ウサギの情報は今や、ネット検索でも個人のブログでも、沢山見ることが出来ます。
飼育書も沢山、出ています。しかし、その情報も沢山あり調べれば調べるほど、反対
意見が出てきて、混乱してしまうばかりです。中でも一番は、食に関する問題でしょう。
牧草主食なのか、ペレット主食なのか、あるいは野菜が主食なのか、何を信じていいのか
解らなくなってしまいます。過去、私も経験があります。
例えばうさぎ専用サイトやSNS、あるいは掲示板でよく見かける質問に、
「牧草、野菜は食べますがペレットを食べません。ペレットを食べさせるには
どうしたらいいですか?」
とあります。この質問に対して大抵、こんなレスが付きます。
「牧草や野菜を食べているなら、なんの問題もありません。ペレットを食べなくても
大丈夫です。ペレットは肥満になったり歯を悪くしますから。」
私は、今までペレットの必要性を書いて来ました。牧草や野菜は「おやつ」として、
ペレットでしっかりと栄養を取りましょう、と。
いったい、このレスを書いている方々、あるいは書かなくても、こういった食生活を
させている飼い主さんは、何が大丈夫 と思っているのでしょうか?
獣医先生自身のHPやブログ等でも、
『牧草を主食に、野菜も与えましょう。ペレットはおやつにほんの少し。』
あるいは
『牧草を主食に、牧草で足りない栄養を補うために、ペレットを量を限って与えましょう』
と紹介しています。私はブリードの現場をかいま見て、また自身の体験から、この事に
疑問を持ちつづけていました。それに、犬猫フードに対しては、ドライフードや栄養
調整してある缶詰を普通に与えるのに、なぜ、ウサギにペレットを与える事にそんなにも
「敵視」されなければならないのか、ずっと不思議でした。
もっとも、犬猫フードでも原材料の質の悪さや、添加物に対しての「安全性」に不安が
あることと、アレルギーになる犬猫が増えた為に、手作り食を与える飼い主さんが、
一部で見られるようになりました。そのためのレシピの本も出ている程です。
ウサギもこの流れに乗っているのか、いないのか・・・・・・・・?
それではまず、ペレットを与えるのに、ウサギにとって、どう、不適切なのか調べて
見ました。また、以前、先代elleがとある病院で診察を受けた時に、ペレットはおやつです と、
きっぱり言われたことを思い出しました。某ウサギ専門雑誌にも載っている病院でした。
おおよそ、ペレットの害とはこんな感じでしょうか。
・ペレットは栄養過多になり、太ってしまう。
・歯に悪い。奥歯をよく使わない、あるいは使い方が少なくて、不正咬合を引き起こす。
・ハードタイプのペレットは、歯に余計な負担をかけ、これも不正咬合の原因になる。
・ペレットを与えるなら、ソフトタイプを。
・繊維不足を招く。これはウサギにとっては、重大な問題だ。繊維不足はお腹の不調の
原因にもなる。
・カルシウム過多になる。
・早く大きく、太らせる為の餌。ペットウサギには不適切な食事。
更に、牧草や野菜を主食にする理由は・・・・
・ウサギは繊維をお腹の腸内細菌によって、エネルギーに変換することが出来る。
・ペレットは人工物で自然には無いもの。やはり、自然なものを与えるのが良い。
・野生のウサギの食生活をみると、牧草を与えるのが自然であり、牧草を主食に
することが、ウサギの健康づくりの最高のゴハンになる。
・ウサギは粗食に耐える体のつくりをしていて、牧草が一番、体にやさしくてよい。
・歯の構造上、磨耗する食事をさせる。牧草は繊維質が豊富で、よく噛み、歯の磨耗の
助けになる。
・ペレットだけの食事なんて、かわいそう!豊かな食事をさせてあげることは、ウサギの
望むことだし、何よりもウサギの幸せだから。
・ペットはペット。家畜じゃない。肉にしたり毛皮にしたりしないし、繁殖なんてことも
させない。繁殖はウサギが望んでいることでは無い。だからペレットはペットのゴハン
じゃない。家畜のエサ!
これらのことから、主食は牧草で、野菜もほどよく与え、牧草で足りない栄養補給に
ペレットを与えましょう、という図式になるのでしょう。
では次に、ペレットを与えている方達の意見といいますか、はどうなっているでしょうか。
私の経験も含めて上げてみます。但し、良質なペレットを与えている場合に限ります。
・栄養バランスが安定して取れる。(野菜や牧草は、産地、季節で成分が変わる)
・飼料の管理が楽である。(野菜では傷みが早く、季節によって腐敗しやすい)
・体がしっかりとしている。(骨格、肉付きなど)
・ケヅヤがいい。
・歯に異常がおきない。
・ペレットを食べ放題にするのは、成長期と授乳期のみ。
・野菜・牧草生活からペレットに切り替えたら、動きも活発になり生き生きとしている。
・何よりも、ウサギの生態を研究した結果の、「必要栄養素を満たす食事」だから。
・ペレットも牧草が原料。繊維もしっかり取れる。
・ペレットオンリーの食事でも、歯と同様、結石にはならない。(猫ではない)
・餌の手間が省ける。(米のブリーダーさんは、最大で数千頭にも及ぶ)
・ウサギは食に頑固。それは、決まったものしか食べたくないから。毎日、変わる食事は
かえってウサギの腸内細菌のバランスを崩すもと。決まった食事内容がウサギの健康
にはかかせない。
・たとえ老ウサギになっても、やはりペレットからの栄養を取るのが一番安心、安定して
いる。
このようなものになると思います。
他にも、相対する意見が多々あり、どちらも「本当なの?本当はどっち?」と永遠の迷路に
はまることになります。様々な角度から、一つ、一つ、検証していくことが必要です。
その前に・・・・・・
大体が「ペットだから」と言います。しかし理論上では、家畜もペットも何も差はありま
せん。野生動物に対して、人が利用しやすいように、人の選別を受けて改良された動物
を家畜と言い、人の感情論と飼育環境でしかペットと家畜の差はありません。家畜は人の衣食住に
利用されますが、ペットは「精神的なつながり」を求める人間の要求の為に飼育されて
います。また、寿命をまっとうできる確率が高いのも、ペットでしょう。
ペットにも様々な“問題”があって、一概には言えませんが、今はこれは別問題になる
ので触れません。
国内でも、また諸外国でも犬でも猫でも「家畜栄養学」の中で、それぞれ明記されて
います。しかし、これも近年になってからの動きで、実は犬猫の方が牛、馬、家禽など
よりも遅れた分野になっています。ウサギについては、家畜分野では研究されており
ペットとしての「医療」の分野が、これから研究されることになるでしょう。
ですから、ウサギを家畜だから、ペットだから、と分けることはとても不自然です。
それに、ウサギはウサギであり、家畜ウサギだから特別太るとか、短命だ、ということも
ありませんし、必要栄養量も変わりません。
それにアメリカでは特に、ウサギはペットとしての地位を手にいれており、ヨーロッパ
系のウサギよりも、よりペットとしての人の要求を満たすように、改良されています。
アメリカン・ファジーロップなどは、その最たるものだと感じます。ウサギらしからぬ
仕草や性格。とても明るく人懐っこく、何をされても割と慣用に受け止めてくれます。
お子さんでも安心して、飼育できます。さらにとぼけた風貌など、とても人気になり
やすい品種です。
まずは家畜だから、ペットだから、という偏見は無くして考えないと、いけないと
思います。また、ブリーダーは繁殖させる為に沢山の栄養を取らせる、とか、ショー
ブリードだから毛艶をよくする為に過剰な栄養を取らせている、というのも同様に
偏見です。これらについては、後ほど、書こうと思います。
飼育書も沢山、出ています。しかし、その情報も沢山あり調べれば調べるほど、反対
意見が出てきて、混乱してしまうばかりです。中でも一番は、食に関する問題でしょう。
牧草主食なのか、ペレット主食なのか、あるいは野菜が主食なのか、何を信じていいのか
解らなくなってしまいます。過去、私も経験があります。
例えばうさぎ専用サイトやSNS、あるいは掲示板でよく見かける質問に、
「牧草、野菜は食べますがペレットを食べません。ペレットを食べさせるには
どうしたらいいですか?」
とあります。この質問に対して大抵、こんなレスが付きます。
「牧草や野菜を食べているなら、なんの問題もありません。ペレットを食べなくても
大丈夫です。ペレットは肥満になったり歯を悪くしますから。」
私は、今までペレットの必要性を書いて来ました。牧草や野菜は「おやつ」として、
ペレットでしっかりと栄養を取りましょう、と。
いったい、このレスを書いている方々、あるいは書かなくても、こういった食生活を
させている飼い主さんは、何が大丈夫 と思っているのでしょうか?
獣医先生自身のHPやブログ等でも、
『牧草を主食に、野菜も与えましょう。ペレットはおやつにほんの少し。』
あるいは
『牧草を主食に、牧草で足りない栄養を補うために、ペレットを量を限って与えましょう』
と紹介しています。私はブリードの現場をかいま見て、また自身の体験から、この事に
疑問を持ちつづけていました。それに、犬猫フードに対しては、ドライフードや栄養
調整してある缶詰を普通に与えるのに、なぜ、ウサギにペレットを与える事にそんなにも
「敵視」されなければならないのか、ずっと不思議でした。
もっとも、犬猫フードでも原材料の質の悪さや、添加物に対しての「安全性」に不安が
あることと、アレルギーになる犬猫が増えた為に、手作り食を与える飼い主さんが、
一部で見られるようになりました。そのためのレシピの本も出ている程です。
ウサギもこの流れに乗っているのか、いないのか・・・・・・・・?
それではまず、ペレットを与えるのに、ウサギにとって、どう、不適切なのか調べて
見ました。また、以前、先代elleがとある病院で診察を受けた時に、ペレットはおやつです と、
きっぱり言われたことを思い出しました。某ウサギ専門雑誌にも載っている病院でした。
おおよそ、ペレットの害とはこんな感じでしょうか。
・ペレットは栄養過多になり、太ってしまう。
・歯に悪い。奥歯をよく使わない、あるいは使い方が少なくて、不正咬合を引き起こす。
・ハードタイプのペレットは、歯に余計な負担をかけ、これも不正咬合の原因になる。
・ペレットを与えるなら、ソフトタイプを。
・繊維不足を招く。これはウサギにとっては、重大な問題だ。繊維不足はお腹の不調の
原因にもなる。
・カルシウム過多になる。
・早く大きく、太らせる為の餌。ペットウサギには不適切な食事。
更に、牧草や野菜を主食にする理由は・・・・
・ウサギは繊維をお腹の腸内細菌によって、エネルギーに変換することが出来る。
・ペレットは人工物で自然には無いもの。やはり、自然なものを与えるのが良い。
・野生のウサギの食生活をみると、牧草を与えるのが自然であり、牧草を主食に
することが、ウサギの健康づくりの最高のゴハンになる。
・ウサギは粗食に耐える体のつくりをしていて、牧草が一番、体にやさしくてよい。
・歯の構造上、磨耗する食事をさせる。牧草は繊維質が豊富で、よく噛み、歯の磨耗の
助けになる。
・ペレットだけの食事なんて、かわいそう!豊かな食事をさせてあげることは、ウサギの
望むことだし、何よりもウサギの幸せだから。
・ペットはペット。家畜じゃない。肉にしたり毛皮にしたりしないし、繁殖なんてことも
させない。繁殖はウサギが望んでいることでは無い。だからペレットはペットのゴハン
じゃない。家畜のエサ!
これらのことから、主食は牧草で、野菜もほどよく与え、牧草で足りない栄養補給に
ペレットを与えましょう、という図式になるのでしょう。
では次に、ペレットを与えている方達の意見といいますか、はどうなっているでしょうか。
私の経験も含めて上げてみます。但し、良質なペレットを与えている場合に限ります。
・栄養バランスが安定して取れる。(野菜や牧草は、産地、季節で成分が変わる)
・飼料の管理が楽である。(野菜では傷みが早く、季節によって腐敗しやすい)
・体がしっかりとしている。(骨格、肉付きなど)
・ケヅヤがいい。
・歯に異常がおきない。
・ペレットを食べ放題にするのは、成長期と授乳期のみ。
・野菜・牧草生活からペレットに切り替えたら、動きも活発になり生き生きとしている。
・何よりも、ウサギの生態を研究した結果の、「必要栄養素を満たす食事」だから。
・ペレットも牧草が原料。繊維もしっかり取れる。
・ペレットオンリーの食事でも、歯と同様、結石にはならない。(猫ではない)
・餌の手間が省ける。(米のブリーダーさんは、最大で数千頭にも及ぶ)
・ウサギは食に頑固。それは、決まったものしか食べたくないから。毎日、変わる食事は
かえってウサギの腸内細菌のバランスを崩すもと。決まった食事内容がウサギの健康
にはかかせない。
・たとえ老ウサギになっても、やはりペレットからの栄養を取るのが一番安心、安定して
いる。
このようなものになると思います。
他にも、相対する意見が多々あり、どちらも「本当なの?本当はどっち?」と永遠の迷路に
はまることになります。様々な角度から、一つ、一つ、検証していくことが必要です。
その前に・・・・・・
大体が「ペットだから」と言います。しかし理論上では、家畜もペットも何も差はありま
せん。野生動物に対して、人が利用しやすいように、人の選別を受けて改良された動物
を家畜と言い、人の感情論と飼育環境でしかペットと家畜の差はありません。家畜は人の衣食住に
利用されますが、ペットは「精神的なつながり」を求める人間の要求の為に飼育されて
います。また、寿命をまっとうできる確率が高いのも、ペットでしょう。
ペットにも様々な“問題”があって、一概には言えませんが、今はこれは別問題になる
ので触れません。
国内でも、また諸外国でも犬でも猫でも「家畜栄養学」の中で、それぞれ明記されて
います。しかし、これも近年になってからの動きで、実は犬猫の方が牛、馬、家禽など
よりも遅れた分野になっています。ウサギについては、家畜分野では研究されており
ペットとしての「医療」の分野が、これから研究されることになるでしょう。
ですから、ウサギを家畜だから、ペットだから、と分けることはとても不自然です。
それに、ウサギはウサギであり、家畜ウサギだから特別太るとか、短命だ、ということも
ありませんし、必要栄養量も変わりません。
それにアメリカでは特に、ウサギはペットとしての地位を手にいれており、ヨーロッパ
系のウサギよりも、よりペットとしての人の要求を満たすように、改良されています。
アメリカン・ファジーロップなどは、その最たるものだと感じます。ウサギらしからぬ
仕草や性格。とても明るく人懐っこく、何をされても割と慣用に受け止めてくれます。
お子さんでも安心して、飼育できます。さらにとぼけた風貌など、とても人気になり
やすい品種です。
まずは家畜だから、ペットだから、という偏見は無くして考えないと、いけないと
思います。また、ブリーダーは繁殖させる為に沢山の栄養を取らせる、とか、ショー
ブリードだから毛艶をよくする為に過剰な栄養を取らせている、というのも同様に
偏見です。これらについては、後ほど、書こうと思います。