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ガチャ目の魚眼レンズ

己のレンズで世間を見回してみる。
独り言と映画とその他

ハウス・オブ・ザ・デッド(ランキング・オブ・ザ・デッド その1)

2007年06月04日 | 映画
セ~ガ~

往年の名作銃ゲー『ハウス・オブ・ザ・デッド』を下敷きにしたムービー。オープニングも「オーノー!Dr.キュリアン!」(←おおもとのワルで、そもそも事件の発端)とか言って始まるんです。
マニア心をくすぐられました☆

時々インサートされるゲーム画面にシツコさを感じるのが難点。

かなりアクション重視の作品。バイオレンスをあまりにもスタイリッシュに見せているため“良識ある大人たち”から非難されそう(まあ、ゾンビ映画全般にいえることですが)。

ゾンビ映画に必要な要素としては、以下のものが挙げられます。
1死体
2鈍器
3銃器
4オッパイ
↑特に4番は重要なファクターであると強く主張したい!

他にも様々なお気に入りポイントがありました。

『ロメロの映画さ。ナイト、ドーン、デイ…4作目“トワイライト”はあるとかないとか』→楽屋オチ

孤島でのパーティ会場にセガの旗印→スポンサー・コンシャス(笑)

登場人物がたくさん出てくるが、きちんと色が出ていて◎
生き様がちゃんと描きだされていらっしゃる☆

何気ないパロディ精神(○○○船長とか)

オチがキレイ
ゲーム原作ものだからといってバカにはできないっすよ。
きちんとリスペクト出来ているところが好ましいっす。
ゲーセンで100円玉を積み上げていた人には決して損をさせない出来であると強く主張したい。
万人受けするか…にはちょっと再検討の余地が残ります☆

というわけで↓
~ランキング~
1位:ショーン・オブ・ザ・デッド
2位:ハウス・オブ・ザ・デッド

*重ね重ね申し上げますが、超個人的な格付けなのであしからずご了承くださいませ。

だいたいこんな感じでやっていきまーす。

映画 大日本人を観てきました

2007年06月03日 | 映画
公開初日のファースト・ショーで観てきましたよ、松本人志第一回監督作品『大日本人』

松っちゃんの笑いが好きならば、期待を裏切らない作品です!

あ、これをやりたかったんだなぁ…って。

見終わった時『幕を閉じる』よりも『扉を開く』感覚が強かったです。
その場にずっと居たくなる というよりも、外へ出て何かをしよう!と思わせるような。

敬意を表して、定価でも満足。
ただ、ファースト・ショー割引きのため、1000円で鑑賞してきました☆

気付いたことなど多々ございますが、レビューは終わるまで書かないでおきます。

あれだけ宣伝があって、楽しませてもらったので一言申し上げたかったのです。

いいものを観た。


お知らせです

2007年06月02日 | 映画
突然ですが…





























ヌッハー!

ショーン・オブ・ザ・デッドは、やっぱオモシレー!!!




何かのレビューでおすすめやったので、軽い気持ちで見てみたらこれが大はまり。
たぶん、笑いとしての評価は分かれるでしょうが、新たな視点を与えてくれる作品は大好きです!

パロディものだから、元ネタを知っておきたいのですが…でもね、ホラーって苦手なんスよ。十代に“死霊のはらわた”と“遊星からの物体X”をムリヤリ見せられて以来

でも、これって企画として成立するよなぁ。
というわけで、第二回連載企画!
タイトルに“~オブ・ザ・デッド”を含む作品を片っ端から見る!

そして

むりやり格付けしてみようじゃないかと!!

題して「ランキング・オブ・ザ・デッド」!!!
よろしくお願いしま~す。

視聴は基本的に情報量を多くするため、字幕+吹き替えで。

あくまで個人的なランキングなので、あしからずご了承ください。

また、ネタバレの度合いは作品によって異なります。オススメ度が高いほどネタバレが少ない傾向になるかと。

前回の「ダ・ヴィンチとかコードとか」同様、一日おきの更新予定でーす。

見た作品は以下の通り↓

ウエストオブザデッドサバイバルオブザデッドショーンオブザデッド死霊のえじき(原題DAYOFTHEDEAD)ゾンビ(原題DAWNOFTHEDEAD)ゾンビオブザデッドゾンビオブザデッド2チルドレンオブザデッド東京オブザデッド-3日ドーンオブザデッドナイトオブザリビングデッドナイトオブザリビングデッド死霊創世記ハウスオブザデッドハウスオブザデッド2フォレストオブザデッドプラネットオブザデッドマシーンオブザデッドミートオブザデッドランドオブザデッドリージョンオブザデッド~ミイラ再生レイクオブザデッドレジェンドオブザリビングデッド

以上に関連2作品を含めた計24作でお送りいたします。

果たして、最後まで到達できるのか?


カミングスーン!!!!!


4ヶ国対抗アクションムービーレース④ ~シン・シティ~

2007年05月31日 | 映画
ラストはアメリカ代表「シン・シティ」です。

観始めて数分…

チョイスをミスりました。

でも、別視点でなかなかよろしい作品でした☆

もっとゴリゴリにアクションがあるかなーと思ったですが、どちらかというとストーリーにのめりこんでしまいましたよ。

原作がコミックということで、白黒を基調とした映像がイイ感じ。
キーワードは『妄想&モノローグ』であると勝手に想像。

いくつかのエピソードを繋いで1本の作品になっているのですが、個人的に好きだったのは、ミッキー・ローク扮する“マーヴ”のエピソード。
いいっすよ!マーヴ!!
敵役のケヴィン(イライジャ・ウッド)のメガネ怖ぇし!
デンジャラスのび!!
あとから出てくるイエローバスタードを青ざめていないデンジャラスどらと勝手に命名し、勝手に妄想。

個人的なツボは以下の通りっす↓


*「地獄とは何の目的もなく生きることだ」

*「最近の車はどれもこれも電気カミソリに見える」

*アメックス=アメリカン・エクスプレスのこと

*「真実を教えてやるー 誰も禁煙できねー」←ジャッキーボーイ

*「俺に刺さってる、見ろよ」
 「すごく痛くなってきた」

*「アイルランド人の怒りだけはかうな」


メイキング見るまで気づかなかったのですが、クエンティン・タランティーノが一枚噛んでたのですな。
彼が脚本を担当した「トゥルー・ロマンス」、今見たら、松っちゃんと高須さんのトークが入ってきそうで違った意味で楽しめそうです!(←「放送室」のオープニング曲なんです)

4ヶ国対抗アクションムービーレース③ ~アルティメット~

2007年05月29日 | 映画
今回ご紹介するのは、フランスのリュック・ベッソンさん脚本・製作の「アルティメット」原題:BANLIEUE 13です!

すげー逃げ方のオンパレード!!

全体的にスタイリッシュな鬼ごっこ。

舞台は2010年のパリ。犯罪が多発し、あまりの治安の悪さに壁で隔離された街…バンリュー13地区。
主人公のレイトが次々と悪に立ち向かってゆく…ていうか、ものすごい勢いで追いかけられたり逃げたりする~!
かと思えば、唐突に襲撃したりで目が離せません。

敵がね~イイ意味でむかつくんですよ(笑)最初に出てくる敵・K2(カ・ドゥと読む)なんか内山くんに似てるし、K2の親分は弱そうなのに すぐキレるし したたかだし、まぁ~憎たらしいこと。
フランス映画の敵役ってどうしてこんなにムカつくのでしょうか?完全に手玉にとられてるよ、俺。

スラムの顔で孤高のリアリストでもある主人公レイトと、仏特殊部隊の己の正義感に忠実なダミアン大尉のやりとりもなかなか手に汗握ります。
退廃的背景と無機質なBGMは好みが分かれるかと思いますが、よくできてますよ~

ここから先は、いつものように細かく気になったところをば。


*「俺にちょうどいいサイズだ」←ちょっと面白い使い方でした。

*車たちがカワイイ

*「縛りつけて、2g注射してやれ」←K2のボスが出した指示。怖ぇ

*「フランスには600万人の失業者がいるんだ」

*「600万人のユダヤ人を殺したやつらもいるぞ」

*ダミアン「教わったのは、自由・平等・博愛だ」

*レイト「必要なのは、水道・ガス・電気だ」

*レイトの妹「これで来るわ」←なかなかのツンデレぶりですよう~


あまり血は見せないし、アクションは長回し。観て損はしなかったっす!



4ヶ国対抗アクションムービーレース② ~SPIRIT~

2007年05月27日 | 映画
1910年 上海 列強の侵略により中国は風前の灯 東洋の病人と侮辱され抵抗する術を持たなかった中華民族の自尊心を打ち砕く目的で 外国人商工会議所が画策した格闘大会に果敢に挑んだ一人の中国人がいた。
その名は 霍元甲(フォ・ユァンジャ)

この冒頭テロップでギュッと掴まれてしまいました。

…余談ではありますが、霍の変換に手間取りました☆
“カク”で出るんですね~

中国拳法カッコエエっす!アクションのスピードや尺の長さに問題なし。身体的なテンションがガンガンに上がってきます。
設定に“取ってつけた感”はありますが、根底に流れる哲学は分かりやすく且つ軸がぶれてない。
そこが◎でした。

アクションもさることながら、敵がやられる時の特殊効果や 数秒で季節の移り変わりを表現するCG 美しい廃墟など、見せ方を知ってるなー この監督。

実在した主人公『霍元甲(フォ・ユァンジャ)』を演じるジェット・リーは、これで武術映画を封印するそうで、そりゃもうサービス満点です。
メイキングによると リーさんチベット仏教を信仰されているようで、そんなところも贔屓してしまう一因ですな(結構興味あるんですよ、チベット仏教。)

最大のライバル『田中安野』役の中村獅童もイイ役もらいましたなぁ。
アクションシーンはアップとかパーツが多くてドギマギしましたが。


ここから先は超個人的なツボです☆

※名前の読み方
来福→ライフー
翠→ツィ
月慈→ユェツー

※主人公の哲学『己に勝つことが真の勝利なのです』

※序盤~中盤に出てくるトリックスターと主人公のやりとり→『いつ天津一になる?』『さあな?』『今日だよ、今日に決まってる』
の使い方

※若き主人公 最大のライバルのまるめた頭にタテ筋一本(ものスゴく緊迫したシーンなので、吹いた)

※チャンピオンベルトをしたまま闘う ヘラクレス・オブライアン

監督さんである ロニー・ユーの別作品『タオの伝説』『チャイルド・プレイ/チャッキーの花嫁』『ケミカル51』『フレディvsジェイソン』も機会があれば見てみたいっす。


4ヶ国対抗アクションムービーレース① ~ダークブレイド~

2007年05月25日 | 映画
毎度毎度ご無沙汰してます。
やっとなにやら軌道に乗りはじめたので、ブログ復活します。

またまた映画レビューですが、今回の特集はタイトル通り!

「アクション映画を国家別に鑑賞してみる」

です!

一応の基準としましては~
①最近の作品
②ツタヤさんでランキングが近い
③ジャケット&煽り文句で、アクション重視の作品を選択する
④4日間通しで鑑賞

てな訳で、第一回目はイギリスの作品…

ダークブレイド(原題:THE PURIFIRES)

…犯罪のはびこる近未来、若者はいくつかのチームに分かれ それぞれの小エリアを治めていた。そんなチームの一つ“ピューリファイヤーズ”は、秩序を求める集団であった。彼らはマーシャルアーツを習得し 日々研鑽を重ねる。
そんな中、薬物の利権を独占しようとする者がチームの統合を呼びかけた。
提案を拒んだピューリファイヤーズに他チームの魔手が忍び寄る…

すごかったアクション
*女子の蹴り⇒なんか、サソリっぽいの
*サマーソルトキック
*逆立ちするモヒカン

うーん…と思ったところ
*蹴りと よけるボディーの空き具合が×

力を秘めた者が抑圧され、そこから自由になるために行動を起こす とか、予定調和的な仲間の裏切りやカタルシス感ある主人公の決断などなど、
少年コミック的でよろしいですなぁ

ツタヤさんのジャンル分けでは“近未来”だそうです。

見所としては、チーム内の裏切り者が世界のイナモトっぽかったことと、チーム“エンジェル”の十字架がピカピカ光るTシャツ、エンジェルのボスが大変残念な おばかさんだったこと、主人公とラスボスがバトってる時の凄いよけ方とガミラス星人と見まごうばかりの青い顔 などです!

観客が思っていたことをキャラクターが言葉で説明すると もの凄くシンパシーを感じますな。

つづきがあるようなないような。観客にその後を託す作りってけっこう好きなんですよ。ストーリーは作り手のもので、僕はそこから何かを得られればよい。望みどおりのモノでも予想外であろうとも、そこを楽しめるようにって考えてます。

本作品をたとえるなら、少年ジャンプで連載が落ちたときに掲載される優秀な読みきりみたいな感じ。
エンディングの歌も好みです。
日曜の昼に映画館、もしくは早朝の4時頃終わる深夜放送でエンディングを迎えると効果的だナー。

オマケ:印象に残った言葉です。
「無分別な者は社会を自分に適合しようとする」

なんかこんな感じで、これからもよろしくおねがいしまーす☆


ダ・ヴィンチ・コード・デコーデッド(ダ・ヴィンチとかコードとか 最終回)

2007年03月06日 | 映画
眠れない日々が続いておりますゆえ
大した記事も書けませんが
馬鹿者の戯れ言と寛大なる目でご覧いただければ
連載企画をやっていても無駄ではなかったと思うのです。
蛇足でしたね(笑)
ようし!ではラスト始めますよう~





m(_ _)m
14本目は『ダ・ヴィンチ・コード・デコーデッド』(152分)

キリスト教が隠してきた とされる『歴史の闇』をひもとくドキュメンタリー。

その主張を並べてみます。


『どんな資料でも捏造できる。信じるか否かは、純真さと費やした研究の量による』

『人は自分の見たいもの、見えると言われるものしか見ない』

『イエスは処女から生まれ、水の上を歩き、死から復活した』

『自分が信じると選択したものに対する信念の問題だ』

『マグダラのマリアはイエスに教義を変えさせるほど自己主張が強く、他の弟子が嫉妬するほど重要な存在だった』

『ペテロが創始者であるローマ教会は大の女嫌い』

『イエスの布教…後の人は、いかに砂漠の民の文化を切り離し、当時のヨーロッパに普及させるかを考えていた』

『新約聖書は現代まで、教会の都合のいいように改編されている』

『キリスト教が、他の宗教と思想的に張り合うためには、死んで甦る教義が必要だった』

『ローマ時代は様々な異端を信仰していた。イエスは死んでは甦る神々の一柱で、他の例としてはデュオニソス タンムズ アドニス オシリスなどが挙げられる』

『テンプル騎士団は10月13日の金曜日未明、一斉に逮捕された。キリスト教における悪魔の偶像 バフォメットを崇拝していると嫌疑をかけられた』

『騎士団の総長ジャック・ド・モレーは火刑に処された。』

『ジャック・ド・モレーは焼かれながら2つの声明を発した。「第一に騎士団は拷問により嘘の自白をする罪を犯した。第二に騎士団を抹殺したフィリップ4世と時の教皇は、この年のうちに死ぬだろう」--事実、2人は年内に死亡した』

『イエスは、水の上を歩く、嵐を鎮めたり起こしたりする、砂の上に字を書く…などエジプトの魔術を修得していた。当時の民衆は とても迷信深くてオカルトに熱中していた』

『大事件といえばロバが転落死するくらいの小さな村へ、イリュージョンを携えた集団がやってきて奇跡を起こす。そこには礼賛と畏怖が混ざり合うだろう』

『ナグ・ハマディ文書はエジプトの農民モハメド・アリによって発見された。この文書がいわゆるグノーシス派福音書である』

『グノーシス主義は、信仰とは異なり、現代的なムーブメントに近い。キリスト教以前の諸宗教を復活させたり、好みの宗教を改変させたりするもので、統一した思想体系ではない』

『キリスト教内部には様々な抑圧された宗教運動がある』

『1/3の神と呼ばれても、ユダヤ人で唯一神を信じるイエスは、自分が神と呼ばれることを不快に思ったに違いない』

『人心を掌握する秘訣は、食料を施すことだ』






教会勢力に対する批判的な意見が大半でした。

ここまで色々な映像作品を観てきましたが、“ダ・ヴィンチ コード”批判派は あまり女性の抑圧について触れず、教会批判派は ほとんどオプス・デイについて触れていませんでした。

主張するというのは、そういう事なんでしょうな。

何はともあれ、一ヶ月に及ぶ長期連載企画、お付き合いありがとうございました
m(_ _)m
グダグダ感は否めませんが、これからも懲りずに何かしら書いていきます。
重ね重ね、御礼申し上げます。


-了-


ダ・ヴィンチ・コードの謎(ダ・ヴィンチとかコードとか その13)

2007年03月04日 | 映画
大丈夫!ダヴィ通のネタバレだよ!





m(_ _)m
お次は『ダ・ヴィンチ・コードの謎』(90分)です!


“History is written by winners.”

教会は女性を一段低いものと見なしてきた。

『正統派というものは常に自分の中に限界を抱えている。だからなかなか変わることができないし、もしそれをやれば自らの首を絞めることになる』


名画“最後の晩餐”でイエスの左に位置する者がヨハネではなく マグダラのマリアであるならば、そのマリアを亡き者にしようとナイフを隠し持つのはペテロ。
ペテロとマグダラのマリアは憎み合っていたという説がある。
ペテロは現在の教会勢力の象徴。

女性と男性の融合は異端とされる グノーシス主義的思想である。

テンプル騎士団は巡礼者の警護とエルサレム神殿の財宝探しをしていた。
フランスでの弾圧を逃れたテンプル騎士団は、財宝を持ってスコットランドまで逃れた といわれている。

そして、財宝の隠し場所が『ダ・ヴィンチ コード』の舞台ともなった スコットランドのエディンバラにあるロスリン礼拝堂である。

礼拝堂の地下にあるとされる財宝は『契約の箱』か『運命の石』なのか。それとも『キリストの頭部』なのか…
実際には、ロスリン礼拝堂は残念ながらテンプル騎士団が建てたものではないが、中世 エルサレムへ巡礼に行った者の中には当時の正統派キリスト教教義に不満を抱く者が少なからずいたのは確かである。


『ペテロがイエスの後継者』と 人は言う。
一方でグノーシス福音書にはマグダラのマリアこそイエスの後継者であるとしているものが多い。

グノーシス派は、初期の使徒=聖トマスやピリポなどを重要な人物と位置づけていた。
しかし、現在教会から認められている福音書は、マタイとマルコとルカとヨハネのみ。
一方でグノーシス的福音書は60以上あったとされている。
教会が今の形になったのは4世紀。新約聖書もその時現在の形になった。
福音書(マタイとマルコとルカとヨハネ)以外は持っているだけで罪に問われ、すぐに処分しないと火炙りにされた。

本作品では、以下のように結論づけている。

3世紀の初めに自分たちの考え方を他の人間に押しつけようとする人々が現れ勢力を伸ばしていった。そして徐々に他を支配下に入れた。
この動きは3世紀に始まり、その後ずっと続いた。

『ダ・ヴィンチ コード』はキリスト教の起源に関することや、女性の抑圧に関する情報など、教会が今まで隠してきた事柄を読者に提示した。これは良いことだ。


本当はもっともっと盛り沢山の内容で色々と勉強になりましたが、特に印象に残った点をまとめてみました。


余談ですが、だいぶ疲弊してきたのか、字幕を読んでてビックリしたことが。

前述したロスリン礼拝堂には、見所として『徒弟の柱』という彫刻の施された柱があるのですが、その縁起がこんな感じ

柱を彫るよう依頼を受けた石工の棟梁が、技術指南を受けるためローマへ行っている間に 彼の弟子が夢の啓示を受けて見事に柱を彫り上げた。
帰ってきた棟梁はあまりの出来の素晴らしさに弟子を殴り殺しました。

えぇぇぇ~ッ!!
怖えぇ!!

実際はいろんなシガラミとかあるんだろうけど、怖えぇ!!



もひとつ余談として、イエスの使徒の英語的発音が興味深かったです。

ヨハネ=ジョン
ペテロ=ピーター
マタイ=マシュー
パウロ=ポール
ルカ=ルーク
ユダ=ジュード
マルコ=マーク
ピリポ=フィリップ

ちょっと身近な感じで好ましい☆


ダ・ヴィンチ・コード オプス・デイの秘密(ダ・ヴィンチとかコードとか その12)

2007年03月02日 | 映画
m(_ _)m






12番めに引いたのは…『ダ・ヴィンチ・コード オプス・デイの秘密』(120分)です!

ダ・ヴィンチ コードにおいて、イエスの血脈を抹殺する役割を担う宗教組織『オプス・デイ』この教団は実在する。
果たして その実態とは?
この新興団体は本当に狂信的集団なのか?
謎の宗教への突撃潜入レポートです。
実際に、オプス・デイの関係者や元信者の作る監視団体、カトリック教会の司教他のインタビューで構成されています。

一般に知られているオプス・デイ(Opus Dei)のイメージとは以下のようなものだそうです。

熱心なカトリック教団。
活発な勧誘活動。
洗脳が行われている。
過度な鞭打ちの慣行がある。
信者がエリート。
極端な保守主義。

小説“ダ・ヴィンチ コード”の記述で明らかな誤りが二点。
まず、本部はニューヨークではなくローマにあるということ。そして、狂信的殺人者シラスのような“修道僧”そのものが存在しないということである。

オプス・デイの信者1/4は独身者“ヌメラリー”で、専用の場所に住み ほぼ全収入を教団に捧げている。
ヌメラリーは組織運営などに専念する役割で、数年間の研修後 各地に派遣される。
また、ヌメラリーは男女ともに役割が決められており 別々の生活をしている。

残りのスーパー・ヌメラリーは結婚し子供をもうけている。

オプス・デイの教義をいくつか。
『どんな仕事でも満足できる』
『正しい優先順位が分かっていれば、生活の全局面をこなすことができる』
『優先順位はまず宗教と家族が上位で、仕事はあくまで目的を達成する手段』
『夫婦は子供をつくる』
『妻は家事を行う』
『笑顔で何千もの小さな事を毎日やり遂げていく』
『男女の役割は違う』
『統一できない家族は何も作れない』


現在のオプス・デイの資金力は28億ドル、信者数は85000人で大半はホワイトカラー。世界中に15の大学と166の寄宿舎そして25000人の学生を抱える36の学校と7つの病院を所有している。
信者の中には、バチカンの枢機卿やイギリスの教育大臣もいる。


オプス・デイの創立は1928年で、スペインの若い司祭 ホセマリア・エスクリバーが教祖である。
基本的な理念は以下の通り。
『日常生活で神を求める…家では家族と、職場では同僚と、パブでは友人と神を求める…そうすることで天国の門へと近づける』

エスクリバーはカトリックへの忠誠度が高かったため、バチカンに好かれた。
そして2002年 ヨハネ・パウロ2世から列聖された(聖人として扱われた)。


オプス・デイ、特にヌメラリーの生活の中で最も物議をかもしているのが『肉体的苦行』である。
“シリス”というトゲ付きベルトはキリストの苦痛を実感するため考案されたものだが、一般的なキリスト教徒は使用しない。
シリスは腿用など数種類あるが『ダ・ヴィンチ コード』に書かれているような使い方はされない。
シリスは創立者エスクリバーが説いた“自制の美徳”を実践するためのものである。
曰く『苦しみに感謝し愛しなさい』『苦痛を浄化したたえなさい』『神への愛があればできるはずだ』


『1975年 創立者が死亡した後、個人崇拝が高まった。
最も批判されるべきは個人崇拝である。個人崇拝は若年層が受け入れやすいのだから』
ODAN(オプス・デイ監視ネットワーク)は実在するネットワークである。
元信者が設立したもので、入信した後 精神的ダメージを受けた人達の受け皿となっている。
曰く、オプス・デイに入ると『良心を失い 本来の感情がなくなる』『支配されつぶされる』
これに対しオプス・デイ広報はこう反論する。
『仲たがいした時、立ち直る人と傷つく人がいます。ひどく傷ついた人がODANに知らせるのだと思います』『90%以上の信者がオプス・デイに満足していると 言っておきたい』


オプス・デイは戒律に厳しく、他の宗派との違いが際立った特異な存在であるが、バチカンに気に入られているため、他の組織から本能的に嫌われている。
これが、現在のイメージです。
オプス・デイは『ダ・ヴィンチ コード』人気により、誤解も含め有名になったことを、チャンスと考えているようです。






あ、申し遅れました、ネタバレです。