見えます。
(津波の動画ですので視聴が辛い方はご覧にならないで下さい)
YouTube JAPAN Earthquake TSUNAMI NOT WATER ! 仙台市 名取川 河口での津波遡上
あの日の記憶、ありとあらゆるデータを活かし、今後起こりうる災害に備えること。
そのためにも再放送をご覧いただきたいと思います。