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やるぞ!30代で貯金1000万円!30歳からの「お金の」哲学

2009年1月現在貯金額100万円である自分が、さらに貯金をふやそうと日々孤立奮闘するさまを記録する(予定の)日記です。

基督教の基本のお話

2009-12-24 23:26:13 | 世界経済
・・・いやはや、仕事で疲れた体で帰途についていたら、なんだか今日はいつもよりカップルが多く目につきました。電車の中では若い男女が楽しそうに話しているし、駅のプラットホームでは金髪のギャルと金髪のヤンキーがベタベタしています。んっ、なんとなく今日は街の雰囲気がいつもと違うような気がしました。。。なんかイベントでもあるのかな、としばし考え、ふと思い出しました。。。あっ、そういえば今夜はクリスマスイブでしたねぇ。道理で若い人たちがみんなにやけた顔で通り過ぎるわけだ。。。っていうか、気づくのが遅いぞ俺・・・^^;

クリスマスイブとは元来、イエス・キリストが生まれる前夜のことですね。日本語だと「聖夜」と訳されることが多いようです。もっともイマドキの若者たちにとってはむしろ「性夜」という漢字をあてるほうがしっくりくるような気もいたしますが、まあそれはさておき。。。クリスマスなんていう行事が、キリスト教徒人口の少ない日本という国でこんなにももてはやされるのは、そのくらいキリスト教という宗教が世界中に広まっていったことと関係が深いことでしょう。そこで今日は、キリスト教はいかにして世界に広まることになったか、ということを考えてみましょう。

キリスト教がユダヤ教から派生したことはご存じの方も多いと思います。ユダヤ教の経典は旧約聖書であり、キリスト教の経典は旧約聖書と新約聖書。ここまでは本当に基礎の基礎ですね。ところでこの旧約とか新約とかの「約」とはどういう意味でしょうか。。。正解は、契約という意味です。誰と誰の間のどのような契約か? ・・・神と人との契約です。ユダヤ教における神と人との契約は一言で表現すると「律法主義」であり、それに対してキリスト教の契約は「福音主義」。律法主義とは神の人間に対するきわめて厳しい戒律であります。有名なモーセの十戒には、人間が神との契約として守らなければならない、以下のような取り決めが書かれております。

・あなたは、私のほかに、ほかの神があってはならない。
・神の名をみだりに唱えてはならない。
・神の像をつくってはならない。
・安息日を覚えて、これを聖とせよ。
・あなたの父母を敬え。
・殺してはならない。
・姦淫してはならない。などなど。

ちょっとうろ覚えですが、だいたいこのような戒律です。ちなみにこれを破ると、ユダヤ教の神から民族ごと滅ぼされることになっています。ユダヤ教における神様のことをヤーウェ(ヤハウェ・エホバ)というのですが、この神様は非常に嫉妬深く、神経質なお方でして、自分以外の神様を拝もうものなら、嫉妬のあまり民を殺してしまうという、たいへんに厳しいお方なのでした。そのかわり、ヤーウェの神の言うことにちゃんと従うと、実り豊かな約束の地がユダヤの神に与えられ、安心して暮らしていくことができるのでした。

旧約聖書とは、その名の通り「古い契約」のことですが、ユダヤ教における厳しすぎる律法主義に「こりゃたまらん」となり、そこから派生して現れたのが「新しい契約」をひっさげて登場したキリスト教です。キリスト教は福音主義なので、「神は愛である」とか、「すべての人の罪は許されました」などといった、旧約聖書のころには考えられなかった、とても優しい契約が、神との間で結ばれることになったのでした。。。以上、キリスト教の誕生秘話でした。。。続きはまた、気が向いたときにでも書かせていただきます^^

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金利再考 ・・・金利は高いほうがいいか?・・・

2009-12-18 00:33:14 | 世界経済
現在、お金を銀行の普通預金口座にあずけた場合、利息は0.04%つくことになっています。これは100万円を1年間あずけると、400円の利息がもらえるということです。元本割れの心配がないから、この額の利息でも構わないと考えるか、それとも、これでは少なすぎるから、もっと別の手段で運用しよう、と考えるか。このような考えによって、お金の預託先が、人によってさまざまなのだということですよね。。。

数日前にリスクプレミアムの話をしました。リスクプレミアムとは、リスク資産の収益率から無リスク資産の収益率を引いたもの、ということでした。となると、より多くの投資収益(リスクプレミアム)を求めるためには、値動きの大きなリスク資産に投資することがよいということになるのかな。。。一般的に投資はリスクとリターンの差が相関していると言われていますので。。つまりリスクが大きければリターンも大きく、リスクが小さければリターンも小さくなるということです。。。となると、ある投資の対象が高金利になればなるほと、損失を被る可能性も高くなるのである、と考えることは妥当でしょうか。。。

国の格付けを考えてみても、金利とリスクの関係というものが、もしかしたら存在するのかも。。。世界の国々には政策金利を高くしている国もあれば、低くしている国もあります。高金利の国に投資すれば高い金利が手に入りますので、人びとはなるべく高金利の国に投資したがります。。。確かに景気が良いから政策金利を高く設定している国もあるでしょうが、なかには景気がたいして良くないのに、外国から資金を集めるために、あえて政策金利を高くしている国もあったりするかもしれません。。。だって、知名度があまり高くない国がお金を集めるためには、リターンを高くしないとお金があんまり集まって来なくなってしまいます。。。そしてそのような見かけ上高金利の国に投資した場合、もしかしたらデフォルトしてしまう(投資したお金が返って来なくなる)というリスクも考えられますよね。。。

ちなみに、消費者金融がお客さんに貸し出すときの金利はどうして高いのかご存じでしょうか。。。それは、普通の銀行が個人に貸し出すときと違い、焦げ付くリスクがとても大きいからです。消費者金融からお金を借りるときには担保も連帯保証人も必要ありません。つまり貸金業者にとってお客さんにお金を貸すということは非常にリスクの高い行為なのです。リスクが高いからこそ、より高い貸し出し金利を顧客から徴収することによって、返済されなかった額の穴埋めをしているようなものですね。。。おお、ここにもまさに、ハイリスク・ハイリターンの関係が見事に成立していることが分かりました・・・。

・・・う~ん、高金利と銘打った金融商品に投資するのはもしかしたら危険なんじゃないか、という考えをもとに文章を書いているんですが、なかなか結論がまとまりませぬ・・・^^; ちょいと集中力がなくなってきました・・・散漫な文章で、まことに申し訳ございません・・・。今日のところはこの辺で。。。

あっ、あとお知らせですが、週末は仙台行きのため、ブログ更新を休ませていただきます! ではまた来週お会いしましょう(^^)/

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本日は一時85円割れ・・・

2009-11-27 23:00:42 | 世界経済
本日の相場も乱高下していますね。。。ドル円は朝方に85円を割れて84円80銭付近まで円高が進みましたが、その後はドルが買い戻されて、22時半の時点で86円50銭まで値を戻しています。85円割れとなった背景に、遠いアラブにあるドバイの政府系持ち株会社が開発事業に行き詰って債務の支払い猶予を申し出たことで、ドル売りが進んだとのニュースがありました。・・・日本からずいぶん離れたところにある出来事でさえも、円相場に影響するなんてことに今更ながら驚かされるわけです。。

・・・このような円高を放置しておくことによる日本経済への懸念が市場のあちこちで言われているようです。日本経団連の御手洗富士夫会長をはじめとした市場関係者から、円高を是正するための為替介入を求める声が相次いでいるようです。このまま円高が進むことで株価も下落し、デフレが進むことなどを懸念していることが背景にあります。。確かに、本日の日経平均終値は9081円と、再び二番底に向かって走り出しているかのようです。。。どうする日銀? どうする藤井さん??

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経済の栄枯盛衰・・・

2009-11-23 21:51:57 | 世界経済
いやぁ寒くなりましたね。。。ちょいと近くのコンビニに買い物に行くにも、ぶあつい上着を着ていかないとしんどいほどです。おまけに鼻炎のアレルギー持ちですから、わりと年がら年じゅう鼻水と鼻づまりの症状があります。今も鼻水を垂らしながら、ちり紙を大量消費しながらPCに向かっているところでございます。。。

将来のことなどは誰しもわからないものですが、仮定の話になりますけど^^; 先進国となった国が、1度は衰退することが避けられないものだとするなら、これから衰退していくと思われるのがアメリカであり、日本であるのかな。。。

発展と衰退のメカニズムについて私が考えた論理はこうです。国全体が貧しいときには、今日明日食べるものにも不足するため、人はどんな仕事についても文句を言うことなく一生懸命がんばる。一生懸命仕事をがんばる人がたくさんいれば、モノが豊富になって国が活性化し、収入も増えて余裕ができる。子供ができても、毎日の食べ物や教育をちゃんと施すことができる。しかしその子供は、生まれたときから食べ物やその他のほしいものを親からなんでも与えられるため、食べ物がなくて困るという経験をしない。だから一生懸命努力するというモチベーションが生まれない。なので大人になってもがんばって豊かになろうとしない。そういったハングリー精神に欠けた人たちが増えることで、経済の発展が失われ、国は衰退していく・・・。

・・・もちろん単なる私の直観的ですが、どうでしょうね。。。もちろん若い人たちでも頑張っていらっしゃる方たちもたくさんいることは承知していますが、でも昔と比べると少ないんじゃないかな。。。この考えが妥当だとするなら、一度高度に発展し、それが衰退にさしかかった経済をもう一度浮上させるには、もう落ちるところまで落ちて、民衆が再び貧しくならなくてはいけないのかもね。。極論ですけど^^;

『なぜ国家は衰亡するのか』という本で議論されている内容は、当然ながら私の論理よりずっと高度なものでして、たとえば衰退とは単に経済が衰えることではない。むしろ、経済の活力を支えるより深い社会要因に生じる問題が衰退の原因である場合が多い。という記述があったりして、深い議論がされています。高度なので一筋縄では呑みこめませんが、ここは我がハングリー精神を発揮して、何度も読み返そうと思います。。。

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実需筋と投機筋

2009-10-24 20:55:01 | 世界経済
投資家たちは、当然自分たちの利益を上げるために相場に参加しています。投資家には大きく分けて個人投資家と機関投資家の二者がありまして、個人の投資家は一般的に取引数量が小さいために相場を動かす要因とはなりにくいと言われます。対して機関投資家というのは、個人や企業などから集めた巨額のお金を相場取引で運用するプロの集団です。有名なものではゴールドマンサックスなどの投資銀行やジョージソロスやジムロジャースに代表されるヘッジファンドであり、日本では生命保険会社や銀行や証券会社などがこれにあたります。

この種の大きな機関投資家が儲けのために相場に参加することで外為市場や商品市場の値動きが激しくなり、食べ物や燃料の値段が高騰したりして、一般庶民の暮らしが脅かされる可能性があることで、批判の声がたまに聞かれることがありますね。小麦や農産物や原油などに投資マネーが集まってくることで、値段が上がり、日々の暮らしにかかるコストが上昇することもあるようです。機関投資家の動向が、このような弊害をもたらすことが事実だとするならば、機関投資家という存在は、もしかしたらいないほうがいいのでしょうか。。。

ものの本によれば、市場は実需筋と投機筋の両方で支えているそうです。実需筋とは貿易などの仕事の必要上、為替取引を行う存在のことで、例えば日本から外国にモノを売って(輸出して)得た外貨を、日本で使うために円に交換したり、逆に外国からモノを買うために円を外貨に交換したりする人たちのことです。実需筋はもとから通貨の売り買いそのもので利益を得ようとはしていないのに対し、為替相場における投機筋は、まさに通貨の売り買いそのものによって利益を得ようとする存在です。

実需筋と投機筋の二者で相場を支えているとはどういうことか? あくまで本の受け売りな文章で申し訳ないのですが、投機筋には、市場に流動性を与えるという、重要な役割があるのだそうです。流動性とは簡単に言うと売買のしやすさの度合のことで、流動性が高いとは、いつでも自由に買いたい時に買うことができて、売りたい時に売ることができる、という状況を表します。

・・・もし市場に実需筋だけしかいないとすると、流動性が低くなるのだそうです。今すぐ買いたいのに、売ってくれる人がいないため買えない可能性が高くなり、あるいは売りたいのに買ってくれる人がいないため売れない、という状況が起こりやすくなる、ということですね。すなわち、市場の出来高(取引が成立した数量)が今よりガクンと減ってしまうのです。自由な取引こそが市場の至上命題(?)なのですから、庶民の暮らしを守るためとはいえ、投機筋による市場取引を制限するというのは、おそらく、実際問題難しいことなのではないかな、と想像しているところでございます。。。

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私がオバマに惹かれる理由

2009-10-10 23:16:20 | 世界経済
昨夜は、オバマ大統領がノーベル平和賞を受賞したというニュースが世界中を駆け巡りましたね。当然のことながら、祝福・非難・当惑・励まされた・などなど、さまざまな声が世界中から聞こえてきます。実績がまだないのに何故受賞するのか、とか、07年のゴア元副大統領受賞時と同様、政治色がからんでいるのでは、などといった懐疑の念から、果てはアフガニスタン復興に取り組んでいる日本のNGOからも、「アフガニスタンの民衆からすれば、空爆を続ける国の大統領が平和賞を受賞することは納得がいかないはず。まずはアフガンから撤退すべきた(ペシャワール会事務局長の福元満治氏・本日の日経新聞記事より)」という正面から非難する声もあがっています。

さまざまな立場からオバマ氏が平和賞を受賞したことに対する声があがっているわけですが、個人的には、このニュースには強く励まされました。なぜなんでしょぅ。。。もともと私は厳しい現実に基づかないユートピア思想は昔から好きではありませんでした。たとえるなら、ジョン・レノンが「イマジン」の中で歌っていたような、「国家も宗教もなくなって、人びとが平和に暮らしている姿を想像してごらんなさい。それは簡単なことです。」などといった、地に足が着いていないようなうわついた理想主義です。国家も宗教も存在しない世界など私には想像できません。少なくとも私には、決して簡単なことではありません。

・・・ちなみにビートルズの音楽は私も大好きですよ! ただし、ビートルズの音楽はあくまで音楽として楽しむべきものであって、ビートルズのファンがジョン・レノンの作った歌詞をあたかも金科玉条のごとく正しいものと信じてしまい、そのため世の中に厳然と存在している国家や政治や経済や宗教などの問題に対する関心を持たなくなり、結果として思考停止に陥ってしまう人びとが増えてしまうのではないか、という点に危惧を抱いているだけなのです・・・。

いつものように話が脱線しておりますが、ここらで話を戻すとして、私がオバマさんに魅了される理由はなぜでしょうか。。。それは恐らく、彼の言葉が決してどこからか借りて来たような浮ついたものではなく、彼自信の若い頃からのさまざまな苦労に根差した上で、地に足のついたものであるからではないでしょうか。彼は若いときには自分自身の出自に悩むこともありました。人種的な悩みから、薬物に手を出してしまったこともあったようです。しかしそんな逆境にひるむことなく、自らの努力で逆境を克服し勉学に励み、弁護士となってマイノリティーのために力を尽くし、やがてイリノイ州議会の議員を経て、大統領となりました。まるで、典型的なサクセスストーリーを見ているようです。。。核軍縮の推進活動にはさまざまな困難が待ち受けるだろうと思いますが、彼ならそれらの困難をはねのけて、核軍縮への道筋を示してくれるのでは、という期待感を抱かせてくれます。と同時に、自分自身も不屈の精神で努力することを継続していかなくては、という風に我が身を振り返らせてくれるような強い気持ちにさせてくれます。

・・・ちなみに、オバマさんは大統領になりたてのころ、なかなか禁煙ができなくて苦しんでいるという話もありました。今では禁煙できたのかな^^ いずれにしても、こういう微笑ましいエピソードがたまに出てくるところも、私の好感度をアップさせている理由の一つかも(^-^)

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子ども手当てで出生率は上昇するか

2009-09-27 17:25:09 | 世界経済
外需依存の国家運営ですと、外国が日本のモノを買ってくれるときは日本が潤うわけですが、でも外国が日本の製品を買ってくれなくなると、たちまち国内の経済が苦境に陥ってしまいます。こうした外需依存の国家運営から脱却し、日本が内需の拡大を目指すという目標を、どうやって達成していくか。鳩山内閣の腕が試されるときですね。

ひとつの内需拡大のための政策であり、民主党マニフェストの目玉である子ども手当は、フランスの家族手当てを見習ったものであると言われています。フランスは出産・育児手当てが充実しているといわれ、子どもの人数も多くなるとさらに優遇されるとのことです。例えば子どもが3人いる母親は鉄道などの公共交通機関の割引や、保育のための助成金をもらえるなどの優遇措置があるそうです。このような手厚い家族手当てにより、現在のフランスの出生率は2%を上回っているそうです。確か今の日本は1.32%くらいだったかと記憶しておりますが、日本と比較するとフランスの出生率の高さが目立ちますね。

出生率の上昇が日本の内需拡大に貢献して、めでたしめでたし。。。となればいいですよね。しかし家族手当てを充実させるためには、消費税や所得税、法人税など各種の税の負担が増大する可能性も出て来ます。実際、子ども手当て政策を継続させるとなると、一時的な埋蔵金や、各種公共事業の中止などで政府がお金を節約しても、いずれ底が尽きてしまうだろうという声もあるようですから。。。

また、子育てについての世間の風潮という点でフランスと対比してみますと、フランスでは事実婚つまり婚姻届を出さない男女の間で子供を生むことに対して容認する傾向が強いことに対して、日本では逆に正式に婚姻した男女の子供でないと、周囲から偏見の目で見られがちであるという、出産に対する異なる考えが存在すると考えられます。この観点からすると、子供手当ての導入がフランスのように出生率の向上に貢献するかどうかは微妙なところかと思えます。。。

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G20サミットと緩やかなドル安

2009-09-26 21:37:47 | 世界経済
ドル円が再び90円を割れました。今週の取引ではドル円89.60台で終えているようです。ドルは円に対してだけではなく他通貨に対しても売られており、ユーロドルが1.4686-89、豪ドル米ドルが0.8678-82で週の取引を終えております。7月から8月にかけてのユーロドルが1.4000近辺で推移していたことを思い出しますと、ドルが売られている動きが続いていることがよくわかります。豪ドル米ドルもユーロドルと似たような上昇傾向のチャートを示しています。ポンドドルは若干もみ合い傾向かな・・・、ポンドはドル同様に弱いみたいですね。ポンドドルは1.5947-53で引けています。これは1.6000のサポートと思われるラインを割れてきています。

報道によりますと、ドルが売られている背景にはアメリカの金融緩和政策が長期化するのではという市場の観測があるようです。このドル安はおそらく、ピッツバーグで行われていたG20サミットの議論と関係があることなのでしょうね。。。

そのG20サミットは日本時間今朝、世界経済の不均衡を是正するという声明を発表して閉幕しました。ここで言う世界経済の不均衡とは、具体的にはアメリカの巨額の貿易赤字と、それに対して貿易黒字を計上している日本や中国などの国々の間の貿易不均衡を指すものです。今でこそアメリカの大衆はリーマンショックを経て、過剰な消費を抑えて貯蓄に励むようになりましたけれども、以前は日本を始めとしたさまざまな国から多くのモノを輸入し、それを消費することで過剰な消費活動を行って来ました。このことが結局アメリカの貿易赤字を増大させ、日本など、アメリカに輸出している企業の多い国が潤っていた現実がありました。

アメリカは巨額の赤字を抱えることにより、お金が足りなくなることになりました。そこでアメリカは日本や中国など黒字国から投資マネーを再びアメリカに還流させることで(米国債を日本や中国に買わせるなどして)、その赤字を補っていた、というものが私の理解するところの「貿易不均衡」とその結果としてのお金の動きです。

1985年のサミットで、急激なドル高を是正するために、各国がそろって為替の協調介入を行うことを合意したことがありました。ニューヨークのプラザホテルで会議が行われたことでプラザ合意と言われています。今回はプラザ合意のときと正反対に、急激にドル安が進んでいるように思えます。不均衡を是正するような声明は出ましたが、ドル安を是正するような声明は発表されていないのかな、というところです。緩やかなドル安をアメリカ自体が容認しているのではないかという観測も出ていています。ドル安うんぬんよりも、不均衡の是正のほうがサミットの主要なテーマであるようにも見えます。そしてその不均衡是正のためには、かつてのような為替の協調介入の動きではなく、各国の努力に負うところが大きいようです。アメリカはこれからも貯蓄率を上げるようにする。そして日本や中国は外需依存よりも内需の拡大をめざす、というような。。。

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ウォール街の高額報酬再び

2009-08-29 23:11:30 | 世界経済
昨年末に世界経済を混乱に陥れた張本人であるアメリカの投資銀行の一部において、金融危機以前の高額報酬が復活しつつあるそうです。例えば保険大手のAIGのCEOロバート・ベンモシェ氏の年俸は1050万ドル(日本円にしておよそ10億円)となり、また大手銀行シティグループでは商品のトレードで大きな利益を上げ、1億ドル(94億円)もの年俸を受け取るトレーダーもいるそうです。AIGやシティグループは巨額の損失を被り、オバマ政権によってこれまた巨額の公的資金を受けて経営の建て直しが図られました。シティのトレーダーであるアンドリュー・ホール氏はつまり税金を含めた会社の資金でトレードを行って収益を上げていたわけです。このことに対して米社会から非難の声が噴出しているとのことです。

高額報酬復活の背景には、これらの金融機関の業績が好調になってきたことがあり、4月~6月期は米大手金融機関がすべて黒字となりましたことがきっかけだったようです。しかし一時潰れそうになり、それを公的資金によって間一髪救われたのに、またほとぼりが冷めた頃にまた高額報酬再びです。。。こりゃぁサブプライムで家を失った中産階級のアメリカ人たちが、また怒りだしますよ。。。

面白いので、私の給料と比較してみましょぅか。。。私の8月の給料は、おかげさまで20万円を少し上回ることができました! これでまた少しの間生き延びることができそうです。ありがたいことです。。。ちきしょぉ。。。ウォール街のハイエナどもめ。。。いつかおまいらの報酬を追い抜くぐらい稼いでやるっちゃ! 覚えてれー。。。

・・・後半、御見苦しいところをお見せし、まことに失礼いたしました。。。慎んでお詫びいたしますm(__)m

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レガシーコストの話

2009-08-27 22:47:48 | 世界経済
退職者に対する企業年金給付の減額を検討する企業が増えているそうです。今日の新聞によれば、JALの西松遥社長が同社の年金受給者へ手紙を送り、年金給付額が予定の半分以下に減る可能性があることを伝えたそうです。もちろん当の年金受給者は忿懣やるかたない、という心情になっています。しかしJALという会社を存続させるには、年金給付額を減らすなどのコスト削減策をやっていかないと、赤字がさらに膨らみ、ひいてはGMのように破産申請を行わなければならなくなるところまで追い込まれてしまうかもしれませんから、年金給付の減額もまた、会社の経営を立て直すためのリストラ策の一環なのでしょぅね。。。

企業が退職した労働者に対して給付する企業年金や医療費補助などの負担金を、レガシーコストといいます。直訳すると遺産費用となりますが、新聞では「負の遺産」という訳語があてられていることが多いです。ここで私はちょいと不思議に思うのです。・・・企業年金とは労働者が自らの退職後に自分で使うために、企業が蓄積した利潤とは別の銀行口座に蓄えられるものだと思ってましたが、どうやらそうでもないみたいですね。私自身の企業年金のイメージって、たとえるならFX会社が顧客から集めたお金を会社のお金と分けて信託保全を図り、たとえFX会社が破綻しても顧客の資産は守られるという仕組みになっているように、一般企業の企業年金というのも、企業活動によって得られ、蓄積された利益(内部留保)とは別に保管されるのかと思っていました。しかし、新聞記事を読む限りでは、社内に蓄えられた内部留保を削ってそこからレガシーコストを払っていかなくてはならないというのが事実である、という風に読み取れます。レガシーコストを削減して会社経営の建て直しを図ろうとしている、ということは、労働者が積み立てた年金資金と内部留保が一緒くたに保管されているということですよね。。。なぜ企業は年金資金を信託保全しないのでしょう。。。それとも企業年金も国民年金と同じ賦課方式なのでしょうかね? そうであるなら、次第に年金資金が減少していくのは理解できます。。。この問題に対する私の想像するところは、本来はもともと別に蓄積されていたはずの年金資金が、景気の悪化で新規採用を渋ることによって次第に減少していったこと、あるいは市場において年金資金の運用を失敗したことによって、年金資金だけでは退職者に十分にお金が給付しきれなくなり、結果として内部留保に食い込んでいった、ということでしょうか。。。

まあ私自身のちょっとした疑問はさておくとして、レガシーコストが企業経営を圧迫するというのはどうやら事実のようです。6月1日にGMが連邦破産法11条の適用を受けるにあたり、UAW(全米自動車労働組合)が自分たちの要求を会社に通すべく、GMに材料や部品を供給していたメーカーの債権を一部放棄させてでも自分達が享受する年金や医療費などを減らさないための主張を強く行ったことで、オバマ政権によるGMの経営立て直し計画がスムーズに行かなかったことは記憶に新しいところです。しかし市場環境が悪化していて企業の利益が圧迫されているなかで、その事実に直視することもしないで自分達の権利だけを主張するというのは、いかがなものでしょう。。。今働いている現役の労働者の給料が業績の悪化の影響により安く据え置かれているのであれば、退職者の給付もまた低く押さえなくてはならないのは自然の流れだと思えます。そうしなくては逆に現役世代の不満が高まっていき、ひいては世代間のお金を巡る深い溝が作られ、それが後々大きな社会問題に発展することになるかもしれません。。。

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高速道路はいかに作られてきたか

2009-08-17 21:05:45 | 世界経済

高速道路の建設というものは、昨今においては大気汚染の元凶となっていたり、あるいは与党自民党の土木利権に伴う金権政治体質などを生み出してきたものだ、という感じで批判的に言われることが多いですね。確かにこのような弊害が高速道路建設に関して生じてきたことは事実でしょう。ですが、戦後で焼け野原になった日本人の生活を豊かに発展させていくことに大きく寄与したことも事実です。高速道路を日本中にはりめぐらせたことによって、国内のモノの流通が促進されていき、津津浦浦まで生活物資が行きわたり、どこに住んでいても欲しいモノを手に入れることができるようになったのです。であるなら、高速道路による恩恵は、何も車を所有している人だけのものではない、と言うことができそうですよね。

世界で最初に完成した高速道路は、1933年のドイツのアウトバーンだそうです。第一次世界大戦で経済が壊滅状態に陥っていたドイツを立て直すために、ヒトラーは大がかりな高速道路を作ること、そして軍事産業に多額の投資をしたことで失業を減らし、ドイツ経済を立て直しました。ヒトラーという人物は、人道的見地から見たら大悪人ですが、政治的手腕という面から見ると天才的な政治家でした。・・・アドルフ・ヒトラーとはいかなる人物であったのか、というお話は、また別に機会にでも・・・。(ちなみに、世界最初の高速道路は、1924年にムッソリーニがイタリアに作った、という説もあります。いずれにせよ、ドイツにしても、イタリアにしても、どちらの主導者もファシストである、というのは興味深い事実ですね^^)

アメリカでは1940年にペンシルバニア州で最初の高速道路が完成したそうです。ちなみに、アメリカの高速道路はfree wayとかexpress wayなどと呼ばれ、日本人にとってはfree wayだから無料だと思われていますが、このfreeという言葉は「無料」という意味ではなく、信号がないために停止する必要がない、というところの「ない」という意味なんですって。。。実はアメリカにも有料のfree wayもあるそうです。まぁアメリカの高速道路の総延長89000㌔のうち、有料道路の総延長は5700㌔と、有料道路の割合は6.4%しかないらしいので、実質無料と考えられてもおかしくはないですけど。。。

日本では1956年(昭和31年)に建設省がワトキンス調査団を招き、日本の道路状況を詳しく調査、検討することを依頼しました。当調査団は3か月にわたる綿密な調査のあとに報告書を出し、「日本の道路は信じがたい程に悪い。工業国にして、これ程完全にその道路網を無視してきた国は日本の他にはない。」と日本の道路を酷評しました。この評価を受け、道路を近代国家にふさわしく整備するための道路関連の各種法律が整備され、またそのための財源を確保するべく、自動車取得税や自動車重量税などの税法も年を追うごとに成立していきます。また、昭和30年代はまだ戦後間もないこともあり、日本経済はまだ弱かったこともあって、国内だけでは道路建設にかかる費用をまかないきれずに、世界銀行からの融資を受けた上で道路建設に着手せざるを得なかった、という事実もあったようです。

・・・そのように必死に道路建設のための財源を確保しながら、高速道路は整備されていったのですね。。。具体的には1963年~1965年にかけて名神自動車道が開通し、1965年~1969年にかけて東名高速が開通しました。以降、中央道、東北道、九州道、中国道、関越道、常磐道・・・などなど、名前をあげればきりがないですが、このようにして、日本中に高速道路が張り巡らされるようになっていったのでした。

う~ん・・・高速道路の歴史を夢中になって調べているうちに、「高速道路無料化」や「暫定税率の廃止」などの公約は実現できるのか、ということが、いっそう心配になって来ました。。。(^-^;) 

ps 今日の記事を書く上では、いろいろなサイトを参考にさせていただきました。特に以下のサイトには大変お世話になりました。厚く御礼を申し上げます。。。

http://www.timesclub.jp/magazine/science_society/053.html (パーク24株式会社様のサイト)

http://explorer.road.jp/us/tollroads/about.shtml (アメリカの有料道路について)

http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20080324/1206348085 (木走日記 -木走正水様のブログ-)

http://www2.tokai.or.jp/stt/road/expwyopn.html (国幹道の開通史)

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再び資源国通貨上昇へ

2009-08-06 21:36:06 | 世界経済
本日の日経新聞によれば、新興国通貨に資金が流入し、豪ドルやブラジルレアル、南アランドなどの新興国・資源国の通貨が上昇している模様です。世界の景気回復に対する期待感が高まり、投資資金がこれらの国々に向かっているためということのようです。これらの国々の通貨が上昇のトレンドを示すとなると、昨秋の金融危機以降は衰えて行った円売り振興国通貨買いという円キャリートレードが再び活性化するかもしれませんね。しかし反面、資源国の通貨が上昇するということは、すなわち原油をはじめとした資源の価格が上昇するということですから、ガソリンや穀物などの商品価格も上がり、日々の生活にかかるコストが上昇するかもしれません。。。参考までに豪ドル円の長期(月足)チャートを示します。



・・・豪ドル円レートは、ようやく2005年代の水準まで回復してきたようです。そして気になるWTIの原油相場はどうでしょう。。。週足チャートで見てみましたら1バレル60ドル~75ドルの間で持ち合いを呈していました。上に張り出した豪ドル円チャートほど急速な上昇はしてないと考えます。。。しかし今後は上昇のトレンドがはっきり現れるのか、注目です。。。

・・・ここのところドル円クロス円とも円安の流れが続いております。チャートの動きに集中して極力ポジションを持ちたいと考えてはいるものの、帰宅してから寝る前のわずかな時間の中で大暴れする値動きの前に、たじたじとなっている状態です。8月は未だ一度も取引できていない状態です。自分の手法に合致する値動きではないときに無理にエントリーするよりは何もしない方が損失はないので、まぁよしとしております。外為相場は決して逃げませんから、あせっても仕方ありません。ただじっくりとチャートをにらみながら、チャンスが現れることをひたすら耐えて待つのみであります。。。

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科学が生み出したモンスター

2009-07-19 23:12:20 | 世界経済
「マンハッタン計画」とは、第二次世界大戦中、ナチスドイツからの迫害を逃れるために亡命した多数のユダヤ人科学者を中心に、多くの科学者・技術者をマンハッタンに集め、秘密裏に原子爆弾の開発を行った国家計画のことです。この計画は成功して原子爆弾が作られ、広島と長崎にこれらが落とされ、大多数の日本人が犠牲になりました・・・。

今夜のNHKスペシャル「マネー資本主義」シリーズ第4回の内容は、金融工学によって作り出された複雑な金融派生商品が、どのように世界に広がり、そしてどのように金融危機を迎えたかについての報告でした。サブプライムローンという時限爆弾を抱えた金融商品が、なぜこのように世界に広まっていき、そして最終的にはその爆弾が爆発し、金融危機を生み出していったのでしょうか。その一因として、「金融工学」という科学技術を用いることで、金融商品のリスクはコントロールすることができる、といった過信があったようです。

これまで物理学や生物学などの分野で優秀な業績をあげてきた学者達。しかし、核兵器や宇宙開発競争などが下火になるなかで、新たな活動の場を求めて学者たちがウォール街に流入し、数学理論を用いて市場を予測し、リスクをコントロールする挑戦が行われました。例えばクレジット・デフォルト・スワップ(CDS=企業が破綻した際に、その企業に対する債務を代わりに補償してくれる、保険のような金融商品)を開発する際、リスクを計算するために企業が破綻する確率はどのくらいか、などといったことを実際にデータを集めて、数式に当てはめ、計算するといったことに基づいてCDSという商品が開発されました。

CDSの開発に続き、金融商品のさらなる高利回りのために、一般の人々が利用する住宅ローンも金融商品の対象となっていきます。それが住宅ローン証券です。サブプライム債などの住宅ローン証券を開発する際にも、住宅ローン利用者のうち何%が貸し倒れに陥るか、などの緻密な計算が行われましたし、あるいはムーディーズなどの格付け機関も、サブプライム債の安全性は、過去の例から見て、危険ではなく安定的である、ということでトリプルAの格付けがなされたりしていました。しかし住宅ローン証券が安全であるためには、その前提として、住宅価格が常に上がり続けていなくてはなりません。2000年代前半のアメリカ人たちには、住宅価格が今後も上がり続けるということが、あたかも絶対であるかの如く考えていたように感じられます。まるで1980年代後半、日本人が皆「土地神話」を信じていたのとまったく同じ構図ですよね。

2006年に住宅価格が天井に達し、そこから下り坂を転げ落ちるように住宅価格が下落していくと、これまでの計算式では数%に抑えられていた住宅ローンの貸し倒れリスクが、一気に25%台にまで悪化することになりました。それに伴って、金融工学によってコントロール可能と思われていたデフォルトリスクがもはや制御不可能となり、サブプライム債という時限爆弾が次々に爆発していきました。結果として多くの米投資銀行が危機に見舞われ、その中でリーマンブラザーズが破綻し、世界中が金融危機に陥るなど、被害が広がっていきました。金融工学による複雑な金融商品の開発は、まさに現代版「マンハッタン計画」だったのですね・・・。

かつてソロモンブラザーズに勤め、サブプライム商品の開発に携わってきた一人の男性が、サブプライム問題が勃発したこと自らの責任を感じ、ウォール街を離れ、今では郊外で牡蠣の養殖をしながら細々と暮らしている様子が紹介されていました。番組のインタビュアーが彼に、サブプライム事件後においても巨額の報酬を受け取っていたことをふまえて、もうウォール街には戻る気はないかと問われ、「絶対にない」と答えました。「確かに収入はケタ違いに下がった。でも、生きていくには十分だ」

・・・生きていくには十分だ。。。この言葉が、なんだかとても印象に残っています。生きていくには十分なだけのお金があるのに、なぜ群衆は強欲に駆られ、利益を求めて右往左往し、そして結果として自分たちの首を絞めてしまうことになるのか・・・。私は今ふと、吾唯足知(われただたるをしる)という言葉が思い浮かんで来ました。欲に目がくらんで足元をすくわれないためにも、自分自身の戒めとしようと思います。

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チャウシェスクの子供たち

2009-07-15 23:01:19 | 世界経済
ヨーロッパの東端、黒海に面するところに、ルーマニアという国があります。第二次世界大戦後、ソビエト連邦の強力な力によって、他の東ヨーロッパ諸国と同様に共産主義化していった国の一つです。そのさなか、1974年にルーマニア大統領となり、政権を握ったチャウシェスクという独裁者がいました。彼は「国力とはすなわち人口なり」という信念のもとに、ルーマニアを強い国にするべく、人口増加政策を実行していきました。その政策においては、ルーマニア国民は、少なくとも4人の子供を持たなくてはならなかったとされ、さらなる人口増加を図るために、国民の避妊と堕胎手術をも禁止することとしました。そのような政策の中で、子供を多く産んだ家庭に対しては、税金を徴収しないことにしたり、あるいは逆に奨励金を出す、といった優遇政策を取るようになりました。そのため、チャウシェスク独裁政権下の一般のルーマニアの世帯が持つ子供は多くなる一方でした。また逆に、彼の人口増加政策に従わない世帯に対しては、生活に必要な日々の食糧などの各種配給を絶つといった、一種の制裁とも言える措置を施していたようです。このような彼の一方的な、なおかつ非常識的な人口増加政策によって、たとえ貧しさのゆえに多くの子供を育てることができないような家庭であっても、政府からの援助を当てにし、次々と子供を産むようになりました。

だいたいにおいて独裁者というのは、民が経済的な困窮に喘いでいるときでも、その事実を直視することなく、自分たちは豪勢な宮殿に済み、贅沢の限りを尽くしている、というケースが多いわけですが、チャウシェスク自身も例外ではなく、自らの豪華絢爛な生活を維持するべく、国民からの搾取によって妻のエレナとともに華やかな暮らしを送っていたようです。1980年代からは独裁による経済政策が失敗して国内経済が疲弊するようになり、国民生活にも影響が及ぶようになります。こうして彼の独裁政権に対する不満が日増しに高まっていくことになり、それと並行してヨーロッパ各国の共産党政権が倒されていく中(象徴的な事件は1989年11月のベルリンの壁崩壊です)、ルーマニアもその波を受けて革命が起こり、チャウシェスクは捕えられ、同1989年12月25日、妻とともに公開処刑されました。

チャウシェスクの処刑による共産党政権の崩壊により、食料の配給が止まると、子供を多く抱えた貧しい世帯が子供を養育を放棄するようになり、親から捨てられた子供たちはストリートチルドレンと化して町にあふれだすようになりました。「チャウシェスクの子供たち」です。生まれたばかりの新生児から10代に至るまで、チャウシェスクの子どもたちは、公園の広場や、さらにはゴミ捨て場などに捨てら れ、親に育てられることを放棄された彼らは雨風をしのぐために集団でマンホールの下に住み付いたり、あるいは生活のために幼児売春や臓器提供、さらには人身売買、などの闇ビジネスにも巻き込まれることになっていったのです・・・。

・・・まことに突飛な連想だと思われるでしょうが、民主党の政権公約である、「子ども手当の創出による月26000円の支給」という文を見て、思わず「チャウシェスクの子供たち」のことを思い出してしまいました・・・。人口増加によって日本経済の復興を図ろうとする気持ちはわかるし、なおかつ、今の日本は決して民主党一党独裁ではないので、かつてのルーマニアが経験したような悲劇(今からたったの20年前ですよ!)を繰り返すという可能性は限りなく低いとは思いますけれども。。。しかし、それでもなお、政治権力が国民に対して、子供を産む産まないなどといったプライベートな領域にまで踏み込み、あれこれと口を出そうとしているということに、私のような小心者は、一縷の危惧を抱いてしまうのです・・・・・・。

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出口戦略について

2009-07-09 22:40:21 | 世界経済
いやぁ、深夜のドル円クロス円の暴落はすごかったですね。。。情報によれば、日本時間深夜つまり欧州時間の終盤にまとまった円買いが入ったことで、一気に円高が進んだとのことです。ドル円は91.82、ユーロ円は126.99、ポンド円も146.70と、数か月ぶりの安値を付けたようです。私はこの暴落時にはぐうぐう眠っておりましたので、リアルタイムでは確認していません。これらの暴落を知ったのは今日の昼間に会社でFXのサイトで確認してからです。。。へええ、私が眠っている間にこんなに動いていたのか、と。。。昨日のブログにも書きましたけど、やっぱり欧州時間とニューヨーク時間の値動きの激しさは私にとっては未だ恐怖の念を感じざるを得ませんね・・・。一人前のトレーダーになるには、どのような状況においても感情を抑えてクールに取引ができるようにならなくてはと、頭では分かっているんですが、体にはまだまだ染み込むまでには至っておりません^^; 今もこのブログを書きながら、トレードをする気はないながらも、ポンド円とユーロ円のチャートを、そこはかとなく眺めておりますが、もうローソク足が上へ下へ長ったらしいヒゲを伸ばしながらの推移が続いております。まるでうねうねとうごめくムカデみたいな形になっております。。いや~、おっかないな~~。。。ムカデ嫌いなんだよなぁ。。。入りたくないな~。。。入る気もないですけど^^;

イタリア中部のラクイラで行われている主要国首脳会議では、各国首脳が世界経済や地球温暖化問題の討議がなされた模様です。世界経済は最悪期を脱しつつあり、安定化の兆しがあるとしながらも、実体経済の面では、はなはだ脆弱であり、引き続き大きなリスクが存在するという認識が共有されました。未だ不安定な経済・金融情勢に対して、各国の財政出動をいつ収めるか、といった「出口戦略」についても言及がなされたようです。

出口戦略という言葉は投資の世界ではよく聞かれる言葉です。相場取引を行う際にも、保有したポジションをいつ手じまうか、という「出口戦略」を考えることは重要なことですし、また不動産投資においても、例えば一棟もののマンションを購入した場合、それを永久に保有しておくことによるリスクを鑑みて、路線価や公示時価を基にした物件そのものの市場価格の値動きや、建物自体の老朽化に伴う法定耐用年数や減価償却期間の問題、あるいはその物件の位置する場所の人口動態、等々のさまざまな条件を考慮して、購入してから何年後に売却するか、ということを検討することが、いわゆる出口戦略と言われるものです。しかし今日の新聞を読んでいて、この「出口戦略」という言葉が投資以外の文脈で使われているのを初めて目にしました。

各国首脳の言う「出口戦略」とは、今回の世界同時不況に対して講じた財政出動・量的緩和策などの緊急対策を、どの時期に収束させるか(いつおさまりをつけるか)ということを考えることのようです。危機が去った後でもずるずると同様の対策を行い続ければ、国債増発というリスクや、通貨を過剰に流通させることによるインフレリスク(物価上昇リスク)などが生じる恐れがあります。しかし一方で危機が去らないうちに緊急対策を終わらせてしまうと、せっかくうまく回りだした経済活動が途中で回らなくなってしまい、再び不況に戻ってしまうかもしれない、というリスクもあります。各国首脳はこうして緊急対策の「出口戦略」のタイミングに知恵を絞っているようですね。

とはいうものの、各国首脳はいちおう出口戦略ということに言及してはいますが、まだそれを実行に移す時期ではない、としています。というわけで、今回の世界同時不況の「出口」は、まだまだ見えていない状況である、と言えそうです・・・。

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