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リートリンの覚書

日本書紀 巻第三十 高天原廣野姫天皇 三十八 ・大雨 ・大隅と阿多に仏教を伝える



日本書紀 巻第三十
高天原廣野姫天皇 三十八

・大雨
・大隅と阿多に仏教を伝える



閏五月三日、
大水となりました。

使を遣わして、
郡国を循行(じゅんこう)させました。

災害にあい、
自ら生きていけないものに、
禀貸(ひんたい)をしました。

山林池澤で
漁や採ることができるようにしました。

詔して、
京師(みやこ)及び四畿內で、
金光明經を講説させました。

四日、
沙門の観成(かんじょう)に、
絁(ふとぎぬ)・十五匹、
綿・三十屯、布・五十端を賜りました。

その造った鉛粉(えんぷん)を
美(ほ)めたのです。

十三日、
伊勢大神が天皇に奏して、
「伊勢国の
今年の調役を免(ゆる)しましたが、

然るに、
その二つの神郡から応え輸(おく)るべき、
赤引の絲・三十五斤は、

來年に、
その代りを
折(さだ)めるようにすべきです
といいました。

十五日、
詔筑紫大宰率の河內王等に詔して、
「宜しく、
沙門を大隅と阿多に遣わして、
佛教を伝えるように。

また、
大唐の大使の郭務悰(かくむそう)が

御近江大津宮天皇
(おうみのおおつのみやにあめのしたしらしめししすめらみこと)
のために、

造った阿彌陀像を
送りたてまつるように」
といいました。



・循行(じゅんこう)
あるものに従ってめぐり歩くこと。順路に従ってみまわること
・禀貸(ひんたい・ひんたい.)
租税の一時貸し付け
・鉛粉(えんぷん)
鉛(なまり)を原料とした白色顔料
・御近江大津宮天皇
(おうみのおおつのみやにあめのしたしらしめししすめらみこと)
天智天皇



(感想)

(持統天皇6年)

閏5月3日、
大水となりました。

使者を派遣して、
諸国を巡行させました。

災害にあい、
自活できないものに、
租税の一時貸し付けをしました。

山林池沢で
漁猟や木を伐採することが
できるようにしました。

詔して、
京師、および四畿内で、
金光明経を講説させました。

4日、
沙門の観成に、
絁・15匹、綿・30屯、
布・50端を与えました。

造った鉛粉を褒めました。

13日、
伊勢大神が天皇に奏して、
「先に、
伊勢国の今年の調役を免除しましたが、

しかし、
その二つの神郡から大神に送るべき、
赤引の糸・35斤は、

来年に、
その分を差し引くようにすべきです」
といいました。

15日、
筑紫大宰率の河内王らに詔して、
「宜しく、
沙門を大隅と阿多に派遣して、
仏教を伝えるように。

また、
大唐の大使の郭務悰が天智天皇のために、
造った阿彌陀像を送りたてまつるように」
といいました。

明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。





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