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ガチャ目の魚眼レンズ

己のレンズで世間を見回してみる。
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ダ・ヴィンチ・コード オプス・デイの秘密(ダ・ヴィンチとかコードとか その12)

2007年03月02日 | 映画
m(_ _)m






12番めに引いたのは…『ダ・ヴィンチ・コード オプス・デイの秘密』(120分)です!

ダ・ヴィンチ コードにおいて、イエスの血脈を抹殺する役割を担う宗教組織『オプス・デイ』この教団は実在する。
果たして その実態とは?
この新興団体は本当に狂信的集団なのか?
謎の宗教への突撃潜入レポートです。
実際に、オプス・デイの関係者や元信者の作る監視団体、カトリック教会の司教他のインタビューで構成されています。

一般に知られているオプス・デイ(Opus Dei)のイメージとは以下のようなものだそうです。

熱心なカトリック教団。
活発な勧誘活動。
洗脳が行われている。
過度な鞭打ちの慣行がある。
信者がエリート。
極端な保守主義。

小説“ダ・ヴィンチ コード”の記述で明らかな誤りが二点。
まず、本部はニューヨークではなくローマにあるということ。そして、狂信的殺人者シラスのような“修道僧”そのものが存在しないということである。

オプス・デイの信者1/4は独身者“ヌメラリー”で、専用の場所に住み ほぼ全収入を教団に捧げている。
ヌメラリーは組織運営などに専念する役割で、数年間の研修後 各地に派遣される。
また、ヌメラリーは男女ともに役割が決められており 別々の生活をしている。

残りのスーパー・ヌメラリーは結婚し子供をもうけている。

オプス・デイの教義をいくつか。
『どんな仕事でも満足できる』
『正しい優先順位が分かっていれば、生活の全局面をこなすことができる』
『優先順位はまず宗教と家族が上位で、仕事はあくまで目的を達成する手段』
『夫婦は子供をつくる』
『妻は家事を行う』
『笑顔で何千もの小さな事を毎日やり遂げていく』
『男女の役割は違う』
『統一できない家族は何も作れない』


現在のオプス・デイの資金力は28億ドル、信者数は85000人で大半はホワイトカラー。世界中に15の大学と166の寄宿舎そして25000人の学生を抱える36の学校と7つの病院を所有している。
信者の中には、バチカンの枢機卿やイギリスの教育大臣もいる。


オプス・デイの創立は1928年で、スペインの若い司祭 ホセマリア・エスクリバーが教祖である。
基本的な理念は以下の通り。
『日常生活で神を求める…家では家族と、職場では同僚と、パブでは友人と神を求める…そうすることで天国の門へと近づける』

エスクリバーはカトリックへの忠誠度が高かったため、バチカンに好かれた。
そして2002年 ヨハネ・パウロ2世から列聖された(聖人として扱われた)。


オプス・デイ、特にヌメラリーの生活の中で最も物議をかもしているのが『肉体的苦行』である。
“シリス”というトゲ付きベルトはキリストの苦痛を実感するため考案されたものだが、一般的なキリスト教徒は使用しない。
シリスは腿用など数種類あるが『ダ・ヴィンチ コード』に書かれているような使い方はされない。
シリスは創立者エスクリバーが説いた“自制の美徳”を実践するためのものである。
曰く『苦しみに感謝し愛しなさい』『苦痛を浄化したたえなさい』『神への愛があればできるはずだ』


『1975年 創立者が死亡した後、個人崇拝が高まった。
最も批判されるべきは個人崇拝である。個人崇拝は若年層が受け入れやすいのだから』
ODAN(オプス・デイ監視ネットワーク)は実在するネットワークである。
元信者が設立したもので、入信した後 精神的ダメージを受けた人達の受け皿となっている。
曰く、オプス・デイに入ると『良心を失い 本来の感情がなくなる』『支配されつぶされる』
これに対しオプス・デイ広報はこう反論する。
『仲たがいした時、立ち直る人と傷つく人がいます。ひどく傷ついた人がODANに知らせるのだと思います』『90%以上の信者がオプス・デイに満足していると 言っておきたい』


オプス・デイは戒律に厳しく、他の宗派との違いが際立った特異な存在であるが、バチカンに気に入られているため、他の組織から本能的に嫌われている。
これが、現在のイメージです。
オプス・デイは『ダ・ヴィンチ コード』人気により、誤解も含め有名になったことを、チャンスと考えているようです。






あ、申し遅れました、ネタバレです。



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