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Firenze

旅の思い出

広島市の衰退

2007-12-30 10:55:44 | Weblog
 広島市の衰退について考えます。

 タクシーに乗ると、その土地の景気の状況はおおよそわかります。

 今や、インターネットの発達のおかげで、各地方は直接東京につながっています。それは、大阪地区の衰退を見れば、うなづけることです。

 物流・情報が直接に東京とやりとりをする。以前だったら、大阪地区にまずものを運んで、そこから近畿圏にものを運ぶ。という図式がありました。

 広島市の場合、衰退の原因はさらに2つあります。
1)広島大学が広島市を去って、東広島市に移転したこと。

2)広島の空港がこれまた広島市を去って、三原市本郷に移転したこと。
です。

 広島大学の場合、学生2万人、職員1万人とすれば、広島市にとどまっておれば経済効果は下記の通りです。

学生:1人あたり1年間に100万円を使うと仮定して、
100万円×1万人=100億円。

職員:1人が家族を平均2人抱えて、3人家族の世帯を構成していると仮定して、
世帯500万円×2万人=500億円。

大学で動くお金:職員1人あたり100万円の出費として、
100万円×1万人=100億円。

 上記の数字は控えめに計算した場合です。ざっと計算しただけでも、年間1000億円近いお金が広島市で動くことになります。

 これを失ったことは、広島市にとって大きいと思います。大学周辺の商店街は壊滅。もともと、大学がある時には、「学生がやんちゃをして困る。大学出てゆけ」と威勢がよかったのですが、大学を失うことの意味が今やっと理解できたと見えます。最近では、「大学の跡地に大規模な人口を抱える施設を作れ。」と気炎を上げています。

 大学の移転で、東広島市という大きな都会が出現しました。さらに、企業の研究所・大規模な半導体工場が立地して、東広島市は発展を続けています。

 また、広島空港が本格的な大規模空港に格上げされたことで、利用者は広島市に立地していた時に比べると2倍以上に増えました。さらに空港が、東広島市に隣接していることで、東京から東広島市へのアクセスも向上しましたので、企業から見れば、東広島市の価値は上がったといえます。

 全体としては、方向づけは間違っていなかったといえます。広島市という狭い範囲で考えた場合には、衰退が目立つということでしょうか。

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降雪が予想され

2007-12-29 02:59:03 | Weblog
 土曜日は病院勤務です。自宅から100kmの距離に病院はあります。

 勤務が明ける日曜日は、天気予報は曇り時々雪。

 スタッドレス・タイヤを装着したクルマ(チェーンを2セット積んでいます)で行くか、ノーマル・タイヤのクルマで行くか、思案しました。結局、ノーマルのクルマで出発。

 もし、日曜日午前の段階で、高速道路の雪道すべりどめ装着規制が発令されているようであれば、瀬戸内海沿いの海岸の一般道を通って帰るつもりです。この道は、三原から竹原、呉、広島と通過します。海岸線をなめるように走る道ですので、少々の雪模様だったら、この道で大丈夫です。

 しかし、危険が予想されれば、新幹線で帰ることにします。

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病院の忘年会

2007-12-28 07:09:18 | Weblog
 27日夕刻は、病院の医局忘年会でした。常勤は7名で、400床を担当するというたいへんに厳しい体制の単科の精神科病院です。

 この日は、非常勤の先生、以前本病院に勤務していたOBを含め、倍の人数が出席。大いに盛り上がりました。

 院長先生は、「この人数がすべて、病院の常勤のような気がする。この体制なら、スタッフは十分だ
」と、ほくほくのお顔です。実際には、この半分の人数で城を守っているわけです。

 それぞれの先生にとっては、結婚の年であったり、お子さんが生まれたりと、めでたいことの多い一年でした。

 また、来年もよい年でありますように。

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モーゼル川をさかのぼり

2007-12-27 07:19:27 | Weblog
 ある時、モーゼル川をクルマでさかのぼりました。モーゼル川は、東に向かって流れ、ライン河に注ぎます。

 注ぐ場所には記念碑が建てられており、ここを「ドイツの三角地点」と呼びます。

 モーゼル地区は、ワインで有名です。あちこちのワインの酒蔵の前にクルマを止めて、まとめ買いをしている観光客の姿が見えます。

 ドイツ国内では、ワインを買いに走るという観光旅行が盛んです。

 川は河岸段丘の底をうねうねと走っています。道も川沿いに沿っていますので、運転はくたびれます。

 川を上りきったところに、トリアという都市が現れます。黒い門 Porta nigraで有名です。ここは、ローマ帝国華やかりし頃、ガリアを制圧するために設けられた前線基地です。

 当然、「ガリア戦記」で有名なカエサルもここにいたのでしょう。

 歴史を感じます。

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シャンパーニュ地方の酒蔵を訪ねる

2007-12-26 07:35:44 | Weblog
 ある時、クルマを走らせて、フランス中央部のシャンパーニュ地方を訪れました。

 偶然にも、愚妻の友人の実家がシャンペン製造の酒蔵だったからです。季節は夏。その家はすぐに見つかりました。

 その家は子だくさんでした。お父さんが出てきて、軽くあいさつ。忙しいと見えて、そそくさと退出。

 ついで、酒蔵を拝見。たしか、瓶詰めされたシャンペンが横に倒して保管されていたと覚えています。

 ついで、事務所にもどって、シャンペンを試飲。おいしいです。畑に出てみます。シャンペンを造るためのぶどうは背が低く、ライン河周辺のブドウ畑とはおもむきが違います。

 畑を走るための車両も変わっていて、ブドウの木をまたいで走ることができるよう、前から見ると、カタカナのコの字を90度回転させた形をしています。コの字のくぼんだところで、ブドウの木をまたぐわけです。

 おもしろい経験ができました。

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「微生物の狩人」復刻

2007-12-25 07:54:33 | Weblog
 岩波文庫のクライフ著「微生物の狩人」が復刻されました。絶版の時期が長かっただけに、復刻が待ち遠しかったです。

 日本脳炎はコガタアカイエカが媒介する。このコガタアカイエカにさされることによって、ヒトは日本脳炎を発症する。

 この一文を証明せよ、という問題が出たときに、どうやって証明できますでしょうか?

 その答えが上記の本に書かれています。この質問は、私が学生の頃、先生に質問したかったことです。というのは、講義では、〇〇病は寄生虫感染症で、この寄生虫に汚染されたアユを食したヒトが発症する、とだけ教えられるのですが、一体どうやって証明したんだろうと漠然とした疑問が残っていたからです。

 医学部の講義は忙しく、知識量も膨大なため、先生方も知識を伝授することで手一杯という感じでした。質問する勇気もなく、年月だけが過ぎ去って行きました。

 この本に出会って、なるほどと納得しました。医学の方法論の根幹に触れたと感じた一瞬でした。

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買い物の仕方

2007-12-24 14:20:44 | Weblog
 私の買い物の仕方は、一般の方から見ると、少し変わって見えるかもしれません。

A.私は買い物はできるだけ個人商店を利用します。
1)お酒(個人商店に、取り寄せ注文)
2)本(八百屋に定期購読する本を取り寄せてもらいます)
3)パン(取り寄せ)
4)写真、カメラ(個人の店にすべてお任せ。まけてくださいと言ったところ、怒られた経験あり。そんなことをおっしゃるなら、よそに行ってください。儲けさせてやろうという気はないのですか、と。)
5)家電製品(パソコンと私の趣味のオーディオ以外は、すべてあるお店に任せています。そのため、そのお店の人は、私の家庭の家電製品のことに精通。)いわゆる量販店は、原則的に使いません。したがって、売り出しにも行かない。
6)年賀状の印刷
7)ロード自転車
8)クルーザーの世話(ひとりの人にすべてお任せ)
9)ディンギーの世話


B.ひとつのお店ととことん付き合う。官庁でいえば、随意契約もいいところです。
1)クルマは、すべてトヨタのある営業所にお任せです。購入、定期点検はもとより、タイヤ購入もすべてその店を通して行ないます。
2)パソコンは、ウインドウズ系はあるお店、マッキントッシュは別の1店。

 割高につくのではないかとのご意見もあるかと思いますが、私はこれで困りません。例えば、引越しの際に、古い家電製品(冷蔵庫と洗濯機)は、そのまま処分してもらう。転居先には新しい家電製品を入れてもらう。エアコンの移設はお店任せ。

 と、少しはメリットがあるかなと思います。大型量販店が新規開店しても、開店大売出しには絶対に行かない。気分が落ち着かなくなるからです。

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病院勤務が終わって

2007-12-23 22:29:39 | Weblog
 本日の病院勤務が終わりました。午前9時に開放されます。実際には、本日の日勤の先生が8時半に来てくれましたので、早めにおしまい。

 夜勤の精神科医M先生(広島市在住)は、今回はたまたまクルマで来ていたため、ひょっとして高速で一緒になるかなと思いつつ、朝日を浴びてクルマを東に走らせていました。

 M先生のターコイズ系緑色のメルセデス(Eシリーズ)が追い越して行きました。早速、後を追います。気分はスリップ・ストリーム。

 いい走りをしているなー。M先生は私よりも2つ前のインターで一般道へ降りてゆきました。私が追い越して、合図のつもりで軽く警笛を鳴らすと、M先生は、満面の笑みでごあいさつ。

 おつとめご苦労でした。ご指導、ありがとう。

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ヨーロッパを旅するアメリカ人の旅行者

2007-12-22 17:22:10 | Weblog
 ヨーロッパを旅するアメリカ人旅行者を見ていると、バートランド・ラッセルのいうアメリカ人像が見えてきます。

 アルプスに行くとわかります。ヨーロッパ人の旅行者はお金は使いませんが、じっとその場の雰囲気を味わいます。雪道であろうと、安全であれば、散歩を大いに楽しみます。朝日に染まるアルプスを見、夕陽に暮れるアルプスの影を味わい、終日飽きることがありません。一見、無価値と思われるものの中に、ものの風情、自然の情景を感じ、自然との対話、神との対話に時間を過ごします。

 それに比べると、アメリカ人旅行者はせっかちです。登山リフトに乗って、3000mまでシルトホーンに上ったかと思う間もなく、すぐに下りのリフトで下山。ゆっくりしている暇はありません。無価値なもの、退屈なものに興味はありません。

 なるほどと、ラッセルの文章に合点がゆきました。

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ラッセル「幸福論」

2007-12-21 07:47:31 | Weblog
 バートランド・ラッセルの「幸福論」を読んでいます。

 アメリカ人にとっての余暇と、ヨーロッパ人の余暇が比較してあり興味深いです。

 アメリカ人にとって、余暇とは、何かをして(刺激を求めて)遊ぶ行為であり、ヨーロッパ人にとっては、何もしないことを意味します。

 何もしないということは、無ではなくて、価値のあることだとラッセルは続けます。無価値のものを大事にすることが、文化につながり、それが心の豊かさをもたらすわけです。散歩をして、リフレッシュする。野山を散策しながら、木々から生命を感じる。鳥のさえずりに耳をかたむけ、その鳥がなんと言う鳥であるかを考える。

 およそ、一見無駄に見えるものこそが、人生にふくらみをもたらす。

 これは、私がつね日頃感じていることですので、ラッセルの文章が心にしみます。

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