広島、長崎と原爆が落とされ、地獄絵図の極みとなっている中で、昭和天皇はこのように詔勅を言い渡された。
「考えれば、今後日本国の受けるべき苦難はきっと並大抵のことではなかろう。あなたがた国民の本心も私はよく理解している。しかしながら、私は時の巡り合せに逆らわず、堪えがたくまた忍びがたい思いを乗り越えて、未来永劫のために平和な世界を切り開こうと思うのである。」
抜粋:homepage1.nifty.com/tukahara/manshu/syusensyousyo.htm
不戦の誓いをしたからこそ、平和の大切さを伝える絵本は、たくさん学校や図書館に置かれている。
そのとき生まれていなかった私たちも、子孫まで伝えていかなければならないこと。
これらの絵本が残っていくように。
悲惨さや残酷さは、辛いものだけれど、
失われた尊い命を忘れないためには、
私たちは、追体験しなければならないのだ。
だから本から学ばなければ、
心も頭も空っぽになり、
いつかと同じ道にはまり、本当に追体験することになるよ。
『すみれ島』は美しい絵本。
年端もいかぬあどけない顔したお兄さん達が、
特攻隊という自爆テロで命を散らしたことを、
事情を知らない幼な子たちの応援の花束のすみれで、あくまでも美しく、うたっている。
その美しさの裏に、悲しさがあることが、
読み聞かせればきっと、
伝わっていく。
作者の願いがこもっている。