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ガチャ目の魚眼レンズ

己のレンズで世間を見回してみる。
独り言と映画とその他

レオナルド・ダ・ヴィンチ・コード(ダ・ヴィンチとかコードとか その11)

2007年02月28日 | 映画
本記事感想ネタバレm(_ _)m






11本目は『レオナルド・ダ・ヴィンチ・コード』(88分)

いきなり 人差し指で天を指すポーズをとった男性が素っ裸で映ります。
彼はどうやら屋敷の中で絵のモデルになっているらしい。
そして、カメラがひくとあご髭フサフサの老人が…

そう、本作品はダ・ヴィンチの生涯を追った再現ドラマタッチの歴史ドキュメンタリーなのです。

したがって、“ダ・ヴィンチ コード”の是非については一切触れることナシ!
ちょっとホノボノした雰囲気に包まれた88分でした☆


(ここから本編)


レオナルド ダ・ヴィンチは画家兼発明家兼エンジニア兼建築家兼科学者兼数学者兼音楽家兼デザイナー兼作家で、世界一有名な左利きのベジタリアンである。

ダ・ヴィンチの絵画は20歳代(1470年代)のものがほとんど。

ルネッサンスは15世紀末から16世紀初頭に起こったムーブメントであり、ダ・ヴィンチはルネッサンスの父と呼ばれている。
彼が“父”と呼ばれたのは生涯成長し続けたからである。
特に絵画の新しい技法を編み出すことに熱心で、中でもスフマートという影をぼかす手法はあらゆる光を再現する効果があり現代まで受け継がれている。

1482年 ダ・ヴィンチはミラノ公 ルドヴィゴ・スフォルツァに軍事技術者として自分を売り込んだ。
この頃に代表作『岩窟の聖母』『最後の晩餐』を描いている。

1490年から1495年にかけ“絵日記”をつけはじめる…これがいわゆるダ・ヴィンチの手稿と呼ばれているもので、内容は絵画 建築 機械工学 人体解剖学の4分野にまたがる。
独特の“鏡像筆記”(鏡文字)で記されており、約7000頁にわたる。現存するものはその約1/4である。
中には飛行機 パラシュート 戦車 車 潜水艦の原形となるイラストも描かれていた。

また、この頃死体30体を解剖しスケッチを残している。

ルドヴィゴ・スフォルツァの失脚後、かつて枢機卿を務めたノトーリアス・チェザーレ・ボルジアの軍事技術顧問になる。
この頃、一回りほど年齢の違うミケランジェロとはライバル関係になる。

16世紀、ダ・ヴィンチは建築と数学に没頭した。
1516年に『燃える鏡』という 船のロープを燃やす兵器を造っている時、仕事が嫌になった鏡職人がダ・ヴィンチの人体解剖を密告、フランスへと渡る。

フランスでは王様の教育顧問として厚遇される。
1517年病により右半身が麻痺するが、その後も熱心に活動する…


ややまったりした空気の作品でしたが、良くまとまっていました。
おすすめです!

今回は、本作品で紹介された様々な名言とともにお別れでーす


※“いかに生きるべきか学んでいたつもりが、実際には いかに死ぬべきかを学んでいた。”

※“この世には優れた芸術作品があふれている。作品を通し新たな世界を見る面白さにひかれ生涯を費やす作家や収集家や批評家がいる。中でも心を打つ作品は どこが違うのだろうか?”

※青年時代のうちに老年の欠乏を補うに足るものを蓄えておけ。理解しておくといい。老年は食物として知恵を必要とすると。そして若いうちに老いても栄養不足にならぬよう努力せよ。

※“科学は将校であり、実践は兵である。”

※“芸術の科学、科学の芸術を学べ。”

※“五感を研ぎ澄まし、特に視覚を鍛えよ。”

※“すべてが連動していることに気付くのだ。”

※“鏡は女王を映して得意げだったが、女王が鏡の前を立ち去ると たちまち希望を失う。”

※(劇中のやりとり)
『ご友人のミケランジェロも?』
『私の前で奴の名を出すなと言っただろう!』
『彼ならモデルに果物をくれたはずだ』
『果物さえあれば、君の腹と舌は黙るのか?』
『ええ』
『では好きなだけ取れ!』

以上でーす。また次回

決定版! ダ・ヴィンチ・コードの秘密(ダ・ヴィンチとかコードとか その10)

2007年02月26日 | 映画
タイトル紛らわしくて申し訳ございませんm(_ _)m
前回とは別の作品です☆





10本目に引き当てたのは…

『決定版! ダ・ヴィンチ・コードの秘密』(64分)

『ダ・ヴィンチ コードは44の言語に訳され2000万部を超える大ベストセラーになりました。
しかし、聖書はここ200年で50億部、2000を超える言語に訳されています』

冒頭から、ダン・ブラウン氏とダ・ヴィンチ コードへの対決姿勢を打ち出す司会者!

あとは延々とその虚構を暴く筋立てでした。

シオン修道会の総長 ピエール・プランタールなんか反ユダヤ主義者って一刀両断。
もうとにかく『小説はフィクションとして楽しむべきです!』と気持ちイイくらいの首尾一貫性。

ある説を否定するための論述が そりゃもう細かいのなんの。
圧倒されながらメモしました。


例えば①
有名な“ウィトルウィウス的人体図”の説明…この人体図は数学的比率で見事に表現されている。
広げた両手の先から先までが身長に等しく
肩幅は身長を4等分した長さと同じ
肘から指先までは身長を5等分した長さ
肘から腋までは身長を8等分した長さ
顎の下から鼻までの長さと髪の生え際から眉までが等しく
耳の長さは顔の長さの1/3
かつて誰もが同じように表現したがこれほど完成されたものは類を見ない。

例えば②
キリストが磔刑に処せられた時の死因…手首に釘を打ち宙吊りにされた場合、主な死因は窒息死。又は過呼吸による血中二酸化炭素量の増加である。
…磔りつけにされたイエスが実は生きていた なんてことは まずあり得なかった!ということらしいです。



物語を作るにあたって参考になったのは『誰もが天才として認め、しかも実態が明らかでない人物は良い題材』になるということ。

それから『確実な証拠がないから陰謀なんだ』って言葉はイイですねぇ。
悪魔の証明みたいな感じが素敵だし、ペテン師の匂いがプンプンします。

取りあえずこんな感じでっす。
今回は短め

決定版 ダ・ヴィンチ・コード(ダ・ヴィンチとかコードとか その9)

2007年02月24日 | 映画
長いですm(_ _)m





9本目は『決定版 ダ・ヴィンチ・コード』(100分)です。


ダ・ヴィンチ コード の元ネタとなっている“聖杯伝説”や“テンプル騎士団”“シオン修道会”について様々な角度から検証するドキュメンタリー。

司会のナントカさん(名前チェックし忘れ)が各地を訪れ、関係者とインタビューをしたり調査を行ったりしていきます。

聖餐…『イエス・キリストはパンを切り分けワインを聖杯に注いだ』…キリスト教において、パンとワインと聖杯は重要なアイテムである。
しかし、レオナルド ダ・ヴィンチ作の『最後の晩餐』には聖杯だけが描かれていない。

そもそも『聖杯』とは何なのか?
聖書にもその具体的な姿は記されていない。

過去千年以上信じられてきたように 液体をいれる容器なのか、それとも“ダ・ヴィンチ コード”が提示した『イエスの血脈』のことなのか…


“The search for the Grail(聖杯の探求)”の著者グラハム・フィリップスは、18世紀に発見された『1世紀の香油入れ』こそが聖杯だと主張する。
また、スペインのバレンシア市大聖堂が所蔵する“サントカリス(=聖杯)”は聖遺物として認定されているが、中世以降の作品であることは公然の事実である。

聖杯の正体については百家争鳴 様々な説が出されているのだが、何故これほどまでに人は聖杯探しに心動かされるのか?

『聖杯伝説』は、11世紀に書かれた クレティアンの小説“円卓の騎士(アーサー王とかエクスカリバーとか出てくるアレ)”に端を発している。
“円卓の騎士”は当時としては珍しい娯楽文学であり、手に入れることができた貴族階級はそのストーリー展開に熱中したことだろう。フィクションと思わなかった人もいたに違いない。
クレティアンが小説を完結することなく生涯を終えたことで、さらに聖杯の価値は高まった。
読者はストーリーの結末を自分自身に託されたようなもの。
特に本を入手できるような上流階級の人達は、答えを求めようと躍起になったことだろう。

このように、聖杯とは中世文学の産物であり、遠い昔から聖杯探しはロマンを求めたり(暇をつぶしたり)の絶好のモチーフであった。
実際には、聖杯とはキリスト教徒ひとりひとりの心の中に在るものではないか というのが結論である。


この“聖杯探し”に新たな息吹をふきこんだのは、1982年にマイケル・ペイジェントが書いた『レンヌ・ル・シャトーの謎』である。

レンヌ・ル・シャトーはスペイン国境に近いフランスの小さな村で、十字軍の時代には 異教徒のカタリ派が砦を築いて住んでいた。

カタリ派の教義では、神は全知全能ではなく 物質世界を創ったのは悪魔(サタン)である とされていたため、十字軍に改宗を迫られる。
カタリ派は あっさり降伏したが、実は開城前に“完全者(宗教上の偉い人)”4人が逃亡し、近くのラングドック山中に聖杯を隠したのである。
その聖杯というのが、
“イエスとマグダラのマリアの血脈”…即ち イエスには子孫がいるという秘密なのである。



『ダ・ヴィンチ コード』では、聖杯の秘密を守る組織として“テンプル騎士団”と“シオン修道会”が出てくる。
これらの組織の正体は何なのか?

テンプル騎士団(knight templar)は、第一回十字軍遠征のあと巡礼者を守るため結成された騎士修道会で、エルサレムに拠点を置いていた。
テンプル騎士団は 聖地を訪れる巡礼者の道中の安全を確保していたが、神殿の丘(ハラム・アッシャリフ)の下で聖杯の秘密を発見した後、無限の権力と莫大な財を成したという。
その秘密とは“死海文書”のような禁断の福音書だったのかもしれない。その中にはイエスの子孫についての記述があったのかもしれない。
200年間テンプル騎士団は秘密を守っていたのだが、1307年、フィリップ4世が弾圧を開始。ほとんどの騎士はとらえられて火炙りの刑に処せられた。
1311年にローマ法皇は弾圧の命令を解除し罪を取り消したが、騎士団は消滅してしまった。

…エルサレムで秘密を発見した という件について、ここでは否定的な意見を展開しています。
曰く、そういった事実を示すものは何もない。

ただ、個人的に興味深かったのは、テンプル騎士団が巡礼者を守る代わりに 巡礼者は騎士団に寄付を施す。
巡礼者の中には権力者も多数いたため、騎士団の重要性は非常に高かったと推察されること。
また、騎士団は巡礼者から旅行の費用を預かり 手形を発行した。聖地に赴いた旅人はそこにいる騎士団の窓口で手形をみせれば現金が引き出せたという。即ち騎士団は銀行の始まりみたいな役割をしていた という説が◎でした。


それでは、シオン修道会とは何か?
この秘密結社は1099年に設立されたという。
シオン修道会は、フランス メロヴィング王朝の系譜に端を発していて、この王朝を復活することが目的だという。
修道会はテンプル騎士団を設立し、西洋史に多大な影響を与えてきた。
この秘密結社はイエスの子が設立し、又 メンバーには、レオナルド ダ・ヴィンチ、アイザック・ニュートン、ヴィクトル・ユーゴーなど著名人が名を連ねていた。
その証拠となったのが、フランス国立図書館で見つかった“秘密文書(ドシエ・スクレ)”である。
この文書にはシオン修道会の歴代総長の名が記されていた。
1980年代からシオン修道会の窓口を務める男がピエール・プランタールで、彼はフランス国王の末裔であるという。

しかし、これらは全てプランタールの捏造であることが判明した。
シオン修道会とは、シュールリアリズムの産物であり 芸術という名の芝居であり プランタールの想像の賜物だったのだ。

…こういう『真実と空想の境界をあやふやにする手法』は、とても参考になりますねぇ。
なかなか大変ではありますが。


ダ・ヴィンチが自分を評したように、『私は経験の弟子である』と言えるのはいつになることやら。


ダ・ヴィンチ・ファイル(ダ・ヴィンチとかコードとか その8)

2007年02月22日 | 映画
管理人註:本記事は感想とネタバレですm(_ _)m





お次は、ドキュメンタリー『ダ・ヴィンチ・ファイル』(80分)

レオナルド ダ・ヴィンチの生涯とシオン修道会、聖ヨハネについてレポートした作品です。

割と「ダ・ヴィンチ コード」よりのドキュメンタリーでした。

まずは、ダ・ヴィンチについて。
 レオナルド ダ・ヴィンチは1452年イタリア・トスカーナに生まれた。
 父親は公証人で5歳まで私生児として育てられた。その後母親と別れ、父親に引き取られるが育ての母も24歳で死亡する。
 若くして芸術家としての才能を見出され、教会の庇護の下 様々な芸術活動を行った。
 代表的な絵画:『最後の晩餐』『モナ・リザ』『岩窟の聖母子』『ウィトルウィウス的人体図』
 パトロンの依頼により、宗教画を描いたが作品数は少ない。最後まで手放さなかった絵は『洗礼者ヨハネ』『聖アンナ』そして『モナリザ』の3点。
 19世紀後半に彼の膨大な手稿が発見され、脚光を浴びる。その手稿の中には、正確な人体のスケッチや様々な発明などが“鏡文字”で記されていた。

次にシオン修道会について。
 1099年 第1回十字軍を指揮したゴドフロワ・ド・ブイヨンはエルサレムを征服後シオン修道会を結成した とされる。
 会の目的は「エルサレムの失われた書物を探すこと」であり、その禁断の福音書にはマグダラのマリアとの結婚とイエスの血統について記されている という。
 パリの国立図書館で発見された“秘密文書(ドシエ・スクレ)”には、ダ・ヴィンチがシオン修道会の総長として名を連ねていた。
 ドシエ・スクレにはシオン修道会の会員として、ニュートン ユーゴー ドビュッシー ジャン・コクトー ボッティチェリなどの名前もあった。
 現在の総長はピエール・プランタール。

最後に聖ヨハネについて。
 ヨハネはイエス・キリストの使徒としては特異な存在である。
 80歳の母を持ち、独自の行動をとり、禁欲主義者として知られている。
 ヨハネはイエスを見出した人物 とされているが、一方でヨハネこそが真の救世主という異端的考えをもつ一派も存在した。
 シオン修道会では、イエスはヨハネの弟子であった と考えている。
 ヨハネは、女性的(フェミニン)な容姿で描かれていることが多く、また独特の天を指すポーズをとって描かれている。このポーズは神の暗示とされている。
 ヨハネの象徴はイナゴマメの木である。
 ヨハネは布教の半ばで首をはねられて非業の死を遂げる。
 同じくイエスの使徒であるペテロは、キリスト教の初代主教であり政治的権威の象徴である。

こういう薀蓄の塊みたいなの好きですね~
ていうか、もう そういうDVDしか残ってないですが

それでは、いつものようにその他気に入った内容を列記してお別れでーす

*isolated=特異な存在

*gospel=福音書…福音書はイエスの生涯を綴ったもの。通常認められているのは4つのみ。ほかの福音書は異端とされている。

*perfect propotion=神聖比率

*錬金術は、神の公式を探り魂の移動や不老不死を求める術であるが、教会からは黒魔術とも呼ばれていた。なぜなら、魂の救済は神の特権だからである。
 錬金術は4大元素(地水火風)をもとに展開されるが、それらを結びつける第5の要素(the 5th element)が“比率”である。

*5は調和。☆=人体を表す。

*ダ・ヴィンチの時代(15世紀~16世紀)において、死体の解剖は悪魔の所業であった。真理を追究するため、ダ・ヴィンチは秘密裏のもと解剖をおこなった。

*ダ・ヴィンチの名言「すべての構造は、再生できる」

*Mona Lisa=リザ婦人 といった意味合い。Monaはマダムと同義。モナリザにはルーブル版と、未完のフィレンツェ版が存在する。

*肖像画は富と権力のシンボルであった。

*Holy Shroud=聖骸布…作られた年代からの推測で、作者はダ・ヴィンチとされている。聖遺物の価値は絶大であり、教会の権力を強固なものにするため使われた。



*ダ・ヴィンチの母は中東出身の奴隷であった。

*名言「人生の幕は下りたのです。その向こうに広がる永遠をやっと知ることができます」



ダ・ヴィンチ・トレジャー(ダ・ヴィンチとかコードとか その7)

2007年02月20日 | 映画
本記事は個人的な感想とネタバレm(_ _)m





7本目は、ジャン!
ダ・ヴィンチ・トレジャー(90分)!!

あんまし強くない考古学者が、500年前 忽然と消えたメディチ家の財宝を探し、世界を股にかけるトレジャーハンティングなストーリー。

インディ・ジョーンズやハムナプトラ的なニオイがプンプンします。


メディチ家は過去二千年で最も栄えた一族で、レオナルド ダ・ヴィンチをはじめ様々な芸術家のパトロンであった。
そのメディチ家の莫大な財宝が、どこかに隠されている。
どうやらダ・ヴィンチとテンプル騎士団(の生き残り?)が宝をどこかへ隠したらしい…

所謂『突飛な噂話』を上手に取り入れ、さらに展開させてます。
その例が『トリノの聖骸布』。
聖骸布は聖なる遺体を包んだ布で、イエス・キリストの全身が写しだされている とされる代物。
実はこれ、ダ・ヴィンチ作という噂があるんですよ、どうやら。

そこから飛躍して『聖骸布は宝の隠し場所を示した地図』ってことになり、さらにダ・ヴィンチ作の3D眼鏡まで登場します。
そいつをかけて聖骸布を見ると、果たして宝の在処は…

アフガニスタン!

現地まで赴いた主人公と共同研究者のヒロインは地下への入口を発見。しかし、そこには様々なトラップがあり、せっかく見つけたと思ったらライバル一味が追跡していて、大ピンチになったり。
最終的にはダンジョンが大爆発します☆

すごすぎるよ、ルネッサンスの技術!!


この作品で勉強になったことは、フィクションを構築するにあたって『こういうシチュエーションになる』って事を観客に納得させる技術が必要 ということですな。
端的に言うと、上手に嘘をつく技術。
観客に『なんでそうなるの?』と疑問を抱かせないよう、強いインパクトを与えるか 伏線を張ったり緊張状態に置いてしまうか…そういった工夫の必要性をヒシヒシと感じました。


それでは、重箱の隅をつっつくコーナーでーす☆


*頻繁に出てくる“チカチカ”っとする演出(時間を一時的に早送りしたり 視点をズームしたり)が忙しい。

*outside=郊外

*使っているノートパソコンがVAIO。

*『美術館にあるものの9割は戦利品だ』という歴史の授業で聞いたら印象に残りそうな台詞。

*硝酸銀は、写真に使われ 画家も使用していた という蘊蓄。


また次回まで~


ダ・ヴィンチ・ウオー(ダ・ヴィンチとかコードとか その6)

2007年02月18日 | 映画
管理人註:本記事は個人的な感想で、ネタバレですm(_ _)m





さて、本編見たあとで気が抜けた6本目は、なんと!『ダ・ヴィンチ・ウオー』(92分)。原題:Da vinci curse

ジャンルは、モンスターが出てくるホラーものですな。
そして これはもう、アカミー『深夜に眠れなくて たまたまテレビつけたら字幕版を放送してて思わず友達と大笑いしたで』賞ノミネート作品です!


冒頭で、『アーリア人がキリスト教徒に奪われたカギ十字と聖杯を奪回する』とか『ヒトラーは、聖杯の守護者テンプル騎士団とつながっていた』など作品の設定を約10分解説(←たぶん、このシーンで予算が尽きたっぽい)。

そして!

約2分30秒のオープニング!

前置き長いよ~!


でもって!

いきなりダ・ヴィンチの呪いが正体を現します!(←出落ちか!?)

銃を乱射する2人の兵士!

黄金バットの頭的なモンスター=ダ・ヴィンチの呪い が両手から「ビリビリビリ~」ってなんか出してる~!

そして場面転換!!
『前日』というテロップが!(←なぜに過去の回想へと!)

『…1944年春、東ヨーロッパ』(←なんて大づかみなんだ!)

登場人物は4人の米兵と1人のドイツ兵捕虜。

本隊とはぐれてしまった兵士たちが、ドイツ軍をやりすごすため教会に身を潜める…

そこにいたのは、明らかに怪しい盲目の神父。

神父の精神攻撃によって疲弊した兵士たちは追い詰められてゆく…

途中まで見て、気付いた点をば。

☆感情移入すべき兵隊さんの容姿・性格の区別がつかない。

☆「不安定感」と「情報の重要性」が一致していない(どうでもイイ謎にエラく時間をかけている)。

☆そして不安定なまま場面を転換させる→スジを追えなくなる。


個人的に印象に残った箇所を列挙していきます。

☆戦車と戦車の砲撃を受けてバラバラになる兵士のCG
…ショボーン~

☆爆発した工場跡に残った黒焦げの頭蓋骨を見て米兵が一言
『自殺だ!』
…何で分かるんだよう~

☆教会内部の色遣いはきれい。
…えーとねー。青い壁と、赤い懺悔室と、長椅子の木目のコントラストはー、きれい。

☆盲目の神父が正体を現し、兵隊さんたちが銃を乱射するのですが…弾痕と人物のパースが明らかにおかしいて!
それと…『あんたら、至近距離で打ってるのに生きて動いているってことに疑問をもてよ!』

☆前日の回想から時間が戻り、冒頭のシーンへと繋がるラスト。
…登場人物が軒並みダ・ヴィンチの呪いが出すビリビリ攻撃によって死んでいき、残ったのは2名。しかも部隊長さんは重傷。
息も絶え絶えの部隊長さんは、部下に最後の命令を出す。

「互いを愛し合い、そして信じるんだ!」

意を決した彼は、手渡された長~い十字架を取り、ダ・ヴィンチの呪いを刺した~!!!

あっけなくやられるダ・ヴィンチの呪い!

そしてエンディング!

何より驚いたのが、エンドロールで判明した 出演者8名という事実!

たぶん、僕の年収よりもお金かかってるんだろうなぁ…
決して万人にはお薦めしませんが、完徹の頭に響く作品です。
そして、会話が尽きた時のネタとして話題性充分。あなたが感情豊かに話すことで、場の倦怠ムードを一掃すること間違いなし!

そんな作品でした。

それでは、最後に印象深い台詞まわしなどを列記してお別れでーす


*グランド・デザイン=壮大な計画

*星条旗新聞に僕の漫画が掲載される…これが僕の夢だ!

*「彼のような人種は祖国の恥だ」

*「ニューヨークで混血は受け入れられない」

*「僕たちのしたことは、神の目には不自然な行為で汚らわしい」







ダ・ヴィンチ コード(ダ・ヴィンチとかコードとか その5)

2007年02月16日 | 映画
管理人註:本記事は個人的な感想で、ネタバレを含みますm(_ _)m





5番目に引き当てたのが ジャン!
『ダ・ヴィンチ コード』!本編です。

歴史・伝承を下敷きにしたリアリティ溢れるエンターテインメント!

我がの視点は『面白いストーリー展開』を盗むこと。

観終わっての感想をひとこと…お金かかってるなぁ~
そこかしこに参考になるところと、惜しいなぁと思うところが散りばめられていた、そんな気がしました。
それでは、心に残った箇所をピックアップします☆

☆シラスがシリス…狂信的な暗殺者シラス。全裸で一人鞭打ち。
彼の名言
『お前は呼吸するごとに罪を犯している』
『お前に隠れ家はない。お前を追っているのは天使だからだ』
彼のマッドぷりと哀しさにちょっと感情移入。

☆『これはフィボナッチ数列ではない。アナグラムだ!』…スイマセン、勉強不足です。展開に頭がついていきませんでした(泣)
欧米の人たちにとってフィボナッチ数列は一般常識なんでしょうかね?

☆“鳩のワンチャンス”…主人公 絶体絶命のピンチ!そこに鳩が横切って~
☆主人公、閉所恐怖症でピンチに!これを克服しなければ明日はない~
この2点については、もうちょっと頑張れた気がするんですよねぇ~。僕の心に届きませんでした。ギフくらい頑張んないと。
スイマセン、多分好き嫌いの領域だと思います。

☆『建物は封鎖、トイレのみが安住の地』…緊迫感を増幅させる設定ですな。登場人物の位置付けや説明にもってこい。
“緊迫に包まれた安定状態”をセッティング→それを壊して行く→展開を読ませない。
この流れが◎でした。

☆『どんなジョーク?』→敢えて言わない…伏線として使ってますねぇ。
これを気にとめると直近の展開に足元を掬われることになる。


こんなところが勉強になりました。

本作品にはヨーロッパの蘊蓄が盛り沢山でイイ感じでした☆
気に入ったところをば。

*五芒星は異教の印。そして女神のシンボル。

*歴史的に左に位置するのは女性、右に位置するのは男性。

*テンプル騎士団、巡礼者を護る役を担っていたが、別の目的があった。それは、キリスト時代の失われた宝物を探すこと。
後に教会はテンプル騎士団に無限の権力を与えた事から、宝を探し得たと考えられる。その宝とは財宝かもしれないし、重大な機密かもしれない。
しかし、その権力と資金力に嫉妬したフランス国王と教皇によりテンプル騎士団は壊滅させられる。
その日付は1307年10月13日(金)。ここから、13日の金曜日は不吉な日とされている らしい。


*クリプテックス…ダ・ヴィンチが作ったとされる金庫的な装置。
秘密の書かれたパピルスとビネガーが入ってる。無理にこじあけるとビネガーがパピルスにかかって、秘密は永遠に失われる らしい。
ちょっと欲しいおシャレアイテムです☆

*スコトマ…心の盲点 といった意味。
強烈な先入観による 心の「見て見ぬフリ」。

*マレウス・マレフィカルム Maleus Maleficarum…『魔女への鉄槌』という意味。中世の魔女狩り&拷問の手引書。
「魔女とは何か」「魔術の力の源は何か」「魔術のメカニズムとは?」これらを全て定義づけし、異端審問に使われていたらしい。
それゆえ、中世の魔術思想の要約としても貴重な文献。
ネクロノミコン的なニオイがプンプンしますなぁ。

*太股に巻くシリス帯…オプス・デイの暗殺者シラスが、キリストと同じ痛みを味わうための宗教的修行アイテム。女の人が巻くとなかなかセクシーな感じがしますな。

*『フランスとスイスには犯人の引き渡し協定がない』…こういう蘊蓄って日本人弱いなぁと思う。多分、発想自体思い付かないっす。


最後に名言『人は何を守るかによって どんな人か決まる』

一歩踏み出す勇気をもらえる作品です。


ダ・ヴィンチ・コード ザ・トゥルース(ダ・ヴィンチとかコードとか その4)

2007年02月14日 | 映画
管理人註:本記事は個人的な感想で、ネタバレを含みます。あらかじめご了承をばm(_ _)m





そろそろ本命を引きたいなぁ…と思ってた矢先に選んでしまったのは『ダ・ヴィンチ・コード ザ・トゥルース』!

原作本と著者ダン・ブラウンの問題点を指摘する、いわばカトリック教会側からの反論ドキュメンタリー。

…本編見る前にネタバレ引いちゃいました(笑)
まぁ、それも人生さ!
あらすじが分かるという事は、俯瞰でモノが見られるということ。

いざ、レッツ視聴☆


反論者の主張はこう。
「ダ・ヴィンチ コード」は非常によくできたフィクションである。私(達)も一気に読み終えた。問題は、著者ダン・ブラウンが「小説は事実である」と公に発言していること。小説にはいくつかの事実誤認と都合の良い解釈が盛り込まれている。小説はキリスト教に対して歪曲した見解しかもっていない。著者には「カトリック教会への悪意」がある。などなど。

ダ・ヴィンチ コード自体のネタバレになってしまいますが、後は各個撃破でした。

*ダ・ヴィンチ コードにおける歴史の事実:イエス・キリストはマグダラのマリアと結婚し、その血脈はフランス王家に受け継がれた。しかし、マリアの発言力の大きさを快く思わなかった弟子たち(後の教会勢力)が事実を隠蔽、彼らにとって都合の悪い福音書(イエスについて書かれた記録等)を聖書と認めず、燃やしてしまった。
一方“真実”を受け継ぐ一派は、秘密結社「シオン修道会」を結成。代々イエスの血脈を守護してきた。シオン修道会には当時進歩的な考えをもつ著名人が多数いた。アイザック・ニュートン ヴィクトル・ユーゴー レオナルド・ダ・ヴィンチなど。総長を務めた者もいる。彼らは、修道会の会員であることを決して口外せず、その研究や作品などに“事実”を暗号化して残した。
ダ・ヴィンチは名画「最後の晩餐」に、イエスの子孫が存在することを暗にしめしていた。
教会勢力はイエスの神性を否定する、子孫の存在を消そうと裏で手をまわしていた。イエスの子孫が消えてしまえば、キリストの神聖さは保たれる。そして、教会の威光も衰えることはない。
しかし、もしイエスの血脈が現代まで受け継がれていることが公になれば、キリスト教の教義そのものが根底から覆されることになる。教会は黙って見過ごす訳にはいかない。
教会の密命を受け、過激な行動にでた急先鋒が新興組織「オプス・デイ」である。

……こういった設定をひとつひとつ取り上げて反証していってました。

西洋の人は熱いです。日本では、こういうのあんまり熱くならないですねぇ。

焼きなおすなら「弘法大師 空海の血脈は今も受け継がれており、運慶作の仏像にその秘密が隠されていた!」「一部の仏師のみがその事実を知っており、彼らは日本全国をめぐり情報収集と空海の子孫を守る活動を続けていた!」「四国八十八箇所遍路巡りは、組織のネットワークでありスパイの訓練も兼ねていた!」「彼らこそ、ジャパンのニンジャである!」

七人の侍→荒野の七人の逆パターン☆

すげぇ脱線しました
心に残った言葉は
「教義をめぐる不和は戦争以上の悪だ」
…分かりあえないのは悲しいことです。永遠の課題なのかな と考えてしまいます。

それから、キリスト教という いわばオーソドックスなネタを、あえて話題性豊かなものとするためには、振り子を大きく揺らす必要があるんだなぁと感じました。
思いっきり偏った意見を断定口調で提示する。それは多くの人を議論の場に引きずりだすため。そう考えたら、一番喜んでいるのはイエス様と神様なのかなぁ。多くの人がその存在に思いをはせたのだから。

それでは最後はこの作品で勉強になったことをズンダラ並べてお開きです。
それでは、また~

*最後の晩餐は、フレスコ画ではなくテンペラ画。保存に適さない手法で傷みが激しい。

*グノーシス福音書の“グノーシス”とは、ギリシャ語で「知識」を意味する。

*YHWHは、ヘブル語の「わたしはある」という神の名である。

ズンダラいうほどなかった(笑)




ダ・ヴィンチ・コード ツアー(ダ・ヴィンチとかコードとか その3)

2007年02月12日 | 映画
管理人註:本記事は映像作品に対する個人的な感想で、ネタバレを含みます。あらかじめご了承を
m(_ _)m





三本目は、ローラ・マッケンジーズがお送りする『ダ・ヴィンチ・コード ツアー』(55分)
ローラが女性ならではの視点でダ・ヴィンチ コードゆかりのスポットを紹介する そんな作品です!

色々ツッコミ処が満載でした☆

パリで一番時間をかけて紹介したのが、公衆便所だったこととか、

ローラが免税店でカードの限度額まで使おうとするところとか、

『イタリアと言えばモード』とか言って またカードを使おうとしたこととか、

イギリス行っても行き着く先がショッピングモールだったこととか。

でも、一番突っ込んだのは、エンドクレジットでプロデューサーの名字がマッケンジーズだったこと…

あんたら、夫婦か!!

このDVDは、あのスーパーを見せたいがために作られた といっても過言ではありません!(笑)

そんな感じでーす。
では、勉強になったところを抜粋しながら お別れでーす。以上、液キャベがお伝えしました~

ちゃお~(←やかましい)


☆パリ…別名“愛の街”

☆ナポレオンの凱旋門とカルーゼルの凱旋門がある。

☆セ・ラヴィ“これが人生さ”
☆ルイ14世の生家の表札には『ベルネーズソースが生まれた場所』と書かれている。

☆イタリア…別名“永遠なる妖婦”

☆水曜日にヴァチカンへ行くと教皇に会えるが、事前の申請が必要。

☆イギリスとヨーロッパを結ぶ列車“ユーロスター”→ローラ『とってもエレガントで便利。飛行機よりも速く到着するから使わない手はないわ』

☆シェイクスピア通ならグローブ座ですね。
☆エディンバラ城にある大砲“モンス・メグ”は150kgの石を3kmまでとばすことが出来る。

☆絞首刑に処せられたディーコン・ブロディは、ジキルとハイドのモデル。

☆ヴィクトリア女王は、犬(グレー フライアーズ ボビー)に市民権を与えた(←粋なはからい)。



バイブル・コード(ダ・ヴィンチとかコードとか その2)

2007年02月10日 | 映画
管理人註:本記事は映像作品に対する個人的な感想で、ネタバレを含みます。あらかじめご了承下さいm(_ _)m





二本目は、BBCドキュメンタリー『バイブル・コード』(50分)!
マイケル・ドロズニンがお届けする 衝撃のレポート!
聖書は単なる神の教えではなく、未来への警告であった!
聖書の暗号を解読する事により、驚くべき事が明らかに!!
レポートによると聖書には2003年の『大規模な経済破綻』と『核保有国の安定が揺らぐ事件の勃発』が予言されていたという。
そして、ユダヤ暦5766年 即ち西暦2006年には世界戦争と原爆によるホロコーストが起こる という恐ろしい予言が!

こんな感じで始まります。

今だから言えますが、あん~まり関係なかったですねぇ(笑)
何はともあれ、衝撃のレポートの顛末をレポートします

聖書には、その内容とは別に隠された暗号がある と信じられてきた。あのアイザック・ニュートンも、ハルマゲドンについての暗号を50年も探していたんだとか。
近年における、聖書の暗号解読の第一人者はエリヤフ・リップスというチェコ出身の数学者。彼は1968年に起きたチェコ侵攻の際、ソビエトの収容所に送られたが、収容所内で『次元部分群の研究』という難解な論文を仕上げ数学者としての地位を確立する。その後イスラエルに移住し そこで聖書の暗号に出会った らしい。
その解読法は、スキップコード法といわれるもので、例えばある文字列の3文字目→13文字目→23文字目…という風に一定の規則のもと文字を拾っていくもの。
この方法で読み解くと、聖書の中に『サダム・フセイン』のスペルが隠されており、フセインと記された周囲を探ると1991年1月18日にイラクがイスラエルを攻撃すると予言されていた とか。

天才的数学者にして神秘主義者のリップスは、さらに『創世記』を調べた。すると3000年も前に書かれた聖書に、ユダヤ教における指導者=ラビの命日(もちろんラビが生まれたのは創世記よりずっと後)が隠されていたことが判明した のだ。
即ち、創世記は後世のラビの死を予言したという。
こういう意味のある言葉の配列が出てくる確率は、無作為の場合と比較すると“1/62500”(リップス教授談)。

前述したマイケル・ドロズニンは、ウォールストリートジャーナルの記者で、1990年代にリップスに出会い衝撃を受け 聖書を調べてみたところ、様々な予言が見つかったという。
曰く、ケネディの暗殺 クリントンの選出 月面着陸 ウォーターゲート事件…

マイケルさんの目的は、予言を公開する事で破滅を防ぐこと。
だからブッシュ大統領にもメールしたらしいです。

聖書の暗号は全世界で話題になり、当然反論も出てきました。
数学者ブレンダン・マッケイは150年前の『白鯨』を調べたところ、ケネディ殺される・ダイアナ妃殺される…といった文字列が出てきた。つまり、意図的に探れば どんな本を調べても、あり得ない話ではない と。

それに対し、ドロズニンは『それでも、聖書にだけ書かれた暗号がある、しかも高確率で』と主張する。
根拠は『世界最高の数学者が検証したのだから、真実である』という確信。

リップスの研究については、データを都合よく調整した『同調現象』ではないかとの反論が出て、反論グループとリップスが改めて調べてみたところ、聖書の暗号は実証されなかった。
即ち、意味のある文字列が出現する確率は、当初の1/62500から1/2(反論グループ)、2/3(リップス)だったとのこと。
リップス側はデータの選び方が悪かったと反論。追試の準備を進めているという…


真偽はともかく、議論の熱さと どんな事でも信念を貫く姿勢にちょっと感動しました。
なかなかまとめきれんですなぁ…長々とスイマセン。