みじんこのつの

雪の降る町に生まれ、
雷の多い町で育ち、
花の名前の町に住み、
山の上の小さな病院の、
小さな存在の日記です。

止まんない

2006-10-30 21:27:04 | Weblog
昨日は「天使の卵」を読んで、
「真夜中のピクニック」をちょっと読み返して、
今日は「恋愛寫眞」を買ってしまいました。

うう、止まんない。

学会デビュー

2006-10-28 22:13:48 | Weblog
学会デビューしてきました!
一部司会をするblue liver先生と
2年目の研修医で目がきらきらしていて好感度ピカイチのバッカス先生と、
バッカス先生の指導をしたチャップリン先生と、
みじんこのわたし。

関内のとあるきれいな会場で、
消化器外科の先生方の前で、ぴよぴよのひよこが症例発表

5分間のプレゼンは用意してきてあるからともかく、
2分間の質問が怖…かったのですが、
なんとか無事に乗りきれました!

質問の時、チャップリン先生は、
私が何も答えられずに壇上はまぐりになった時に助けるために、
中腰でスタンバってくれていたそうですありがとうございます。

発表が終わって壇上から降りて、
自分の席に戻ろうと歩いていると、客席になんと恋人さんの姿が!!

※幻覚ではありません

恋人さんは今消化器外科を回っているため、
恋人さんの先生方が、「砂糖ちゃん今日発表だろ」「行かないの?」「もう仕事はいいから行ってやれよ」と言ってくれたため、
なんと車で追いかけてきてくれたのでした!!
ちゃんとスーツまで着て
先生方本当にありがとうございます
とっても嬉しかったです

終わって自分の席に戻ると、チャップリン先生が、
「良かったよ」と言ってくれました

終わってから恋人さんも交えて5人で関内で飲みました
昼間からビール♪
おいしかったです

何にもわからない私を一から指導してくださったパパ先生ありがとうございます
忙しい中何度もありがとうございました

学会準備中

2006-10-27 22:26:40 | Weblog
学会の準備のため、
総診の仕事が終わると消化器外科へ顔を出してパパ先生に見て頂く日々です。

明日は発表、今日もパパ先生に会いに消化器外科のナースステーションへ。
しかし、パパ先生は会議中。
看護師さんたちとおしゃべりしてました
「先生りんごむいたから食べます?」
「チョコレートも食べて」
と、また餌付けされました
ほんと消化器外科の看護師さん達温かくて優しくて大好き

「先生みたいな人が外科にいてくれたらいいのに」
という嬉しい言葉を頂いて、
本当に本当に嬉しかったです

パパ先生は忙しい中時間を割いて学会の準備を見てくれます。
初めての学会を指導して下さるのがパパ先生でよかった
ありがとうございます

明日までに更に手直しをして、明日はデビュー

あと、5時間…

2006-10-26 18:32:09 | Weblog
昨日入った患者さんのサマリーまで書いてしまった。
仕事が終わったのは16時半。
患者さんは5人。
総合診療内科は楽です。
今まで出来なかった勉強をしています。
救命や外科は生きるのに精一杯だったから、
経験は積めるけど、それに即した勉強が出来てなかった。
今はそれを埋めるときです。
せっせと本を読む今日この頃。

明後日は、学会デビューだし、早く帰りたいのですが、

帰りたいのですが、

帰れないのです…

ひとくせもふたくせもみくせもある、
転院先探し中の患者さんの息子さんが、

本日23時過ぎにムンテラ希望。
23時!!

仕事の帰りに寄るんだとかなんとか。

おいおいおい…。
消灯時間も過ぎてます。
そんな時間にムンテラするのは、患者さんが急変した時だけだよ?

それはちょっと…、とやんわりその非常識な時間をもう少し早めようとしたのですが、
その息子は頑として23時過ぎと言い張りました。
今まで、数回問題を起こしてきたその息子さん。
早く転院して欲しいので、仕方なく23時過ぎにムンテラすることになりました。

病院を、医者をなんだと思ってるのか、、、
あなたが宴会に忙しいってことは、
患者さんの口からばれてますからーー!!

そんな、患者さんの息子を待つために、
私は23時過ぎまで病院にいるのです

同僚のend君曰く、「普通、もう閉店している洋服屋に服を買わせろと要求します?ああいう奴は、時間外料金頂きますって言えばちゃんと普通の時間に来ますよ。」

その通り!!

医療者は、一種の聖職なので、そんなことは出来ないのです。
良心を、逆手にとって利用しようとするこういう人達もいるのです

最近、何件か立て続けにひどい家族に会ってしまい、
秋の空とうわはらに私の心は曇り空でした

あと、5時間、、、

高カロリー輸液にアルコールを!

2006-10-25 21:34:05 | Weblog
同僚のend君の持ち患で、
ひどーーい肺炎で入院している患者さんがいます。
そのおじいちゃんは、元気だけど食が細い。
家でもアルコールばっかり飲んであんまり御飯をちゃんと食べてなかったんだそうです。
点滴でエネルギー補給をしなくてはなりません。

「アルコールって、カロリー高いですよね。」

と思わず言ったら、オーベンが「そういう問題じゃない。」
と、即座につっこみました。

アルコールは1gにつき9kcal。
脂肪とおんなじだけカロリーが高いのです。

輸液に、アルコール。
気持ち良くて高カロリー♪

駄目ですか?私は結構本気でした。



ひまひまー

2006-10-24 20:06:23 | Weblog
患者さんが4人しかいない上にみんなstable。
やることないよー。
ひまだよー。

今週中に2人退院。
今日はこんなに暇な私ですが、
土曜日は大変だったんですよ。

土曜は当直で、昼間からなんだかそこはかとなくずっと忙しくて、
夜になって、
ちょっとうとうとしていた時のことでした。

「徐脈の患者さんがいるから来て下さい」とcallあり。
2段ベッドからぴょんと飛び降りて、患者さんのところへ行きました。
腎盂腎炎治りかけの高齢の患者さん、特に申し送られることもない方でした。
あごがはずれたとのことで、がっちりと包帯で固められている頭。
普段は80くらいのHRが60→50→と下がってきたとのことでした。
四肢冷感もあり、SAT測定不可、
あーこれはカテコラミンとか硫アトとかお薬必要だなあ、と思い一番上のオーベンをピッチで呼びました。
そして、ネーベン(真ん中の先生)にも声を掛けている途中、
ふっと心電図モニターを見たらHR20。
思わず投げ出す、ピッチ。
あごをがっちりと固めた包帯をほどくと、下顎呼吸。
驚く間もなくHRが0に。
気道確保しても呼吸なく、頚動脈触知せず。
看護師さんに「バックバルブマスク」「もう一度オーベン呼んで下さい!」とお願いしつつ、30秒くらい一人心肺蘇生をしたら、
ちょうどオーベンが入ってきた。
オーベンに代わってもらって気づいた。この部屋酸素もない。。。
やっと届いた救急カートからアンビュが出てきました。

少しの間蘇生をしただけで、患者さんは生き返りました。

あー、怖かった怖かった怖かった。

その後ご家族に来ていただいてムンテラをしたり、その他いろいろ。

病院は怖いところです。

変身

2006-10-24 19:41:43 | Weblog
東野圭吾「変身」を読みました。
すごい迫力で、一気に読んでしまいました。

怪我のため脳移植された男の人の話。
怖くてドギマギしながら読みました。

私は、脳は移植されたくないな。。。

インディージョーンズ!?

2006-10-19 23:45:28 | Weblog
びっくり体験。

普通図書館と言うと、背の高い本棚が並んでいて、
本棚と本棚の間には隙間があってその通路を行ったりきたりして本を探しますよね。

うちの病院の図書館の文献検索コーナーは、
本を効率よくいっぱい並べるために本棚が隙間なく並んでいます。
あらかじめ文献検索のコンピューターで探したい文献の場所の目星をつけて、
見たい棚のボタンを押すと、本棚と本棚の間に隙間が空いて通路が出来るのです。

まるで、海の水がさあっとよけて一本の道が現れるかのように


そんなふうにしてうろうろうろうろ…、
最近図書館に行くことが増えました。

今日の夕方、
図書館で読みたい文献を探して、棚の横にうずくまって読んでいる時のことでした。
本棚と本棚の狭い隙間にうずくまる私。

突然、
ごごごという音と共に背中側の本棚に押された!!

驚く間もなく、

目の前の本棚も迫ってきた!!

誰かがうずくまる私に気がつかずに、他の場所の本棚を開いたのです

迫り来る本棚、逃げる私。

ぎりぎりだけどセーフ!!

あやうく、本棚で圧死するところでした。

古い映画みたいでした


泣き虫

2006-10-17 23:32:32 | Weblog
消化器外科で診ていた膠原病の患者さんが亡くなりました。

私より7つ年上の女性、生まれて半年の赤ちゃんと細身で坊主頭の旦那様がいます。

私は彼女と会ったときから彼女がとても好きでした。
いつもちょっと泣いたようなたれ目、白い顔、細い体、
ふんわりした歌うような声、差し出してくれる手。

最後に会ったとき、
ぽろぽろ泣きながら私の手を握ってくれました。

若くして、急激に体のあちこちがおかしくなって、
御飯も食べられなくなって、弱って思うように動けなくなって、目が見えなくなって、
不安でいっぱいだったのに、私達が来るといつも笑顔で迎えてくれた。

「その声いいわあ。」
「先生優しくていいわあ。」
「もう子供は生めないけど、一人恵まれただけでも幸せだよね」
「久しぶりに子供に会えたのだけど、私抱っこ出来ないから、泣いちゃって…」
「先生昨日はどうして来てくれなかったの?」

いろんな声が耳に残ってる。

彼女の亡くなったことを知って、
次の日は仕事にならず、ひとりになる度にぽろぽろ泣きながら仕事をしてました。

天国で、彼女がいっぱい笑えますように。
もう泣かないで済みますように。