『人のセックスを笑うな』

2008年03月12日 22時57分59秒 | Book
著者:山崎ナオコーラ

最近、映画化されて書店で平積みになっていた本。
友達が読んだというので気になって読んでみた。
19歳の専門学校生と39歳の美術講師の恋愛を描いた小説。

1時間もかからずに読める長さ。
早いひとだったら30分もあれば読めちゃうんじゃないかな。
でも、もっと時間をかけて味わいたいと思える作品。

ひとつひとつの言葉のセンスがいいというか
そこにいろんなものが詰まっている感じ。
すごく繊細。

描写が映像的で
それでいてつかみどころのない不思議な感じ。
登場人物も普通なようでどこか普通じゃない部分があって
静かなんだけど迫ってくるものがある。

いろんなひとが書いたレビューを読んでみたけど
どちらかといえば否定的なひとが多いのかもしれない。
あっさりしすぎとか、何がいいたいのかわからないとか。
たしかに短い作品だけど
読み応えがないとはわたしは思わない。

たぶん好みが分かれると思うけど、わたしはかなりお気に入り。
繰り返し読んだらまた別の発見があるんじゃないかな。