Firenze

旅の思い出

運動クラブの練習

2007-06-29 07:33:29 | Weblog
 愚息のことで頭が痛い。本来無類のサッカー好きで、中学校の時には、先生に恵まれたこともあって、練習が終わっても、自宅で練習の追加をするほどであった。

 ところが、高校に入ってから、どうもコーチの先生と相性が合わないようだ。というのは、その先生は、本人がかなり上手であるらしく、「サッカーは走ってなんぼのスポーツだ」という主義の方らしい。

 それをクラブの生徒に要求するため、練習は走りこみ中心、ダッシュの連続であるという。日によっては、ボールを扱わないこともあるという。

 たしかに、走ることがサッカーの基本であることは、しろうとの私にもわかる。しかし、楽しんでこそのスポーツであるべきだと思う。ブラジルサッカーを見るまでもなく、サッカーの根本は遊びであろう。ロナウジーニョ選手を見ていると、遊びの延長で今日の地位を気づいたかに見える。

 「遊び」をもっと楽しくするためにはどうすればよいのか。これを考えるのが、練習であって、まず100mダッシュ50本が用意されているのが練習であるとはいえないのではないか。

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アメリカのホテル産業の世界展開

2007-06-28 07:08:52 | Weblog
 アメリカのホテル産業は、全世界にチェーン展開しています。

 なぜ、チェーンのホテルを展開するのかは、私の見るところ、下記の通りです。

 まず、アメリカ人が旅行するに際して、宿泊先をアメリカのホテルにする方が、旅行会社にとっても、旅行者自身にとっても好都合だからです。

 アジアの国々では、衛生状態・治安状態が必ずしもよくない。しかしながら、インドネシアのバリ島のように独特の文化を持つ地域も多い。これをアメリカの旅行会社が商品化するためには、アメリカの観光客が衛生状態・治安状態を気にすることなく、旅行を申し込むようにしなければならない。

 バリ島にいて、バリの文化に触れつつも、食べ物・治安は自国のレベルを保ちたい。しかも、アメリカ系のチェーンのホテルであれば、母国と同じレベルの宿泊費・食事費用を請求できる。これは、旅行会社にとってもメリットが大きい。

 以上の理由から、アメリカのホテル産業が、世界の観光地にチェーン展開するのだと思います。

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10年前のアジアの通貨危機

2007-06-27 07:30:38 | Weblog
 10年前にアジアの通貨危機が起きました。外国の投資ファンドが東南アジア諸国の通貨を操作することによって、巨利をむさぼり、一方、標的にされた国々は経済が疲弊したという展開が繰り返されたわけです。

 なぜ、ファンドが大きな利益を得ることができるのか、標的とされた国の経済が疲弊するのかを考えました。

 日本を例に考えます。例えば、1ドル=160円の固定相場制をとっていたとする。それを外圧によって、変動相場制に移行させる。

 すると、ファンドが円を買いあさる。円は高くなり、例えば80円にまで値上がりすると仮定する。

 ここで、ファンドが逃げる。1ドル=160円で買って、160円を手にしているファンド側は、それを売ることによって、2ドルを得る。100%の利益を得たことになります。一斉に売り浴びせることによって、ファンドが売り終えた頃には、円は1ドル=160円にまで安くなる。

 一方、日本側は、円安を食い止めるために、中央銀行が円を買い支える。そのために多量のドルが流出することになり、日本の中に手持ちのドルがなくなる。

 このようにして、標的にされた国は経済が崩壊する。

 以上のように理解しています。

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Cavatinaを練習する

2007-06-26 07:45:41 | Weblog
 ギターのソロ曲 Cavatinaを練習中です。この曲はスタンリー・マイヤーズ Stanley Meyersによって作曲されました。映画ディァ・ハンター The Deer Hunterの中に採用されています。

 非常に美しい曲です。

 次は、モーリス・ラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」に挑戦したいと思っています。

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技官のMさん

2007-06-25 07:19:10 | Weblog
 私の勤務する職場は、医学部の中の解剖学という部門です。人体解剖学を担当します。人体の解剖をする部署ですが、解剖をする目的は、病気の原因を探る解剖(病理解剖)でもなく、死因を特定する解剖(いわゆる法医解剖)でもありません。

 医学部の学生さんに、人体の構造を理解してもらうための解剖(系統解剖といいます)です。

 解剖をさせていただくためのご遺体が搬入されます。医学部には、系統解剖の御遺体の防腐処置をするための技官が3人います。

 今はすでに退職されましたが、Mさんという技官がいました。この方が、日本人のひとつの典型ではないかと思われる方でした。とにかく工夫好きなのです。同じ仕事をしていても、少しずつ方法を変えて、実験しているようなのです。

 あるいは、私たちが研究をしていると、次にその研究の機材のところにいってみると、便利そうな小物が作っておいてある。どうやら、私たちがその機械を使っているところを、さりげなく観察していて、それならこういう小物が必要だろうと先回りして、試しに作っておいてくれていたのでした。

 結局、日本人はやはり物づくりが好きで、工夫好きで、科学が好きなのだなと思います。司馬遼太郎氏の「竜馬がゆく」の中にも、長崎の出島に蒸気船が現れて、その蒸気船を宇和島藩の職人がまねをして半年後には、海に浮かべて走らせるという場面が出てきます。

 今の教育も、日本人のこのような素質を伸ばすようにもってゆけば、もっとおもしろい教育ができるのではないかと考えます。

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栄養失調

2007-06-24 07:05:59 | Weblog
 私は1955年生まれですが、子供の頃は父親の話(仕事の同僚のこと)によく「〇〇さんが栄養失調で倒れた」という話題が出てきていました。

 それほど、栄養状態が悪かったのでしょう。それに加えて衛生状態もよくなかったと思います。近所の子供が疫痢(赤痢の子供版)に罹るということもまれではありませんでした。

 水道は引かれていなくて、井戸の水を飲んでいました。

 現在は、事情が全く変わって、飽食の時代で、人びとの話題はダイエットやフィットネスクラブです。

 私の年代は、(父親の年代もそうでしょうが)一生のうちに、仕事(科学と医学)の上でも、生活の上でも、まさに大変革の時代を生きてきたと感じます。どうかすると、自動車の始まりを見ただけでなく、ガソリンエンジンの自動車の終焉を見るようになるかもしれません。

 いずれにしても、科学好き、工夫好き、モノづくり大好きの日本人に生まれてきたのは、何かの縁でしょうが、少しうれしく感じます。

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水、食糧が不足する

2007-06-23 07:34:34 | Weblog
 中西準子先生(元横浜市立大学、現在はつくば市 産業技術総合研究所)の著書
1)水の環境戦略
岩波新書(1994) ISBN 400 430 3249
2)環境リスク論
岩波書店(1995) ISBN 400 002 8189
では、水および環境をめぐる話題が議論されている。

 日本は水が豊かな国であるが、お隣の中国では、工業の発展に伴い、深刻な水不足状態がおきているという。大河には恵まれているが、降水量自体はそれほど多くないために、農業用水から工業用水への転用がなかなかうまくゆかないらしい。

 中国では、くわえて、個人の生活習慣の変化が水の消費量を増大させる要因になっている。都市部での自動車の使用もその原因のひとつである。

 中国をはじめとする国々の工業の発展、生活水準の向上により、さまざまな資源の需給状況が逼迫している。
1)工業生産活動によるもの。鉄、石油、工業用水。
2)生活水準向上によるもの。食糧、石油、生活用水、食料品、漁獲資源。

 食料品については、日本は世界から購入すればよいという立場をいつまでも続けることは困難になってくると予想される。

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Caran d'Acheのボールペン

2007-06-22 19:34:13 | Weblog
 Caran d'Acheのボールペンを手に入れました。849シリーズ、Switzerlookというシリーズで、黒の6角形の軸です。表面にエーデルワイスの花模様があしらってあります。

 非常にかわいいデザインで気に入りました。しかしながら、すでに廃盤の製品のようで、もはや同様の製品は入手不可能とのこと。

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科学の3つの奇跡

2007-06-21 07:44:08 | Weblog
 鈴木理先生によると、科学には3つの奇跡があるそうです。(文献1)
1)1666年、アイザック・ニュートンによる万有引力の発見、その後の微積分学の構築、光学理論の構築。
2)1905年、アルバート・アインシュタインによる、相対性理論の確立。光量子仮説の発表。原子の実在の証明。
3)1953年、ジェームス・ワトソンとフランシス・クリックによる、DNAの二重ラセンモデル構造の提唱と、遺伝情報が複製される仕組みの解明。

 私が高校生のころ、学校で習う生物と物理は、同じ理科という範疇に入れるにはあまりにもかけはなれているとの気持ちをいつも持っていました。

 第二次世界大戦前に花開いた物理学の研究者が、戦後に目指したのは、生物学を物理のことばで説明することでした。

 20世紀後半の時代は、まさに生物学が分子生物学的手法を用いて、分子のことばで語られた時代であったと思います。

 私の友人 武田俊一先生が、ことあるごとにネイチャー誌、サイエンス誌、セル誌の論文を片手に持って、「感激した」と頬を紅潮させていたのが思い出されます。武田先生が、「自分たちは今 革命の時代に生きているのかもしれない」とぽろりと発言したのが忘れられません。

 まさに、その革命の時代に、生きることができたことを幸せだと感じます。

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(文献1)
鈴木理 著
分子生物学の誕生 奇跡の年1953年(上・下)
細胞工学 別冊 秀潤社 ISBN 4-87962-343-1, 4-87962-345-8

鞆の開発論議

2007-06-20 07:07:54 | Weblog
 広島県福山市に鞆(とも)という地区があります。

 この地区が、今景観保存か、開発かでゆれています。鞆という地区は、中世から天然の良港として知られ、江戸時代の港湾施設をそのまま現在に残しています。開発というのは、この港をつぶして、道路をつくるというものです。

 賛否両論、激しい議論が続いているようです。第三者的立場から見ると、景観保存すべきだと思います。

 イタリアのベネチアを例にとるとよくわかります。開発論者がいたと仮定します。すると、以下のような論理が成り立つはずです。

現在のように、ベネチアの中に自動車を乗り入れることができないのは不便だ。住民にも現代式の生活を享受する権利がある。だからすべての運河を埋め立てて、道路にすべきだ。

 ベネチアでこういう開発論を唱えるグループはいないと思います。もちろん、運河を張り巡らせたベネチアの姿こそ、観光の資源であり、住民の多くも観光によって生計を立てているという面もあるでしょう。

 それ以上に、先祖から受け継いだ貴重な遺産を、子孫に残すという考え方が基本にあるはずです。自分たちが享受した街の美しさを、そのままの姿で子孫に見せてあげたい。こういう気持ちでしょう。

 鞆の開発推進派の住民は、「住民でもない人間がとやかく口を出すべきではない」と言われているそうです。しかし、美しい国土と財産を守ることの重要性を今一度考える必要があるのではないでしょうか。

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