加藤哲夫『市民の日本語 NPOの可能性とコミュニケーション』ひつじ書房、2002
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「人が「自分が自分である」という
セルフエスティームの一番中心的な概念のベースは
「人と私は感じているものや感じ方が違う」
「私にしか感じられないことがある」ということなのだと思います。
知識は、統一できるんです。
理論は統一できるんです。
でも、感じていることは統一できないのです。
個によって違う。一人一人全部違うわけです。
つねったときの痛さもちがうんです。
その「感じる」ということが、
「人間が人間で、私が私である根拠」という、
身体性ともいえる一番の土台ではないでしょうか。」
-略-
だから、なにものにもゆずれない土台というのが
ここにしかないわけで、
いま圧倒的に多数の人がそれを失いつつあるわけです。
「何を感じているか」について気づかないという状態になっているんです。」
【参考記事】
インタビュー記事
http://skunkworks.jp/wsf/akagi/mm/031017.html