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「エンジェル」主役・松山ケンイチくんでぜひ映画化を!

2006-12-18 | 本・映画・ドラマのレビュー&気になる作品
 来年、松山ケンイチくんは5本も出演映画が決まってますよ。
 その次にはLのスピンオフですからね。
 じゃその次はどんな角川映画?とか思っちゃうんですけど、
 いろいろ毛色のかわった小説で映画化されてないのってあるじゃない?
 よさげなのは、つばつけておきたいですよね

 池袋って何気にひとが多くて、田舎ものの私はここは中国・広州かって
 思いましたわ。いまや、地方人の聖地。なぜって、そこにいけば、
 真島誠やキング・タカシに会えそうな気がするんですもん。
 不条理なことにからだっから飛び込んでゆく、
 まこっちゃんがいそうなんだから。

 池袋ウエストゲートパークシリーズを書いたのは石田衣良氏。
 書いたって言っても、まだまだ続くと思うよ。石田さんも相当、
 この作品世界には思い入れがあるみたいだし、
 真島誠を取り巻くひとびとや街のひろがりも大きくなってきましたから。

 テレビドラマ化されたとき、監督をつとめたのはクドカンでした。
 木更津キャッツアイを手がけてる、すばらしい監督。
 本は途中までしか読めなくて、といいつつ、クドカン、原作とは違う展開に
 しちゃいました。テレビでやってたときの役者さん、すごいですよ、
 真島誠に長瀬智也、キングのタカシに窪塚洋介、腐れ縁の刑事には
 渡辺謙、坂口憲二、加藤あい、佐藤亮太、山下智久、小雪、 妻夫木聡、
 ほかにもたぶん出てたんだと思うけど、すごい作品でした。
 池袋の不良グループの抗争や殺人事件などを扱っているのだけど、仲間が
 助け合ったり、真島誠が損得を省みず飛び込んでゆく、熱くてクールな
 ドラマだったな。 映像はいまだに色あせていないのでぜひDVDで
 見てほしいと思います。

 で、長々ひっぱったんですが、石田衣良さんという作家は40歳代半ばだと
 思うんですけど、下の世代をとても信用しているのね。近頃の若いやつは・・
 なんて、彼が口にした場面、見たことありません(そんなに見てるのかっ?)
 若い世代にたいして、たくさんの愛情と希望をもっているんですよ、
 願いといっても差し支えないくらいの・・・。
 だからね、石田さんの小説を読むと、結末がきつくても勇気がわいてくる!

  石田衣良「エンジェル」(集英社文庫)
  
 主人公はいきなり死んでいるところから始まるんです。殺されてたのね。
 乙一の「夏と花火と私の死体」よりすげえです、いきなりですから。
 生前のせりふ、ないんですから。
 でね、主人公、投資会社のオーナー・掛井純一は幽霊となって蘇ったわけ。
 自分の人生を最初の記憶から辿り直してゆくんです。記憶を取り戻して
 ゆくうちに、ある新作映画への不可解な金の流れを追ってゆくことに
 なるんだけど、さまざまな人間関係にもう一度遭遇し、傷ついてしまったり
 もするわけですよ。
 自分を殺した実行犯たちを赦してやる純一、その赦す場面、じんときます。
 とても弱い存在のようにして控えている人物が、実は精神的な意味での
 純一の殺人者ともいえるんだけど、その人間の幸福のために、
 幽霊となってからも自己犠牲をいとわないんです。
 結末はやっぱり悲しいのだけど、純一によって、なにもかも失くしてても、
 それでも人間にはできることがあるんだ、ということを、
 教えられる気がするのです。

 ミステリの面もあって、また先輩幽霊さんとの交流もあったりして、
 いろんな意味ですてきな映画になる小説だと思います。
 キャスティングさえ間違えなければ。
 最初はわけがわからず子どものようにおびえ、死を受け入れ、
 とまどいながら自分の人生をいわば取り戻してゆき、
 最後は自己犠牲を通して魂を昇華させてゆけるひと・・・
 松山ケンイチくんにやってほしいじゃないですか!
 そうでしょうよ、石田さん。
 お願いしますよ、石田さん。
 ほんと、こころのきれいなひとでないと純一くんの役は無理ですから!
 松ケン、ぴったりじゃないですか
 松ケンがやるしかないじゃないですか!
 




 
 

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6 コメント

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おはよーう (さたつ)
2006-12-18 07:57:56
×佐藤亮太→○佐藤隆太
エヘ 好きなんです
IWGPいいですね。結構前の映像なのに、古いと思わない!(女子のファッションは若干時代を感じるが) 窪塚はキングの頃が一番かっこいいですね。
石田さんはおもしろい!
私は石田さんの書く「濡れ場」も好きです。
とてもリアルで丁寧で、ドキドキしちゃう
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こんばんは (あんじゅ)
2006-12-18 20:46:39
本や漫画を読むと、これって松ケンに
演じてもらいたいな~とかって思っちゃいますよねvv

IWGPは大好きで、ドラマでしかみてないのですが、
当時はすっかりはまってました。
原作を読むと、また違うとは思うのですが、
結局、読まずじまいです・・・。
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ただいま^^ (ヤマモト)
2006-12-18 21:49:14
さぁ復活したヤマモト、早速かきこみにきました^^

朝日新聞にいつも「いじめている君へ/いじめられている君へ」っていう有名人の書く文が載ってるのですが、こないだ石田衣良さんのも載っていました。読んだ方いるかもしれませんが。
甘いことを言わず、さらっと現実的なことをおっしゃってて、ああこうやって伝える人もいるのだなと。
まだ家族が読み終わらないうちに、はさみでじょきじょき切り抜いちゃいました(笑)

ユメ十夜の感想、まだみないでおきます(笑)気になりますけど。
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さたつさん、ごめん★ ()
2006-12-18 22:10:34
 ごめんなさい、すっかりそういう名前だと思い込んじまってました。あの佐藤さん、ひなたの匂いのするお兄さんってかんじで、一生ともだちでいれそうですな。亀梨くんはどうしたんだ、ちょっと好きになったんでしょうが、10年前の赤西くん、見たかったです。と、ここはそういう場所じゃなかった。
私、石田さんの色恋部分を読むと、山田詠美さんを思い出してしまいます。石田さんと山田さんっておよそ、話が合わなさそうですが・・・(笑)
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あんじゅさんへ★ ()
2006-12-18 22:21:12
 小説もぜひ、読んでみてください。ひとりひとりのキャラが立ってるし、タカシなんか、おふざけの設定がない分、超クールで惚れますから。マイナス273度の絶対温度でちかづくと瞬砕されますよ!
松ケンには何でもやらせてみたいですよね。
タイタニックでもいいです、ジャックになったら、あの細い、美しい指が一本一本筏?木切れ?からはがされて海底に沈んでしまいますが・・・ちなみに私は決してどSではありません、どMですから、念のため。
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おかえり!ヤマモトさん★ ()
2006-12-18 22:31:14
 よかったですね、早く復活できて。ほんと、
心配しましたから、私。ドアの外で泣いてました(笑)いきものがかりさんもパスしちゃって、残念でしたね。でもからだが一番ですからね。基礎免疫力をアップせねばなりませんよ。わが身をもっと慈しみましょう。笑っちゃだめです、歴史上でヤマモトさんはたったひとりなんですからね、自覚すべしですって。
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