飼育書やその他、ネットでもいろんなウサギの病気が紹介されており、また飼い主さんの
体験談など見たり読んだりして、情報を集めることができます。
今回は、愛兎elle(える)が闘病中、師匠を通じてアメリカのとあるウサギ専門医と
メールで相談していただきました。治療法に関しても、そして病気に関しても驚く
内容でした。ここにそのメールを紹介します。英語で来たので、訳して頂きました。
その前にえるの治療ですが、膿瘍を切って膿を出すには、麻酔をかけいわゆる手術に
なるので、今の状態を考えると手術には耐えられないのではないかと私が判断し、
膿瘍を切らずに治療する処置をしていました。
~~~~~※~~~~~~~※~~~~~~※~~~~~~※~~~~~~~
早速、アメリカの獣医からの返事が来たので、送ります。
「クラビット(レボフロキサシン)」は、私が使っている「オルバックス」と同じ仲間なので、
同じ効果を得られると思います。上手くやるには、針で膿を出すのではなく、膿瘍を切り開くことです。
うさぎの膿と言うのは、大変濃くて、全てを出すために大きな穴を開ける必要があります。
また、頭内の膿瘍によって、大変出し難いものもあります。特に、内耳の膿瘍。
ところで、この子(エルちゃん)は内耳膿瘍があると疑ったほうがいいかもしれないです。
その他、難しい場所は目の裏。上臼歯の根は目の裏まで伸びていて、膿瘍はこの臼歯内にあります。
犬の場合は、臼歯を単純に抜くだけです。しかし、うさぎの場合は、上の臼歯を抜くと、
下の臼歯が伸び続けるから、下の臼歯も同時に抜かなければいけません。
上の臼歯は5本、下の臼歯は6本あり、歯がかみ合っているため、全部抜かなければいけないのです。
ただし、これはうさぎにとって、負担が大きすぎて耐えられないと思います。
歯を抜く代わりに、返事を送ってくれたアメリカの獣医さんは、出来るだけ目下を切って
可能な限り全ての膿を出しているそうですが、困難な場合が多いといいます。
また、内耳の膿瘍を出すために効果的な場所は、見つけ難い上に、一日2回うさぎをうつぶせに
させ、破裂しまった鼓膜から膿を絞り出すことが必要になります。
その後、バルブシリンジを使って、ぬるま湯でよく洗い流します。
また、お薬の量ですが、獣医さんが使用している「オルバックス」では、犬に処方する4~10倍の
量を使い、クラビット(レボフロキサシン)」も1日2回の25mgよりかなり上回る
量を
使うことをお勧めします。さらに、生涯に渡って抗生物質を使い続ける必要があります。
実は、彼女の手元に頭膿瘍なってから4年目に入るオスが居ます。
結論として、膿瘍を切って、洗い流して、膿が排出されたことで出来た空洞に、抗生物質錠剤を
そのまま入れれば大変効果的です。
これらの治療によりうさぎは楽になり、炎症を抑えることができますが、完治すことは難しいでしょう。
~~~~~~※~~~~~~~※~~~~~~~※~~~~~~~※~~~~~~~
抗生物質についてですが、経口よりも患部に直接与えるほうが即効性があり、
腸へのダメージも少なくてよいというメリットがあります。
ウサギに対しての抗生剤投与量というのは、いまだ確立されてはいません。
また、このアメリカの獣医師の考え方は、ウサギの体内には沢山の菌がいて、
ウサギの健康によって押さえ込まれていますが、一度、何らかの「病気」を発症した
場合は一つの菌を叩いても、他の菌が活動を活発化させ更に別の症状を引き起こすので
より強い抗生剤を与えないと意味がありません。しかしながら、それ程までの強い
抗生剤を使用すると、特に経口では腸内細菌をも殺してしまう恐れがあり、こちらの
方が重篤になってしまうので、弱い抗生剤しか経口投与できません。
抗生剤の効果は、菌を生殺し状態にしておくと耐性が出来てしまい、耐性菌に変化させて
しまう危険があります。元々、抗生剤が効かない菌もウサギは体内に持っていますので
抗生剤を使うことには、細心の注意が必要になってきます。
犬猫よりもある意味、危険な菌を内在しています。ですから、犬よりも多い量を投薬しないと
効果が現れないのでしょうが、それは腸内細菌のことを考えると、綱渡りよりも厳しいものです。
人間の医療現場でも、耐性菌が現れて院内感染の恐怖に曝されることが、度々起きています。
ウサギも体内で同じことが起こる可能性も、無きにしも非ず、ということでしょう。
ウサギの医療の中で、早く効果的な抗生剤使用の確立が待たれます。
体験談など見たり読んだりして、情報を集めることができます。
今回は、愛兎elle(える)が闘病中、師匠を通じてアメリカのとあるウサギ専門医と
メールで相談していただきました。治療法に関しても、そして病気に関しても驚く
内容でした。ここにそのメールを紹介します。英語で来たので、訳して頂きました。
その前にえるの治療ですが、膿瘍を切って膿を出すには、麻酔をかけいわゆる手術に
なるので、今の状態を考えると手術には耐えられないのではないかと私が判断し、
膿瘍を切らずに治療する処置をしていました。
~~~~~※~~~~~~~※~~~~~~※~~~~~~※~~~~~~~
早速、アメリカの獣医からの返事が来たので、送ります。
「クラビット(レボフロキサシン)」は、私が使っている「オルバックス」と同じ仲間なので、
同じ効果を得られると思います。上手くやるには、針で膿を出すのではなく、膿瘍を切り開くことです。
うさぎの膿と言うのは、大変濃くて、全てを出すために大きな穴を開ける必要があります。
また、頭内の膿瘍によって、大変出し難いものもあります。特に、内耳の膿瘍。
ところで、この子(エルちゃん)は内耳膿瘍があると疑ったほうがいいかもしれないです。
その他、難しい場所は目の裏。上臼歯の根は目の裏まで伸びていて、膿瘍はこの臼歯内にあります。
犬の場合は、臼歯を単純に抜くだけです。しかし、うさぎの場合は、上の臼歯を抜くと、
下の臼歯が伸び続けるから、下の臼歯も同時に抜かなければいけません。
上の臼歯は5本、下の臼歯は6本あり、歯がかみ合っているため、全部抜かなければいけないのです。
ただし、これはうさぎにとって、負担が大きすぎて耐えられないと思います。
歯を抜く代わりに、返事を送ってくれたアメリカの獣医さんは、出来るだけ目下を切って
可能な限り全ての膿を出しているそうですが、困難な場合が多いといいます。
また、内耳の膿瘍を出すために効果的な場所は、見つけ難い上に、一日2回うさぎをうつぶせに
させ、破裂しまった鼓膜から膿を絞り出すことが必要になります。
その後、バルブシリンジを使って、ぬるま湯でよく洗い流します。
また、お薬の量ですが、獣医さんが使用している「オルバックス」では、犬に処方する4~10倍の
量を使い、クラビット(レボフロキサシン)」も1日2回の25mgよりかなり上回る
量を
使うことをお勧めします。さらに、生涯に渡って抗生物質を使い続ける必要があります。
実は、彼女の手元に頭膿瘍なってから4年目に入るオスが居ます。
結論として、膿瘍を切って、洗い流して、膿が排出されたことで出来た空洞に、抗生物質錠剤を
そのまま入れれば大変効果的です。
これらの治療によりうさぎは楽になり、炎症を抑えることができますが、完治すことは難しいでしょう。
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抗生物質についてですが、経口よりも患部に直接与えるほうが即効性があり、
腸へのダメージも少なくてよいというメリットがあります。
ウサギに対しての抗生剤投与量というのは、いまだ確立されてはいません。
また、このアメリカの獣医師の考え方は、ウサギの体内には沢山の菌がいて、
ウサギの健康によって押さえ込まれていますが、一度、何らかの「病気」を発症した
場合は一つの菌を叩いても、他の菌が活動を活発化させ更に別の症状を引き起こすので
より強い抗生剤を与えないと意味がありません。しかしながら、それ程までの強い
抗生剤を使用すると、特に経口では腸内細菌をも殺してしまう恐れがあり、こちらの
方が重篤になってしまうので、弱い抗生剤しか経口投与できません。
抗生剤の効果は、菌を生殺し状態にしておくと耐性が出来てしまい、耐性菌に変化させて
しまう危険があります。元々、抗生剤が効かない菌もウサギは体内に持っていますので
抗生剤を使うことには、細心の注意が必要になってきます。
犬猫よりもある意味、危険な菌を内在しています。ですから、犬よりも多い量を投薬しないと
効果が現れないのでしょうが、それは腸内細菌のことを考えると、綱渡りよりも厳しいものです。
人間の医療現場でも、耐性菌が現れて院内感染の恐怖に曝されることが、度々起きています。
ウサギも体内で同じことが起こる可能性も、無きにしも非ず、ということでしょう。
ウサギの医療の中で、早く効果的な抗生剤使用の確立が待たれます。