2016-01-08
≪再掲載≫2016/1/6都若丸劇団(於 明生座)
都剛副座長誕生日公演昼の部~優しさのオーラ~
6日は都若丸劇団の都剛副座長34歳誕生日公演。
剛さんの美麗っぷりと剛さん書下ろしの悲しいお芝居に酔いしれた時間でした。
花道までびっしりのお客様。
若丸座長が「今月1番の入りちゃう?」と言ってましたけど、
ミックスジュースのなかで、夜を待たずに大入り5つと発表。いやまあ、すごいですね。
オープニングショーの最初に、予想に反しての、《女形》剛さん登場。
濃紺のお着物で鬘の飾りは地味に、裏に朱が映えるという粋なもの。
「わぁ~」という、ためいきとも嬌声とも言えぬものに場内が満ちましたよ。
お芝居《こんど生まれてくる時は》。
このお芝居、舞斗くんが芝居の中身は書かないとブログで宣言しているので、
私も自重させていただきますが、
ミックスジュースの内容に絡んでくるので、概要だけ。
ちょっと知恵がまわらないけど純粋で家族思いの弟(舞斗くん)と、
兄弟を省みない父(あきらさん)を心配している弟思いの兄(剛副座長)の悲しくせつないお話でした。
ちなみに題名を考えてくださったのは谷口さんなのだそう。
剛さんがどうでしょう、と相談したそうです。 悲しさが漂うけど、いい題名でした!
剛さんは3部のソロ舞踊で、真っ白な羽根飾りがいっぱいのマントがついた真っ白なお着物で登場。
痩身長躯の美しいシルエットにどよめきが起きました。
まるで、宝塚の男役みたい、でした。すごく綺麗で優美でーー。
どんなだったか写真を貼りたいところです(笑)
せめて曲だけでも。(D-LITEさんのカバー版で)
D-LITE - 夢の蕾「Yume no tsubomi」(The Flower Bud Of My Dream) [Kanji/Romaji]
若丸座長は《遊ばれた男》。
長髪の鬘で、笑いをとる舞踊ですよね。
剛さんの誕生日公演だからこそ、生粋の二枚目はここでは封印。さすが。
中舞踊では《telephone》。最高。若ちゃんのパフォーマンス、魅せられます!
都若丸劇団の群舞は、他の多くの大衆演劇の劇団より座員が多く、フォーメーションも複雑なので、
とても見ごたえがあると思います。座員の個々のレベルの高さもあるからこそ。
よくあの狭い舞台(新開地や羅い舞座ですらそう思う!)で一糸乱れぬアクトを披露してくださるなあ、と
いう感じです。
誕生日公演で《telephone》というのはなるほど、なんですが、
普段の中舞踊でもこれを見せるという贅沢さ、これ、冷静に考えると、すごいことだと思います。
都若丸劇団においては、ひとつの完成されたジャンルが劇団のなかにあって、
もはや大衆演劇における《洋物》の枠を超えており、
都若丸劇団がエンターテインメントの新しいジャンルになっている気すらするのです。
ミックスジュースのお話。
まず、芝居の出来について、剛さんが心配していました。
若ちゃんに剛さんが出来をどう思ってるの?と聞かれて、
「わからないです」と、
こたえられない感じであるのにたいして、
若ちゃんが、「芝居っていうのは、必ず賛否両論があるねん。
オレは良いと思った人が残って、(若丸劇団を)見に来てくれてると思ってるよ」
ここで大拍手。
若ちゃん「こんな物語があった、そういう感じやね。
エンターテインメントやと思ってるから。
暗いお話は短く、明るいお話は長く、とこころがけてる。
暗いお話を延々続けると、観ていてしんどいやんか」
若ちゃん「セリフ覚えるのしんどかったわー」
剛さん「書いてないじゃないですか」
実は段取りだけが書かれていて、座長にまかせたのだそう。
そこが一番盛り上がって、唯一、笑いがどっかんどっかんと沸いたところだったんですけどね。
若ちゃんの笑いやわあ、という種類の。納得しました!
剛さん「楽屋でふつーにいてたでしょ。ちゃんと観てくれました?」
若ちゃん「そんなんな、じいっと観てたら、ここをどうしたらあそこをこうしたら、って
言いたくなるやんか。夜の部はじっくりと観るよ。
いいと思ったんですが、何か?」大爆笑。
と、ほとんど観てないようなことを言いつつ、すぐに撤回、
若ちゃん「観てたよー。そうきが転びそうになったらいやを連れて歩いてくとこ」と。
そうなんです、そうきくんとらいやくんが一瞬、登場! 重要な意味を持つんですよ、仲良く歩いていく姿が。
剛さんの話によると、剛さんと舞斗くんが8歳違いで、そうきくんとらいやくんも8歳違いらしいです。
台本の話に戻りますけど、
若ちゃん「いい台本っていうやんか。それはね、藤山寛美さんも言われてたけど、
そんなに良い本やったらお客さんに配ったらええ、って。
芝居を作るのは役者。オレは書いた本を渡したら、あとは良い芝居にしてくださいね、
と役者にまかせてしまうよ」と。
若ちゃんが「舞斗は地のままで出てくれました。
本人は演じてるつもりかもしれないけど、芝居してません。いつもと同じです」大爆笑!
そして、「あきら兄ちゃんがやっとまともに芝居した」笑!
「いや、しかしね、今日は主役ちゃうから、ほんまに楽やった。明日からまたしんどい」と若ちゃん(笑)。
がんばって!
そうそう、剛さん、最初はお兄ちゃんの役は座長、弟の役を自分にあてて書いていたそうなんですけど、
そうなると、自分の誕生日公演なのに主役ではなくなってしまうので、改めたそうです。
剛さんの気持ちもわかるなあ。その配役でも見てみたいなあ。
・・・・ほどなくケーキが運ばれました。さまざまな剛さんへの愛情が2台で運ばれてきましたよ。
ファンからお花も贈呈されて、
若ちゃんが「引退公演?」とチャチャいれました(笑)
若ちゃんが指名したお祝いの言葉で谷口さんが印象的で、
「優しさのオーラがいつも漂う剛副座長と野性味あふれる若丸座長のコンビは無敵です。
このコンビが観たくて来られるお客さんも大勢おられると思います。頑張ってください。
おめでとうございます」
じいんときますね。さすが、谷口さん。
剛さんのために久々に来てくださった小泉さんは急に振られて、
「あけましておめでとうございます。ついでに誕生日おめでとうございます」と(笑)
剛さんと新年の挨拶をされてました(笑)
最後に振られた紗助くん、「長身を生かして華やかでいてください」
若ちゃん「ほかにももっとほめるとこあったやろ」(大爆笑)
剛さんの言葉、お客さんへのお礼があって、
「座長の背中を見失わないようについてゆきます」
副座長としての剛さんの覚悟と座長への尊敬がこめられていて、素晴らしいと思いました。
ここで、若ちゃんから重大宣言!
「今年、都の男子はすべて、自分の誕生日公演のお芝居、本を自分で書きます」と。
どよめく舞台(笑)
剛さんが、
「みんなもう誕生日公演どころじゃなくなってるでしょ」(笑)
そして、さっすん、さっすんとの声。
紗助くん、誕生日が3月5日、もう2ヶ月切ってるからねー(笑)
がんばれ、さっすん、やればできる!(笑)
若ちゃんが「お父さんもそうやで!」と言うのに、
キャプテン、顔の前で何度も全力で×印作ってました。
あかんで、キャプテン、めっちゃ、楽しみにしてますでー!(笑)
そしてここからミックスジュース本編?へ。
キャプテンが帰ろうとするので、
若ちゃんが「キャプテン、帰ったらあかんて。働きなさいっ!」(笑)(笑)(笑)
もちろん、剛さん、センターで、
「新作やります!」と宣言。
剛さん「僕たちが音楽スタートと言ったら、も1度だけ、おめでとう、って言ってもらえますか」と。
そして流れたのが「命のはな」
新作ちゃうやん(笑) 何もかも作れませんよね。でも振りは若ちゃんのと違っていました!
キャプテンの締めの舞踊の前の若ちゃん、
座長の貫禄漂う、「ブルースで死にな」
ここでこの曲、最高ですよね。
締めにこれを持ってくる座長、かっこいい。
剛さんへのエールであり、座長としての自負でもあると思うんです。
それから中舞踊より前に、若丸座長と剛副座長による相舞踊「カラスの女房」がありました。
若ちゃんと剛さんの相舞踊、大好きなんですけども、
若ちゃんの女形の姐さん加減と、剛さんのたちの、姐さんを思う一途さ加減が見えて、
3分少々でも、お芝居を堪能させていただいている、という気持ちになります。
舞踊じゃなくなって物語が見えてくるというか。ありがたいこってす。
ラスト舞踊、新作《風を掴め!》。
[PVフル] 高橋 孝 「風を掴め」
いい曲だなあ。
紋付袴姿の座長と副座長が際立つ舞踊。脇をかためる男子ファミリーは黒子のようで、
モノクロの世界でありながら、あでやかというか、ふたりが際立つというか、荘厳でもありました。
このいでたちで、若ちゃんが「アンコールOK」の、耳に手をあてるポーズ!
テンションマックスで「千本桜」へ! 初日新作のラスト舞踊がアンコールに、なんて贅沢!
ありがとうございますー!
送り出し。
晴香さんに「いつ見てもお綺麗です」とやっと言えました、晴香さん、大好きだよーー^^
こんなに大勢のお客さんであるにもかかわらず、写真OK!のおもてなし、送り出し!
感激してると、私の前のみなさん、剛さんと2ショットの列になっていて、
その向こうに隙間から見える座長がおひとり!
ぎょええええええ!
剛さんへの感謝とおめでとうと愛を前のひとに委ねて、私は若ちゃんのもとに全力で走りましたっ!!!
思いっきり、両手で右手をつかんでしまった(あはははは)
頭まっしろで、いっぱいいろんな良いお話をありがとうございました、としか言えなかったーー。
やっぱ、若ちゃーーーーーん! あえてこの先は言わない(笑)
送り出しのあと、お会いしたかった若ともさんともお会いできて、嬉しかったです。
ありがとうございました!
夜の部も観るMさんと別れて帰路に。後ろ髪ひかれまくりでした。
Mさんが送ってくれた写真と話によると、夜の部の剛さんの個人舞踊、違う曲を舞われたんですね。
女形、可愛かったです!
家に帰ってから、息子に誕生日公演のお芝居の内容を話したら、
「ええお芝居やなあ。観たかったなあ」と言われました。ほんま、実際に見ないとね、
でも、だれにも話せないから、息子に聞いてもらってすっきりした(笑)
今年の都の男子たち、誕生日が楽しみですね。
座長の話によると、あきらさんと舞斗くん、同じ誕生日なので、
ふたり、別々にやろうやということでした。
あきらさんのお芝居、去年観れなかったんですけど、観た妹によると、すっごく楽しかったそうです、
偽占い師の話。今年も楽しみですね。
そうそう、剛さん、9月呉服座での20周年記念公演では、楽しいお話にするそうです。
剛さん、実はいろいろ書き溜めているんじゃないのかなあと私は思ったりするのですけど。←期待満載^^
めちゃめちゃゴージャスで楽しくて贅沢だなあと思えた、剛副座長の誕生日公演。
剛さん、あらためて、34歳の誕生日、おめでとうございます(ました^^)
ステキな素敵な誕生日公演をありがとうございました。
長々お読みくださってありがとうございました。
まちがっている箇所とか書けていない内容とか、いろいろあるかと思いますが、
どうかお許しくださいませ。
今回の副座長の誕生日公演に関してもそうでしたが、貴女様の綴られる文章は、とても知的でらっしゃると共に、何事に対しても真摯に誠実に向き合って書かれておられるのがよく分かります。
きっと、とても高い人間性をお持ちの御方なのだと拝察しております。
若丸座長が役者さんとして大成されたのも、卓越したエンターテイメント性をお持ちであるという事がいちばんでしょうが、かつ、色々な意味でとても頭がいい御方だからだと思います。
樹さんのブログには、人や物に対しての優しさが溢れておられるので、拝読しているこちらまで、あったかく優しい気持ちになれます。
これからも素敵なブログを綴って下さいね。
また時々覗かせて頂きます(^O^)/
はじめまして。
コメント、ありがとうございます。
お返事遅くなりまして、申し訳ありません。
身にあまるお言葉の数々、ありがとうございます。
いえいえ、そんな立派な人間ではないのです、
それどころか短気でアバウトで記憶力が悪いので、
あちこちで破綻しています(あせっあせっあせっ^^)
デントさんのように温かく見守ってくださる方がいらして、
ブログを書くものとして、どれだけ勇気付けられるかしれません。
本当にありがとうございます。
こころから感謝いたします。
舞踊に使われる楽曲やお着物のことやスタンダードなお芝居演目のことなど、
何も知らずに申し訳ないのですが、
自分なりの観劇記をこれからも書きたいなあと思っています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
重ねて申しますが、あたたかなコメント、本当にどうもありがとうございました。