Train of thought

wish you were here

R.I.P.

2006-03-31 23:54:38 | 健康・病気

今日は、重い話。

3日前、父親からメール。父親から連絡がある時は、何か大きなことがあったということ。開いてみたら、叔母が急逝したという。近く葬儀になるので、出てくるように、ということだった。

元気そうな様子だったし、私の両親よりずっと若いはずなのに…と驚いた。

一昨日の夜、仕事を早退し、通夜へ向かった。

いつもはひょうきんな叔父(父の6つ下の弟)が、さすがに意気消沈していた。努めて平静に挨拶などしていたが、ふとした時に見せる表情は、視線が下を向き、口を結び、肩を落としている。

叔母は、まだ60歳にもなっていなかった。病名は何だったのかは、聞いていない。急だったのは確かなようだ。

私が小学生だった頃に、叔父夫婦は結婚した。子どもの目にも、若い叔父夫婦のとぼけた会話の端々に、仲睦まじさを見ることができた。「旦那さん」「奥さん」と呼び合うのは、(私の両親ではとても考えられないことだったので)驚きもしたし、面白かった。その後2人の男の子に恵まれ、こじんまりと穏やかな家庭を築いていた。

誰にでも死はやってくる。死によって絶たれてしまう関係がある。冥界に旅立つ者の哀しみがある。この世に遺された者の哀しみがある。そのどちらも、耐え難い。それを想えば、やりきれない。

男所帯となった叔父一家。その喪失感はいかばかりか。けれども、遺された者たちは、生きていかねばならない。それが宿命。寂しいけれど、叔母の生きてきた証は、従弟たちよ、君たちの生命となって受け継がれた。そして、私たちのうちにある。

Rest in peace.


スノーモービル

2006-03-28 01:12:02 | バイク

Photoes_077 一時、これに乗りたくてしょうがなくて、ライセンスを取ったことがある。

何の障害物もない平らな雪原なら、70~80km/hくらいは出せる。バイクと同じハンドル形状だが、スロットルは右手のグリップを捻るのではなく、右手親指のところにあるレバーを指で押すことでスロットルが開き、エンジンが唸る。ただし、ハンドルは異常に重い。スキー板状になっているので、多少曲げただけではカーブを曲がってくれない。そしてリアタイヤにあたるところはキャタピラになっている。カーブを曲がるのには、スロットルワークと体重移動で曲がる感じ。曲がりたい方向へぐっと重心をずらし、ハンドルを切る。スロットルを絞れば小回り、開ければ大回りになる。でかいシートはあるが、どっかり座って乗る感じではない。雪原は思いのほか凸凹しているので、どっかり座ると、身体がボンボコ跳ねる。どちらかというと、中腰に近い感じになって乗っている。なので、乗っている時の感覚は、モトクロスに近いのだろう(たぶん)。以前2時間ほど遊ばせていただいたことがあるが、思い切り汗だくになった。真冬の北海道だというのに。

エンジンスタートは、ボートの船外機や草刈機などと同じ、ワイヤーを勢いよく引っ張って起動させる。少し前までは、パワーの出る2ストばかりだったが、最近はこの分野にも排気ガス規制があるらしく、4ストのものもあるらしい。写真のものは、ヤマハの250cc、もっともポピュラーなタイプ。一度、インストラクター用の640ccのものを貸していただいた。さすがにパワーが違う。加速もすごい。

Photoes_078 そしてこれは、さしづめ雪上の原チャリ。排気量も、たぶん80cc程度。それでも、ちょっと雪の上で遊ぶくらいなら、これで十分楽しめる。


介護支援専門員

2006-03-27 05:34:44 | 社会福祉(高齢者)

4月1日から、私は介護支援専門員という仕事に就く。これまでは介護現場の仕事だったので、良くも悪くも「目の前にある私の仕事に集中していれば何とかなっていた」。これからは、自分が対象の方の介護を直接行うわけではなくなる。何が必要なのか、制度をどう使うのがよいのか、プランナーとして・コーディネーターとしての仕事になるのだろうと思っている。それに加えて、お金にはならないが、家族や本人のカウンセラーとしても。

介護保険という制度は、国民いじめ以外の何者でもない。確かに超高齢社会に入ったこの国では、介護の手が必要になる高齢者の数も急増するのは目に見えている。行政とは国民を護るのが大きな使命であるはずなのに、その役割を企業に押し付けた。企業は、自らが生き残るための活動なら手を出すが、見返りのないものには見向きもしない。ここに「福祉」との齟齬が生まれる。

ではなぜ、国民いじめの片棒を担ぐような仕事に就くのか。…この4月から、介護保険制度はさらに訳の分からない方向へ向かって改定される。民間企業がズルをして儲けようとするから、規制を厳しくしたり単価を下げたりして、不正を防止するのだそうで…おいおい…こういう制度で業者が入ってこなければ、一番泣くのは要介護者自身になるでしょうに。「いくら仕事したって赤字」なら、民間は手を出さない。まして、介護支援専門員は精神的・肉体的・業務的に負担が大き過ぎて、資格は取ってもやる人がいない業種。制度的な無茶・無理が重なり合って、高齢者に「長生きするんじゃなかった」と言わせてしまっている現実。この国を作ってきた人たちにそんな言葉を言わせてしまってはいけない。制度を改めさせるために、制度自体の矛盾をたたき出していかなくては。…それが、私の動機。

介護福祉士の介護技術とマインド、社会福祉士の支援技術とスピリットで、ケアマネージャーとしてのマイスターを目指していきたい。


これでいいのかWBC

2006-03-20 05:16:44 | うんちく・小ネタ

World Baseball Classicで、日本が決勝戦に進んだという。

正直、私は腑に落ちない。あのとんでもないジャッジもそうだが、それ以上に勝ち抜きのシステムが胡散臭い。

何で2回も負けた韓国相手に、3試合目で勝ったら(それが準決勝だったからといって)決勝に行けるのだ?しかも、2次リーグで日本は1勝2敗、韓国は3戦全勝だったのに。

1次リーグから勘定に入れても、日本は3勝3敗、韓国は6戦全勝。仮に優勝できたとしても、3敗もしているチームが優勝というのは、やっぱり変だ。

言っておくが、私は韓国を贔屓しているのではない。

一説には、開催国・アメリカになるべく有利になるように仕組まれたシステムだという。あのジャッジなんかにしても、ジャッジそのものもひどいが、その後の主催者側の対応もひどい。そこまでしても、勝ち抜けなかったアメリカ。この度はご愁傷様。

いっそのこと、ヘンな形の1次リーグ・2次リーグなんかやめて、完全総当りのリーグ形式にするか、完全一発勝負のトーナメント形式にしてしまえばいいのだ。その方が公平だし、すっきりする。それで堂々と勝ち抜けば、立派な世界一。わかりやすい。

とりあえず今回は、棚ボタとはいえ、運も実力のうち。トリノオリンピックではちょっと足りなかった「運」をもらったということで、あと1試合、頑張っていただきましょう。


生かさず殺さず

2006-03-20 01:53:15 | 社会・経済

生かさず、殺さず。

徳川幕府の対農民政策。

これと同じ次元が、わが国の福祉政策。

介護保険しかり、障害者『自立』支援法しかり。

表向きは、民間活力導入だの、受益者負担の原則だの、何だか耳当たりの良さそうなことをいう。しかし、福祉とは元を辿れば「社会事業」であり、民間で行ってきたことに行政が後ろ盾を与えてきたのがこれまでの経過。それは、『社会事業』が『社会福祉』になってきた積み重ねであった。

今、行政(厚生労働省)は、その本来の「仕事」を放棄し続けている。民間「活力」の導入とはすなわち公的責任の放棄であり、受益者負担の原則とはすなわち国民の経済格差の拡大強化である。予算が大きくなりすぎたので、金のかからない制度をつくる、という名目で福祉を後退させる政策を進めている。介護保険にしたって、障害者『自立』支援法にしたって、制度の施行1ヶ月前になっても、運用のための「数字」が出てこない。付け焼刃、その場しのぎの対応の連続。こんなことばかりだから、支援費制度はたった1年で崩壊したのだ。

近い将来、支援費制度を介護保険制度に組み込んで運用させようという前提で、様々な制度がいじられている。その介護保険制度だって、介護予防だなんだで訳のわからないことになってきている。私自身、4月からは介護支援専門員として仕事をすることになるのだが、一体何がどうなるのか、さっぱり見当がつかない。真っ暗闇の中で、手探りで仕事に取り掛かることになる。

こんな有様で、こんな貧困な発想で、課題が山積している世の中に手を打っていけるというのだろうか。合計特殊出生率の低下は、現代社会が「子どもを育てるには難しすぎる」ことを数字で語っている。エンジェル・プランはあっけなく挫折した。付け焼刃では情勢に太刀打ちできないのだ。治安を回復し、生活できるだけの収入を確保し、保育や教育の環境を整えてはじめて出生率の回復がある。

生かさず・殺さずの政策をとっていた江戸時代後期、人口は伸びが止まり、平均寿命が延び、高齢化社会になっていた。この時代から学ぶべきことも少なくないだろうと思う。改めて、「生かして殺さない」思想と政策を求めて。