人体解剖実習は、法律上は、医学部・歯学部のみで行うことができるということになっています。制度上は、医学部・歯学部の解剖学講座の教授・助教授のみに解剖資格が与えられています。これを規定する法律が死体解剖保存法という法律です。詳しくは、山下のホームページをご覧ください。
医学部・歯学部の学生(医師・歯科医師を目指すコース)が解剖実習を行なうのは、解剖学講座の教授・助教授が解剖実習を行う現場に立ち会って、これを見学することとなるわけです。実際には、学生さんが実際に解剖を行うわけではありますが。
最近、大学の解剖学の助手が「無資格」で、人体解剖を行ったことが「悪いこと」として報じられました。しかし、上記の通り、解剖資格は、医師・歯科医師であるかどうかを問わず、解剖学講座の教授・助教授のみに限定されていますので、報道は、本質的に間違っています。問題となった講座の教授が「自分が命じて解剖を行わせた」と言えば、法律的には何ら問題とはなりません。
ところで、近年、医療系大学等の増加に伴い、看護師・理学療法士・作業療法士・放射線技師・臨床検査技師・臨床工学士・管理栄養士・救急救命士の教育に力が一層こもるようになっています。また、卒業後に、各分野の専門家として活躍するためには、解剖学的知識が不可欠となっています。
これらの方々に、人体解剖見学の機会を設けることはできないかということが、日本解剖学会・白菊会連合会(篤志解剖連合会、献体を行う会の全国組織)・文部科学省で検討されてきました。
広島大学では、これらの流れを受けて、医療系大学等の学生さんに、可能な限り、解剖実習見学を行っていただける環境作りに取り組んできました。
大学当局・医学部長・歯学部長の理解のもとに、解剖学講座の青山裕彦教授をはじめとする、解剖学教育にあたる教官層が動いて、今年は8月下旬から、9月下旬にかけて、毎日、関連大学の学生さんが解剖実習を見学することができました。
関連大学では、広島国際大学の隅田寛教授、呉大学の山本正夫教授が活躍されて、解剖実習見学を行う大学等の取りまとめを行いました。
これからも、この試みを推進してゆく予定です。さらに、現在は、美術系の学生さんたちにも見学の機会を設けるべきかどうかを検討しているところです。
ひとえに、大事なお体を提供してくださる、白菊会の会員の皆様、また、その御家族の方々の深い理解の賜物であると感じております。
医学部・歯学部の学生(医師・歯科医師を目指すコース)が解剖実習を行なうのは、解剖学講座の教授・助教授が解剖実習を行う現場に立ち会って、これを見学することとなるわけです。実際には、学生さんが実際に解剖を行うわけではありますが。
最近、大学の解剖学の助手が「無資格」で、人体解剖を行ったことが「悪いこと」として報じられました。しかし、上記の通り、解剖資格は、医師・歯科医師であるかどうかを問わず、解剖学講座の教授・助教授のみに限定されていますので、報道は、本質的に間違っています。問題となった講座の教授が「自分が命じて解剖を行わせた」と言えば、法律的には何ら問題とはなりません。
ところで、近年、医療系大学等の増加に伴い、看護師・理学療法士・作業療法士・放射線技師・臨床検査技師・臨床工学士・管理栄養士・救急救命士の教育に力が一層こもるようになっています。また、卒業後に、各分野の専門家として活躍するためには、解剖学的知識が不可欠となっています。
これらの方々に、人体解剖見学の機会を設けることはできないかということが、日本解剖学会・白菊会連合会(篤志解剖連合会、献体を行う会の全国組織)・文部科学省で検討されてきました。
広島大学では、これらの流れを受けて、医療系大学等の学生さんに、可能な限り、解剖実習見学を行っていただける環境作りに取り組んできました。
大学当局・医学部長・歯学部長の理解のもとに、解剖学講座の青山裕彦教授をはじめとする、解剖学教育にあたる教官層が動いて、今年は8月下旬から、9月下旬にかけて、毎日、関連大学の学生さんが解剖実習を見学することができました。
関連大学では、広島国際大学の隅田寛教授、呉大学の山本正夫教授が活躍されて、解剖実習見学を行う大学等の取りまとめを行いました。
これからも、この試みを推進してゆく予定です。さらに、現在は、美術系の学生さんたちにも見学の機会を設けるべきかどうかを検討しているところです。
ひとえに、大事なお体を提供してくださる、白菊会の会員の皆様、また、その御家族の方々の深い理解の賜物であると感じております。