2011年6月11日(土)と12日(日)
長崎で本科研の年度始の会議と現地調査がありました。
【長崎歴史文化博物館】
6月11日(土)、2011年度の科研費定例会議を長崎で開催。今回は長崎歴史文化博物館のご厚意で、館内の会議室を使用させていただき、あわせて常設展示・特別展示も観覧させていただいた。
長崎は梅雨らしい雨天。13:00にメンバーが博物館に集合。研究グループリーダーの大石一久氏、研究員の深瀬公一郎氏・岡本健一郎氏にお会いし、大堀哲館長にもご挨拶する。若手の研究者が積極的に企画運営にあたっており、活気のある博物館である。
岡本氏のご案内で、まず常設展示を見学。以前も何回か訪れているが、展示はいつもかなり入れ替わっている。九州国立博物館が文化交流に重点をおいているのに対し、こちらはやはり対外通商について興味深い展示が多い。
寛永年間の長崎の地図は、鎖国前後の長崎の空間構造がよくわかり、港には日本船やジャンクのほか、十字旗を掲げたポルトガルのナウ船やカラヴェラ船も確認できる。ベトナムから長崎奉行に宛てた国書(複製)なども、はじめて目にする資料であった。
特別展示は「長崎・写真伝来:知られざる日本写真伝来史」、深瀬氏が企画担当で、本日が初日であった。上野彦馬をはじめとする長崎の写真家による、幕末~明治期の古写真が大量に展示されている。幕末の写真も、かなり鮮明であることにおどろく。
人物写真が多いが、長崎の風景写真もあり、中島川の眼鏡橋付近など、現在とは違って、川端まで民家が張り出しているのが目につく。
雨天ということもあって、入館者はかなり多く、長崎奉行所の復元コーナーでは、インド人らしき観光客が、切腹用の白装束を着た武士とならんで、嬉しそうに写真をとっていた。(Nakajima)