放送大学で、学んでいます

大学を出ているので、編入で全科生になりました。心理学を中心に学びまして、今は、再入学により、再び学びを始めました。

放送大学がインターネット大学になれば放送コードから自由になれる

2016年03月27日 | 放送大学雑感

放送大学は、放送法を根拠として、学生の政治的な発言を禁じている。しかし、放送法よりも、思想信条の自由のほうが優先されないと、学問の自由もへったくれもない。

 

そういう意味では、放送大学は、国のご用大学だといってよいだろう。

 

そのため、私が専攻している「心理と教育」に関する科目も、学ぶ姿勢も重要だが、教授や講師たちの学習教材への批判的まなざしを忘れてはならない。

 

一般の人は、引用論文が、アルファベットで書かれていると、そのような箇所は読まないだろうという思いがあるのか、タイトルが、間違っていたり、その後、著者が書物にしている本があるのに、その元になった雑誌論文から引用し、参考文献にも

あげていないのがあったりする。

 

これは、著者に対する敬意が払われていないばかりか、かなり不親切言わねばならない。

 

そのような教授は、過去に自分が書いた部分をコピペしているのだろうと思う。自分のパソコンに、データが残っておれば、そのあたりを引っ張りだし、前後の文章を整えるだけで、印刷教材をつくることができるのだから自分の労力が押さえられる。

 

また、滑舌が悪く、ほとんど教科書を朗読しているのに等しいくせに、へたくそな講義を流していたりするが、そのほうが、放送法に抵触するのではなかろうか。

 

わたしは、インターネット番組を見る機会が、過去に比べると増えた。

 

とりわけ、CS放送朝日ニュースター「愛川欽也 パックインニュース」のあとを受けて立ち上げられた「デモクラTV」は、本来のニュース番組としての色合いをのこしており、なかなかよい。

 

その中に、クラウドセブンから提供された竹内+愛のコードレスでいこか」は、ABCラジオで放送されていた「北野誠のサイキック青年団」のパーソナリティのひとりであった竹内義和アニキとタレントの八幡愛が、自粛も萎縮もせずに、政治ネタからエロまでを語り尽くしており、必見の番組であろう。

しかも、今のところ無料放送なのがよい。

そのうち、インターネット番組にも圧力がかかるかも知れないので、今のうちにしっかり見ておこう。

 

とりわけ、某有名作家や某有名出版社社長などに関しても、語られており、このあたりを通して、圧力がかかる可能性もある。

 

わたしは、「デモクラTV」のアーカイブから、mp3でダウンロードし、ipodで聞きながら眠り付くのだが、竹内義和アニキの美声で、どんな睡眠薬よりも早く眠りにつくことができる。

著作権やタイアップの関係で、それしか使えないのだろうけれど、ジングル代わりの歌も聞き飽きた。

それでも、毎週欠かさずダウンロードしているのは、この年までは、ここまで語られていたという証拠を残したいからでもある。

 

孫娘にも、この番組を聴かせてやりたいのだが、竹内義和アニキの例のエロネタがネックになって、今はできない。

 

ただ、放送で話すと言うことは、このように自分の言葉で話すということであって欲しいと思う。放送大学のラジオ番組は、放送というスタイルを取っているが、そうではないものがあるのが残念である。

 


沼田式簿記は森田療法である

2016年03月22日 | 一行一説

1960~70年代に、簿記の独習を試みた方の中には、「沼田式簿記」から入門されたかたも多いのではなかったでしょうか。

「沼田簿記」というのは、実際に帳面を付ける過程を経ながら、体験的に簿記を学ぶ方法として、当時は人気があった。

私は、大学に入ってから、父の影響もあり、簿記や会計に触れていくのだが、法学部には、簿記の先生がいるわけもなく、

三条河原町にあった進々堂書店で、元帳や仕訳帳も付録に付いた沼田簿記が分かりやすそうに思えて、買ったのが、簿記との出会いであった。

最近では、日商簿記検定の受験の過程で、簿記を学ぶひとも多いと思われるが、教科書に沿って、仕訳帳に仕訳し、元帳に転記し、試算表を作るという作業から

始めた。

簿記の学習に於いて、左側を貸方と呼んだり、右側を借方と呼んだりするが、本質においては、左方や右方でも、システムとしては成り立つもので、さまざまな疑問は沸くが、

それはそのままにしておいて、徐々に難しい仕訳にチャレンジしていくうちに、簿記のあらましが身につくようになる。

 

そういう意味では、体験学習、あるいは、シミュレーション学習といえるだろう。

 

仕訳帳で仕訳をし、元帳に転記し、試算表で貸借が合うかを確認して、それをひたすら繰り返していく。

 

その作業の過程は、こころの状態は、そのままにしたまま生活していく「森田療法」に似ている。

そのように似ているものは、世の中に多いので、「認知行動療法」は、「森田療法」に似ていると言われるが、本質は、まったく別物だと、私は思っている。


起きたら顔を洗います

2016年03月20日 | 一行一説

朝、起きると顔を洗うひとも多いと思われますが、森田療法の書物を読んでいて、疑問に思うのは、こういう日常性の継続をどのように考えているのかがよく分からないところです。


禅問答に、弟子が師匠に「仏とは何ですか?」と尋ねると、師匠が「朝飯は食ったかな?」と尋ねるので、弟子が「はい。食べました。」と答えると、

師匠が、「それなら、食器を洗いなさい。」と答えたとき、弟子は、仏を直感したなどというものがあります。

鈴木大拙の著作集にも引用されている話で、禅とは、そういうものだという例として使っていたと記憶しています。

森田療法でも、とりわけ、鈴木知準先生や宇佐晋一先生のような「体験重視」の先生に関する書物等でも、そのような記述があったりします。

一般には、師匠が「それなら、食器を洗いなさい。」といったとき、弟子が、「食器を洗うのですか?」と尋ねたり、ましてや、「仏(ほとけ)のことが知りたいのですが、、、」と再び問うたり、頭の中で「なぜ、食器を洗うのか?」と思うことも、

この禅問答では、不正解、すなわち、落第となります。

こういうのは、文章を読んで、意味は分かったとしても、そのこと自体が何かをもたらしてくれるわけではありません。

なので、このような言語の使用は、「療法」となります。本質は、体験的にしか分からないので、「体験療法」とされていたりします。 

昂じれば、生活していくことでの工夫と言うことにもなりましょうし、お金も稼がねばならないので、生きていくこと、そのものとも言えます。次回は、「こころに工夫なし」です。工夫は、工学的なものに限ります。


中井久夫監修・解説「統合失調症をたどる」ラグーナ出版、2015年、その2

2016年03月13日 | 読書日記

役に立つ本は、残念ながら、すべてのひとに有益ではない。

たとえば、神田橋條治「改訂 精神科養生のコツ」岩崎学術出版社、2009年では、初版本からみると、かなり変更されたが、「もしこの本があなたに合わなかったらコツを試さないでください」というような主旨のまえがきが書かれているように、どのような書物であっても、誰にでも有益であるとは限らない。

全くないことはなかったが、神田橋先生の書物以外で、かなり実用になるものは、それほどなかった。

そういう意味でも、本書は、胃腸の調子がよくないときに、安中散なのか、半夏瀉心湯なのか、黄連湯なのかを選択する際に役立つ漢方の実用書に似ている。


こころ、あるいは、脳に関係する病気も、また、胃腸の調子が悪くなるのに、たとえば、食べ過ぎたとか、ストレスがかかりすぎたとかいった原因があるように、そのような何かの経験なり、環境があったりするようだ。


神田橋先生流に言えば、具体的な工夫の積み重ねも役立つということになろうか。


続刊を待ちたい。 


中井久夫監修・解説「統合失調症をたどる」ラグーナ出版、2015年

2016年03月13日 | 読書日記

私が、「中井久夫」という名前を初めて聞いたのは、朝日カルチャーセンター(大阪)の山中康裕先生の講座であった。

ちょうど、「中井久夫著作集」が刊行中でもあった。

幸か不幸か、中井久夫先生には、写真を除くと、テレビでもラジオでも目にも耳にもしたこともないので、

著作物を通したイメージがあるのみだ。

「著作集」に収載された論文の多くは、ちくま学芸文庫になっているので、入手しやすくなった。

中井久夫監修・解説「統合失調症をたどる」ラグーナ出版、2015年は、それらの中井久夫の著作物を患者さんも交えて読み解いていく

書物である。

統合失調症の有病率は、100人に1人ぐらいと言われてきているので、人生に於いて、統合失調症の患者さんと全く関わらないひとも

それほどないのだと思われるが、病気を発症しているときに会えるのは、家族と医療者ぐらいかもしれない。

医学の進歩により、初期に治療が開始されるようになり、てんかんの大発作を目撃するひとが少なくなったので、

多様なてんかん発作があることも知られなくなった。

クレッチマーの類型論が流行っていた頃には、三大精神病として、上記二つと、躁鬱病が精神の病とされていたように思う。

木村敏は、「うつ病は対象として関心を惹かない」というような趣旨のことをいずれかの書物で吐露していたが、

現代の病である「うつ病」は、日本の文化に親和的なので、社会との関わりという点で、きわめて困難なことは少ないかもしれない。

 

社会というか、ひととの関わりというか、そういうようなことに問題を抱えているとするなら、「統合失調症」に関する書物の方が

役に立つ。

 

この書物は、より実践的な内容なので、処世術としても読めるだろう。

 

 


 


話す人は治りません。

2016年03月12日 | 一行一説

チンパンジーの方が、人に近いので、犬よりもずっと人間の気持ちをわかってくれるように思われがちですが、実際は、逆です。
パブロフは、犬の胃液の分泌を研究しているとき、「条件反射」を発見しました。それにヒントを得て、ワトソンやソーンダイクは、「学習心理学」における「条件づけ学習」の基礎を実験によって発見しました。
現代の「行動科学」のパイオニアである「スキナー」は、「意志によってコントロール可能な行動」は、例えば、「良いことをしたら報酬を与える」ことで、ある程度「その良いことを続けることができる」ようにさせることを発見しました。
この原理は、学校での学習や教え方に取り入れられています。
例えば、「ほめる教育」などが、その例です。ただし、それぞれの個人に備わった遺伝的特性により、ほめるといった報酬の与え方にも工夫が必要だとわかってきました。
「行動科学」という学問分野で研究されています。