Officer's '70s Theater

'70年代の恐竜的ハイパワー車ファンが昔を懐かしむブログ

TEMPO di MASSACRO

2009-09-21 12:35:46 | 映画(銃)
Le Colt Cantarono La Morte E Fu Tempo Di Massacro (Trailer)

--------------------------------------------
邦題:真昼の用心棒
原題:TEMPO di MASSACRO
監督:ルチオ・フルチ
主演:フランコ・ネロ
--------------------------------------------
西部がゴールドラッシュに沸いた頃。金鉱堀りの旅に出ていたトムが久しぶりに故郷に帰ると、家族の牧場は悪徳地主に乗っ取られ、兄は乞食同然のアル中になっていた。
弟と同様に拳銃の名手であった兄が、なぜ悪徳地主と戦わなかったのか?それには複雑な訳があった・・・
--------------------------------------------
「マカロニウエスタンなら何でも“用心棒”と付ける邦題」が、これほど似合わない映画も珍しいです。
主人公の仕事は用心棒じゃないし、悪役は賞金首ではなく「街を支配している悪徳な大地主」です。
日本風に言うと「必殺シリーズ」のような「虐げられた者がプッツン切れて復讐する」パターンです。

最初は「この悪者がいかに残虐非道であるか」が描かれるのですが、実はこの監督、イタリアのホラー映画界の巨匠なのです。
悪徳地主に逆らった者が野に放たれ、追い詰められて銃で撃たれ、猟犬に噛み殺される「人間狩り」シーンなどにその特徴が現れています。
元来、西部劇というのは「ガンマンに撃たれた=即死」という暗黙の了解のようなものがあって、リアルな流血や断末魔の苦しみは描写しないものでした。
しかしフランコ・ネロの出演する映画は「DJANGO]に始まってリアル指向のものが多く、この作品でも血袋や傷メイクが多用されています。

正確に言うと悪徳地主のドラ息子がサドで殺人狂なのですが、「パパの為にやったんだ。」と言われると「仕方ないやつだな・・」と言いながら親は保安官に賄賂を渡して罪をもみ消します。
そこまで甘やかすのには、彼の出生をめぐって複雑な訳があるetc.ドロドロな人間関係が描かれているのも大きな特徴です。

私がこの作品を取り上げる最大の理由は主題歌「A Man Alone」が気に入ったからです。
「お前は遥か彼方へ旅立った。何千マイルも彼方へ。だが、だれかがお前を待っている。いつかは帰ると信じて待っている。」
この歌詞が良い。日本映画「木枯らし紋次郎」の主題歌「だれかが風の中で」に通じるものがあります。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。