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深緑野分「ベルリンは晴れているか」感想

2020-02-19 | 小説・漫画他
凄く読み応えのある本でした。
日本人が書いたとは思えないというか、日本人が全く出て来ない、第二次世界大戦頃のドイツのお話。
凄く詳細に当時の様子が描かれていて、これ1冊書くのに、どれだけの本を参考にしたのか・・と(巻末に書名が並んでいたけど・・) 読みながら、映像として、その頃のベルリンの町や人々の様子がありありと浮かんで来て、重厚感ある作品でした。3つ★

★以下ネタバレ★
最後の最後に、歯磨き粉に毒を入れたのはアウグステ本人だったと解ります。
しかも、彼女はこっそりそれを渡したのではなく、堂々とそこに毒を盛った事を告げ、ヒ素での小児殺人を密かに繰り返して来てた事を面と向かって言い放っていたのでした。
だから、彼は自殺・・ですよね?
強姦された時も、すきを見計らって相手を射殺したり、勇気のある強い女性です
以上

深緑野分さんの小説を読むのは、これが初めてでしたが、当時書店員のパートさんだったそうで、しかも結構馴染みのある地域の方だと知って、なんだか嬉しくも、凄いなあ!と感心しました。

読み終わった後、彼女のインタビューの記事を読んだのですが、小さい頃からお母さんが読書好きだったのもあってなのか、読書量が豊富で、知識も半端なくて、お姉さんも作家さんになるのでは?と思ったくらい、読書好きなご家族だったのですね。

ベルリンは晴れているか 2018/9/26
深緑野分

内容紹介
2019年本屋大賞第3位
第160回直木賞候補
第21回大藪春彦賞候補
第9回Twitter文学賞第1位(国内編)

『このミステリーがすごい! 2019年版』 第2位 (国内編)
『週刊文春』 2018年 ミステリーベスト10 第3位 (国内部門)
「ミステリが読みたい!」2019年版 第10位 (国内編)

内容(「BOOK」データベースより)
総統の自死、戦勝国による侵略、敗戦。何もかもが傷ついた街で少女と泥棒は何を見るのか。1945年7月。ナチス・ドイツが戦争に敗れ米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。ソ連と西側諸国が対立しつつある状況下で、ドイツ人少女アウグステの恩人にあたる男が、ソ連領域で米国製の歯磨き粉に含まれた毒により不審な死を遂げる。米国の兵員食堂で働くアウグステは疑いの目を向けられつつ、彼の甥に訃報を伝えるべく旅出つ。しかしなぜか陽気な泥棒を道連れにする羽目になり―ふたりはそれぞれの思惑を胸に、荒廃した街を歩きはじめる。最注目作家が放つ圧倒的スケールの歴史ミステリ。
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4 コメント

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私も (こに)
2020-02-24 13:30:02
読んだことのない作家さんですがあちこちで評価されているので興味津々。
latifaさんも初だったのですね^^
「戦場のコックたち」は積んであります。
本作も文庫化されたら読もうと思っています(#^.^#)
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こにさん☆ (latifa)
2020-02-25 08:02:39
こにさん、こんにちは
「戦場のコックたち」を、もう積んであるとのこと。
読み終わってから、世間の評判を見たところ、本作よりも、「戦場のコックたち」の方が評判が良いみたいな・・・?

海外舞台の小説だと、名前を覚えるのが一苦労で・・・、かつ沢山登場人物が出て来ると、もう・・・
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いいえベルリンは土砂降りです (yori)
2021-11-12 18:31:14
大変ご無沙汰しておりますがお元気ですか? コロナも取り敢えずはおさまっていて、少しだけ安心して過ごすことが出来ますね。
さて、この長い小説を漸く読むことが出来ました。まるで翻訳海外小説を読んでいるような触感でした。
ただ、ミステリーという括りに惑わされると道を失いますね。真摯な歴史小説として、しっかり向き合って読むべき小説だと感じました!!
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yori (latifa)
2021-11-13 10:10:24
yoriさん、こんにちは!
元気です!コロナ、今だけなのかもしれませんが、ずいぶん落ち着いて来て嬉しいですね。
でも海外は感染が拡大してるらしいし・・・安心は出来ないのかな・・・

これ、お読みになったんですね。
確かにミステリーというよりも、重みのある歴史小説でしたね。
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