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ガチャ目の魚眼レンズ

己のレンズで世間を見回してみる。
独り言と映画とその他

チルドレン・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その11)

2007年07月24日 | 映画
外伝的位置付け

いわゆるゾンビものを見出して11本。何となくゾンビ業界の枠組みが見えてきました。

ジョージ・A・ロメロ…『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(1968年)』監督。ここからゾンビ映画というジャンルが始まったそうです。
ロメロ監督は1978年に『ゾンビ(原題:DAWN OF THE DEAD)』、1985年に『死霊のえじき(原題:DAY OF THE DEAD)』を世に送り出す。
これらはゾンビ3部作と呼ばれているみたいです。
第6回の『ドーン・オブ・ザ・デッド』、第10回の『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀』はそれぞれリメイク作品なのですね(『死霊のえじき』はまだリメイクされてません)。

今回ご紹介する『チルドレン・オブ・ザ・デッド(原題:CHILDREN OF THE LIVING DEAD 2001年)』は、往年のロメロ組が再結集して作った“ゾンビ3部作”の外伝的位置付けの作品で、『――死霊創世紀』の監督、トム・サヴィーニが役者として出演しています。
舞台も、金星探査機が地球に落下した影響で死体が甦る事件の最後の汚染地域、という設定ですし、ロメロゾンビ大好きっ子さんには たまらない…んでしょうけど、ん~。どうでしょう?

①母親から女の子として育てられ狂ってしまった連続レイプ殺人犯アボット・ヘイズが、ゾンビ化して三たび田舎町をパニックに陥れる。
ゾンビの群集的恐怖→ジェイソンやフレディのようなキャラクターを立てるというギアチェンジを作品内でやっているのですが、どうもしっくりいってない。
「ゾンビが人を襲う」「そして人がゾンビと立ち向かう」といったシーンを撮りたくて、設定を後付けした感じが見え隠れします。

②人間の描き方 1968年のゾンビ事件が収束した後の人間たちが「何も罪深くない」訳ではない。ゆえに感情移入できない。「あー、食われても さもありなん」と何度感じたことか。

③ゾンビどもは、子供を襲わないという設定 冒頭出てくるのですが、ほぼ活かされていない。タイトルから≪エンファント・テリブル≫的な傾向を期待したのですが、完全に肩すかしでした。

なかなか良かったなーと思ったのは、恐怖を煽るシチュエーションですかね。
*墓場での足だけ目線 だとか
*過去のトラウマで外に出られない男が外に出なければならない状況を作るため、“ガス管を切る” だとか
*ケータイのバッテリー切れによる情報の遮断 だとか
やっぱ魅せ方ってあるんですよね~

なんと申しましょうか、ブロックはメーカー品なんだけど、組み立てて出来たフィギュアが微妙、みたいな。

~ランキング~
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
1.1位:ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
約50位:ウエスト・オブ・ザ・デッド
51位:チルドレン・オブ・ザ・デッド
100位:東京・オブ・ザ・デッド-3日-
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

814192位サバイバル・オブ・ザ・デッド



ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀(ランキング・オブ・ザ・デッド その10)

2007年07月21日 | 映画
ミミズだーって、ネズミだーって、食う。

10本目は『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀』です!
ジョニーとバーバラの兄妹は母の墓参り中に陽の傾きかけた墓地で、動く死体に襲われてしまう。理不尽にジョニーを殺されたバーバラは、命からがら民家へと逃げ込むが、そこの住人も既にゾンビと化していたのであった。

冒頭のツカミが秀逸。
目隠しされてジェットコースターに乗り、一番坂を昇りきる直前 視界が開けた感じ!

平等という緊張感。
絶対に生き延びるという保証がないため目が離せない→兄が冒頭で不幸なめに遭うというフリが全体を締めている。さらに、様々なバリエーションのフリオチが脳にたくさんの“!”を与えてくれる。

被害者が加害者に変貌する恐怖。
それはまさに鬼ごっこに通じるスリル。

パニック映画としての側面。
動きは鈍いが、人海戦術で攻めるゾンビから如何に逃げのびるか…サバイバルの障害は一つではない。人間どうしのいがみ合い、情報不足、寄るべのない絶望感…

キャラの立ち加減
それぞれの描き方がしっかりしている。特に兄を失ったバーバラの成長が素晴らしい。

感情
身体的痛さ、グロテスク、パニック、裏切り、シニカル…様々な要素を織り混ぜた作りに脱帽。

強いていうならば
心臓の弱い方、予定調和的快感を求める方にはオススメしません

間違いなく一、二を争う作品ですが、迷うなー。
困った時のため、実は鑑賞の前と後で血圧を測定してあります(全作品)。ホラーとしては、血圧が上がった方が(ストレスがかかった方が)優秀であろうかと☆
“ドーン・オブ・ザ・デッド”と比較してみます。
“ドーン・オブ・ザ・デッド”→上=+33、下=+18
“ナイト・オブ・ザ・リビングデッド~死霊創世紀”→上=+11、下=-5
私的には“ドーン・~”の勝ち!

~ランキング~
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
1.1位:ナイト・オブ・ザ・リビングデッド 死霊創世紀
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
約50位:ウエスト・オブ・ザ・デッド
100位:東京・オブ・ザ・デッド-3日-
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

814192位サバイバル・オブ・ザ・デッド



東京・オブ・ザ・デッド-3日-(ランキング・オブ・ザ・デッド その9)

2007年07月16日 | 映画
説得力=無慈悲
ジャパンから初エントリーですよ。でも、今回も辛口です。

オブ・ザ・デッドと名の付く割には変化球でしたねぇ。
どこにでもいそうな今時の姉弟が親の留守中、呪いによって暴徒化した ご近所のみなさんに襲われる、というお話です。

主要キャラクターがナウなヤングで、シンパシーを感じませんでした。
設定にデリカシーが不足してるぞと。

まず、両親が出掛けたとたん、姉はオールしに出掛けます。その時二人の食卓は→ウインナー・漬物・コアラのマーチ。
2日目、弟は自宅に彼女を呼び寄せます。その時二人の食卓は→メロンパンに500mlのペットボトル…
なんて荒んでいるのだ!カンヌに出品したらフランスの皆さんからなんと言われることかっ

いわゆるゾンビものというのは、不条理にも死が目前にある状況で人がどのように生きるか、に主題をおいていると思うのですよ。
一方で本作品は いわば『推理小説型ホラー』とでも申しましょうか。謎がポンと提示され、困難に直面しながらも核心に迫っていくという…ちょっと“リング”的なホラーなんですな。

残念ながら、脚本が弱いです。もっともっと頑張っていただきたいですよ、ジャパンホラー。

突拍子もない状況を『こういうものだ!』と力づくにでも分からせる説得力というのは、より原始的な脳に訴えかけるインパクトが必要だと思うのです。
それは、刃物が振り下ろされるところだったり、機銃掃射だったり、血しぶきだったり、大きな音だったり…その他もろもろの要素だったりする訳ですが。
この辺を突き詰めるとなかなか面白そうです。

ランキングは微妙だなぁ…

~ランキング~
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
約50位:ウエスト・オブ・ザ・デッド
100位:東京・オブ・ザ・デッド-3日-
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

814192位サバイバル・オブ・ザ・デッド

サバイバル・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その8)

2007年07月13日 | 映画
ただいま戻りました~
≪ディス イズ マイン~≫

註:今回はかなり毒づきますよう~

サバイバル・オブ・ザ・デッド…原題:NIKOS THE IMPALER
『串刺しニコス』みたいな意味でしょうな。
冒頭、洞窟の中に原始人みたいな人が集まっている。
時は西暦1000年、ところはルーマニア(←ごめんなさいルーマニアのみなさん。でも、格好が、片方だけ肩が出てる毛皮テイストなんですよ!完全に原始のマンじゃないですか!)
洞窟でルーマニアの王子ヴァイクとその友人ヴラドは、殺人鬼ニコスを処刑した。処刑理由はルーマニア人300人虐殺の罪。
父王をニコスに殺されたヴァイクは後に王となり、洗礼名をイシュトバーンといい聖人に列せされた。
ヴラドの子孫はドラキュラ伯爵のモデル…などなど、昔のヨーロッパ蘊蓄が語られつつ、舞台は現代アメリカへと。
大学主催のルーマニア美術展の倉庫に眠る黄金のマスクが血に染まる時、殺人鬼ニコスは復活した…

…もうね、スゴいんですよ。
とにかく説明チックだし、俳優は大根だし、台詞はグダグダだし、特殊効果は三世代以上前だし。
仮面をつけたニコスがただ暴れて、現代の人たちが安い安い特殊効果で真っ二つにされるだけという、誠に怖がらせる気の無い作品でございます。
しかも、ラストの方でニコスの手下になるのが、DVDから出てきたヒトラーと忍者ですよ!夢がありすぎですよ。
かててくわえて、エンドクレジットの曲が、海外のアニソンみたい。ラスト際ファイト!ファイト!ファイト!って野太い声でユニゾンしてます(笑)
そして、The End?て!
是が非でも続かないでくださーい。


代表的なヒドい箇所を3つほど挙げてみます。

①吹替えにやる気が感じられない
:ヒロインサンドラなんか間が悪すぎて聞いていられません。あやうく声優さんの名前をチェックするところでした。
:吹替で『このハゲが!』と悪態をつくところ、字幕では『このデブが!』でした。どっち!?どっちなの!?
:台詞まわしの酷さたるやもう最悪
→拳銃で撃たれて『なんてこったい』―はないだろう!
→携帯電話かける時、口で『ピポパ』言った!
→老夫婦の会話
『ここには(殺人鬼)は来ないさ』
『なぜ分かるの?』
『ニューヨークには詳しいんだ』
『もう勝手にしなさい』
なーぜーだー
→『行くぞ忍者ども』『ニン!』……笑わせたいのか!

②時代考証
:せめても、冒頭でてきた歴史の蘊蓄はためになったろうと思い、ネットで裏をとってみたのですよ。そしたら…
→ルーマニアのヴラド・ツェペシ(串刺しヴラド)1431~1486 トルコと戦争した時、長さ1キロ 幅3キロの平野に串刺しにしたトルコ人の死体を放置したことで有名。その数およそ2万体!ドラキュラのモデル。
国はあってるけど時代が400年も違うじゃないかよぉ~ 3世で400年違うってアリなのかよぉ~
→ヴァイク AD1000年、ハンガリーに到着したマジャール人の指導者。ヴァイクは身内のマジャール人をキリスト教化し、のちにハンガリー国王イシュトバーン1世となった。
時代はあってるけど国が違うじゃないかよぉ~。
嘘をついている。
ちなみに“ニコス”で検索をかけてみたところ、主にカードとコーヒーで264万件ヒットしました☆

③特典映像
映像作品に関しても一期一会をモットーとする私といたしましては、特典映像のチェックも欠かせません。
しかし、いいですか!この『サバイバル・オブ・ザ・デッド』の特典映像、7分間のノーカットシャワーシーンはまだヨシとしましょう。問題は“監督対談集”3人のドイツのオッサンが椅子に座って話してるんですよ。
なにかどこかの一室で。
カメラ固定して。
どうやらドイツ語で。
字幕なしで!

手を抜くなー!!
日本のどこにニーズがあるとゆうか!!明らかに怠慢だろうがよ!!!

やっと対談終わったと思ったら…第2幕キター!
そして第3幕キター…
→26分間、カメラ切替え一切なし!

監督 アンドレアス・シュナース ドイツ人←コノヤロウ
代表作
『悪魔のえじき』
『ブルータル・デビル・プロジェクト』
誰が見るかーー!!!


~ランキング~…は、昨日のぐーブログエントリー数だっ!!
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
約50位:ウエスト・オブ・ザ・デッド
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

814192位:サバイバル・オブ・ザ・デッド
≪これの名前は地雷です!≫

ウエスト・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その7)

2007年06月19日 | 映画
ムエルタ~ムエルタ~ってオレータがいう

タイトルから想像するに、西部劇とゾンビのコラボなのかい!?と思ったら、関係ナッシングでした。

舞台はメキシコ、1892年金持ちディアスさんが己の願望を叶えるために、死の女神ミクテカシワトルに生け贄を捧げた。
こーの金持ちディアスさんが筋金いりのワルで、自分が牛耳る村の人々を洞穴に閉じ込めて爆破する、爆破の片棒を担いだ仲間を全員毒殺する、唯一正義を貫こうとするマルティネス保安官の妻(オレータ)を手ごめにするなど悪事の枚挙にいとまがありません。
まぁ、最終的にこのラスボスに現代の若いカップルが立ち向かう…という筋立てであります。

難点を申しますと、主要キャラの紹介が謎すぎ&引っ張りすぎで分かりづらかったです。

この映画は、なんといってもかわいそうな老女オレータの存在がぴか一です。
オレータ、すごくミステリアスな役なのに「シュー」とかいいます(笑)

特に気に入った台詞まわしや単語などを列挙します☆

*「全メキシコ人に謝るべきだわ」

*グリンゴ=白人(スペイン語で米国人の蔑称なんだそうです)

*「11月1日になると、この街は色々ある」

*「カトリックか?じゃ最後の祈りとやらを済ませろ」

*メスカル=テキーラ

*オーバールック・ホテル→シャイニングのホテル というウンチク

*オハルドラ→オレータの作ったパン(検索したらコロンビアのパンみたいです)

*「カロリー表示のないものは食べない」

*ムエルタ=死

*「ビッグマックのように食いやがった」

*「テキサスいちケツのでかい女を買うんだ!」


最終的に噛まれてもゾンビ化しないってのはスカシでしたねー。こういう設定は作り手の匙加減ひとつなのですが、観客側としては目が離せないやつです。

原題は“ALL SOULS DAY DIA DELOS MUERTOS”だそうです(綴り間違っていたらごめんなさい)。オブザデッド関係ねぇー

まー何よりも、トレイラーの
“ゾン流ブーム最新作!”
てのは如何なものかと。

~ランキング~
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
約50位:ウエスト・オブ・ザ・デッド
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

この作品を鑑賞したあと、バベルを見ると◎です。
逆だとショボーンです。

ドーン・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その6)

2007年06月17日 | 映画
リメイクだってあり

2004年作品。白いタイルをバックに見返り美人、無数の手。そんな写真に“オブザデッド”のタイトル…ジャケットを見て「こりゃ、怖そうだぞ」と尻込みしてしまった作品です。
だって、びっくりするの嫌いなんだもの…

なにしろ、最初っからとばしまくり!感染からゾンビに変身するスピードも、ゾンビが走るスピードもメチャクチャ速い!!!

そして、びっくりさせすぎですよ~
最初の20分(映画でいうなら人物紹介にかけるくらいの時間)で「もうこれ以上びっくりさせないで~!」と心の中で音を上げてました。

さらに、怖さ以外の様々な気持ちを思い起こさせる作りに感心!
①ちゃんとオッパイがでてくる
②BGMのバリエーションが豊か(タイトルの直後に流れる低い声のボーカル曲がとても印象的)
③死と隣合わせの人々がきちんと描き分けられている→ゆえにドキドキが倍増
④フリオチの構成が素敵(←これはかなり勉強になります)
⑤真面目にやってて笑えるシーンがある(○○が静かに宙を舞うところとか)
⑥特にアンディ銃器店は凄い!!(←個人的オススメ。見る価値あり)
⑦哀愁を感じる死に様
⑧これでもか!というほどのホラー回帰(←デスメタルか、かかってるのは!)

僕は7回びっくりさせられました!!

ちなみに、主演のサラ・ポーリーは かの迷作“バロン”で子役デビュー。一本芯の通った方みたいです(デモ中に警官隊と衝突して歯を2本折られたとか、ディズニーのブラックリストに載ってたりとか)。
監督さんは、本作品がデビューとなるザック・スナイダー。ただいま公開中“300”を手がけた兄さんです!スリーハンドレッド見てドーン~未見の方はぜひ!
逆もまたぜひ!

~ランキング~
1位:ドーン・オブ・ザ・デッド
√2位:ランド・オブ・ザ・デッド
√3位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド
↑かなり適当になってきた。


ランド・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その5)

2007年06月15日 | 映画
最新のロメロ作品2005~

“ゾンビのカリスマ”ジョージ・A・ロメロ監督のオブザデッド作品です。
ゾンビが世界を席巻し、人間はごく少数。人々は城塞都市に暮らし、物資を外の危険地帯に求める近未来。“運び屋”稼業に嫌気がさした主人公ライリーは 自由を求めカナダへ旅立つ決意をしていた。
そんな中、超格差社会の独裁者カウフマンと、都市でのし上がろうと あらゆる手段を講じるチョロ(ライリーの同業者)との確執から事件が勃発。さらに自我に目覚めたゾンビの群れが人間たちの都市に向かって“行進”を始めたのであった…

キャラが立ってて◎です。
ライリー:主人公。武装トラック“デッド・レコニング(死の報い)号”の設計者。
チャーリー:過去ライリーに命を救われ、恩義を感じている。銃の名手。
チョロ:のし上がりたい男
ビッグ・ダディ:仲間ゾンビのために哀しんだり武器を使用したりする、一歩先行くゾンビ。
カウフマン:城塞都市の独裁者。嫌なセレブナンバー1。デニス・ホッパーは本当に良い意味でムカつきます。

この監督、びびらせ方を心得てるな~と感心しきりでした。
『ここでだすんかい!』と叫んでしまうくらい唐突にゾンビをなだれこませたり、はたまた『来るぞ!来るぞ~』と思わせておいてスカしをいれてみたり、フリオチの間隔がバリエーション豊富だったりで飽きさせません。

すぷらったも容赦なしのアイデア満載。「イテテテテテ」と何度心の中で叫んだことか(←血まみれが嫌いな方は絶対見ないほうが良い)。特に、必要以上にイナバウアーゾンビは必見です!(←血まみれが嫌いな方は絶対見ないほうが良いです)。

エンディングも僕好みだし、名前覚えられなかったけどキャラ立ってたから分かりやすかったし。よろしいですな~
という訳で、少々悩みましたが…


~ランキング~
1位:ランド・オブ・ザ・デッド
√2位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド
101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド

最後に。
メイキングで、ジョージ・A・ロメロ監督を初めて拝見したのですが、
メガネでかっ!→ムツゴロウ&デリカットですやん!!(←必見です)
監督の「なるべくひっそりと安い映画を作っていたいんだ」というひとことが印象的でした。



ミート・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その4)

2007年06月12日 | 映画
牛さん、牛小屋。

第4の刺客は『ミート・オブ・ザ・デッド』(原題:DEAD MEAT)です!
2004年ということで、オブザデッドの尻馬に乗ったのだろうか?このタイトルわ。

「死んだ動物を牛のエサにしたところ、牛が狂暴化した」
粛々と練り歩くゾンビをバックにニュースキャスターはそんな事実を報道する。
きっかけは…ピピピ~BSE~ですな。

主人公の女性は、ドライブ中に彼氏から結婚を申し込まれ、車内で熱いベーゼを交わしているうちに人を轢いてしまうのですが、その人=お約束通りゾンビ に恋人は噛まれるし、後々恋人ゾンビに襲われるし、まー、かわいそうです。

なんと申しましょうか、人間の業というものが前面に押し出された、という印象です。
ゾンビ化の原因も人のせい
事件に巻き込まれたのもヘレナとマーティの不注意のせい
同行者となるカサルのオッサンのゾンビに対する仕打ち
ラストの主要3人の扱い

「人間とはなんて罪深いのでしょう!悔い改めなさい!!」
的な思いを抱くことうけあいです!

惜しいのは、吹き替えが聞き取りづらかったこと。
改めてレビューを書いたら、もう一度見たくなってきました。
そんな作品ですよう~

見どころは、
①牛さんがこわい
②銃を使わないので、ゾンビの退治法が生々しい
③アイルランド人夫婦 カサルとフランシーの頑固さ
④立って寝りゾンビ・ウエディングゾンビ・車椅子ゾンビ・そこら中にいるパーティ感覚でゾンビ化した方々など、ちょっと奇妙な面々
⑤クロムウェルの天丼
⑥ナイーブなアイルランド青年 デスモンド
です。いやぁ、アイデア満載。

ランク付けですが、んーキャラの移入度からしたら『ハウス2』に軍配ですかね。私のランクは以下の通りですが、本作品 好きな人はかなりハマると思いますよう~

というわけで~
~ランキング~
1位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:ミート・オブ・ザ・デッド←オッパイが出てくるか出てこないの差だと思いねぇ

101位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド





ハウス・オブ・ザ・デッド2(ランキング・オブ・ザ・デッド その3)

2007年06月10日 | 映画
『6歳の少女がハンバーガーくわえて近づいてきても、躊躇なくトリガーをひけるか?』


たくさんのアイデアが詰まった作品であります。

続編なのですが、繋がりは2~3のキャラのみで、まったく別モノとして楽しめます。

キュリアン教授は大学の片隅で死体を対象とした禁断の研究を行っていた。それは とりもなおさず恋人のアリシアを甦らせるためであった。
しかし、実験によって甦った死体は、人を喰う化け物と化した。
そしてこの病は血液を媒介に人から人へ爆発的に感染するのであった。

ゾンビの増殖は まだまだこれからで、血液感染を食い止めるワクチンを作るため、ゼロ世代の血液を採取せんと大学に侵入する国際組織のクルーと軍の部隊。

密室にいた男女がゾンビ化した謎とか
大量のゾンビを一気に倒す方法とか
ゾンビの血液で一儲け企むヤツとか

アイデア満載ですね~
ゾンビものは、気持ち悪さと緊迫感と閉塞感と 面白さと悲しさと人間の罪深さと人間ってイイな…と思わせるところと、本当に色々な感情を発露させる可能性を感じました。
結末は、主人公たちが逃げ切るか破滅するかの二つしかないのですが、最後まで見なければ分からないスリルがある。
そんなトータル面の気付きを与えてくれました。

吹き替えで鑑賞していると“映語”とでもいうべき独特の言い回しがでてきて、それがおもしろくてたまりません。
ふつう、そんなこといわねぇよ!
と思わずツッコミたくなる台詞まわしを探すのも楽しみの一つですな。
例えば…

『クソッタレは性格か?それとも今日だけクソッタレなのか?』
『50万ドル手に入れば何でもできるんだぜ!』
『あなたって本当にブタ野郎ね(笑)』

などなど。

メイキングや裏話もなかなか楽しめまして、“ゾンビ指導”という職業があるってのがとても参考になりましたし、軍の嫌味な曹長役の人が“スティッキー・フィンガス”というジョジョファンにはたまらない芸名だし、何よりも脚本をかいたのが二人のドイツ人というところに縁を感じずにはいられませんでした。


~ランキング~
1位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド2
3位:ハウス・オブ・ザ・デッド
4位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド


レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その2)

2007年06月06日 | 映画
VHS字幕スーパーでのエントリーです。

時は1969年、洞窟に集結した仮面の集団が何やら怪しげな儀式を…
リーダー的存在のマスクが演説をブつ
『君たちのイケニエが師を甦らせるのだ!』

→一般マスク『ヤー!』

ドイツ人か!

スプラッターな儀式において、大袈裟に『ナントカナントカ…ザーメン!』言うたー!

ドイツ人か!

冒頭部分の場面が暗く、どんな事件が起きているのか分からないため、ドイツ人の作品であるということにばかり注目してしまいました。

その後、マスク集団は武装集団(地元警察なのか軍なのか結局分からなかった)に皆殺しにされ たった一人生き残ったイケニエのせがれが30年後に太った中年として登場。
マスク集団=クロスクラブの残党が目論む世界征服の野望を砕く…といった筋立てでした。

ホラーものとして、やってはいけないことが幾つも出てきましたよ。

※主人公のオッサン!Yシャツ一枚で寝るんじゃない!
あれはセクシーなお姉さんか妹系のみ許されるものだ!

※民族衣装を着たアフリカ系の方が、主人公(ドイツのオッサン)の夢枕に立って「クロスクラブと闘え!」的なことを告げます。
このアフリカ系の方の位置付けがサッパリ分からない。最後まで分からない。
ヤツは主人公と友人をさんざんスペインやら どっか他の国にやら連れ回して最終的には“開かない本”に変身しました。

※しかも、その開かない本を調べるのに主人公が行ったところが“科学研究所”…何に霊感を受けたのかと!
白衣のオッサンは『チクショウ、開かねぇ~』とか言って実験室の引き出しから工具を出すし。
作品としての用法用量がきちんと守られていないと思います。

※大変残酷なクロスクラブ教祖の顔が宝田明と斉藤清六を合わせた感じ。
こいつがものスゴいタイミングでキレはるので面白くて仕方がない。

※アグレッシブな蠅とか軍用ヘリとか、大変残念なCG。

※主人公一味が基本的に残酷。
ヘリの中で『これから熱い戦いが始まる』とか一人ごちて殺る気満々だったり、
捕虜となった無抵抗の敵を、壕に閉じ込めてその中になんのためらいもなくパイナポーを投げ込んだり(その時の主人公の台詞が「一生働けなくしてやる!」)、
チャイルドゾンビに対して『まだ子供なのになんてヒドい!』と言った次の瞬間、容赦なく銃弾をお見舞いしたりしてました。

※開始60分で、やっとゾンビ映像が!
ドイツ市街では、主人公の友人がゾンビに銃を向けてます。
『アンディ、聞こえるか!化け物を食い止めきれん!』
エェー!←食い止めきれないゾンビ 5体。

※壊滅寸前となったクロスクラブ幹部に『目的は?』と聞かれ『お前のケツだ!』と叫ぶ主人公のお友達。

※敵の動けるデブ、背中から発電機に接触→レントゲン的に骨が見え隠れする という昭和的演出。
最終的に 骨だけになって大爆発しました。


えーと。なんていうか、ロケに金つぎこんで 後ヤケクソになった感じです。
ラストシーンは大変残念なCGヘリによる主人公の生還。
エンドロールで“ルチオ・フルチに捧げる”…って捧げられた方はたまったモンじゃないっすよ(ルチオ・フルチはマカロニゾンビ映画“サンゲリア”の監督さん)。
そして、エンドロールで延々と流れるのは

ジャッキーチェンばりのNG集!!!

もう~絶対アカンやん~!
なんて和やかなゾンビ映画なんだ~(笑)

てな訳で、
~ランキング~
1位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド
3位:レジェンド・オブ・ザ・リビングデッド