にゃ~達とフニャフニャ

母娘ねこのチーちゃんとマーちゃんと人間のつぶやき、妄想、独り言

白猫のクロちゃん  < シャボン玉 >

2006-02-28 | 日記
|

白猫だから『クロちゃん』、という訳の解らない理由の名前を貰って
クロちゃんは我が家のコになった

子供の頃、実家にも猫を飼っていたが 大きいコの記憶しかない
小さいコははじめてで
何を食べるのか、トイレはどうするのか、寒くはないのか・・
本屋で立ち読みしながら少し知恵をもらった

私のそんな心配をよそに クロちゃんは家の中を跳ね回っていた
全身が好奇心、小さなビックリボール、何処にでも隠れ、何処からでも飛び出した
いつになったら電池がきれるのだろう というほどクルクルと走り、甘え、
そして唐突に動かなくなって眠る
よく食べた。
父さんのおつまみの柿の種が大好物で、膝の上で10個20個とぺろりと食べては  吐く
吐いてはまたオネダリ
  (もうダメ!)
「ミィ~ン ミィ・・」
オネダリはいつも成功する

廊下にネズミのおもちゃを投げてもらう遊びが大好きで
走りながら滑りながら、向こうの壁にぶつかりながらキャッチして
得意満面でくわえてもどってきて、また投げて と 
うすいブルーの目はいつもキラキラと クルクルと いろんな物を見てた

外からやって来たコだから 冬でも外でもよく遊んでいた
草を食み、枯れ草にじゃれ付いたり
虫にちょっかい出してオナラをかけられたこともあった

すくすくと 皆の愛情を独り占めして本当にすくすくと成長した小さなふわふわのコは
  (きれいなコね) (お利口さんね) (かわいいね)
と ご近所からも可愛がってもらっていた

春 ある日ふと気がついた
  (このコは本当は何ヶ月なんだろう・・)

避妊の相談もかねて生まれて初めて動物病院に行った

  (まだ乳歯があるけど、ほとんどが生えかわってますから6ヶ月くらいでしょう)
  (・・乳歯?猫にも乳歯ってあるんですか・・・?)
  (・・はい・・ありますよ、人間と同じように永久歯に生えかわるんですよ)
なんにも知らないんだ  私
  (手術は・・・・ちょっと早いけど出来ますよ。2週間後はどうですか?)
なんにも知らないんだ  私は
お願いすることにした

手術してからのクロちゃんは人間嫌いになった

ウチの人間以外には隠れるようになった
以前、お姉ちゃんが彼氏を紹介しに来たときは、肩に上って 膝で丸くなって
いい顔で遊んでもらっていたのに   ウチの人間以外には隠れるようになった
 
夏 お腹の毛は完全に手術の跡を隠した
人間嫌いは直らなかったけど元気に外でよく遊んでいた
バッタに蝶にススキっ葉に 遊び相手はことかかない

昼間仕事に出てるときはクロちゃんは家の中でお留守番していた
だから帰ったときは出迎えてくれて
どんなに眠くても フラフラしながらチョコンと座って「ニャ~ン」を言ってくれた
ひとしきり甘えると 外に出るという
日中できない見回りや外遊びをするのだろう
1時間ほどで帰ってきていた

秋 車を洗うバケツの水を覗き込んでいた
表面に浮かんだアワが不思議なものに見えるらしい  
  (きれいだね、小さな虹がいっぱいあるね)

ためしにシャボン玉を作ってみたら興味をしめした
捕まえようと手を出す  ポンっと消える 
不思議そうに私の顔を見るから 今度はシャボン玉を飛ばしてみた
追いかける。追いかける。
不規則に風に流れるシャボンが楽しいらしい

11月がきてクロちゃんが我が家にやってきて1年と少しが過ぎた

夜 父さんが帰ってくると「おかえり」を言ってひとしきり甘えてから
外に出るという
  (寒いから はよ おかえりよ)


シャボン玉  きえた
                                           つづく

・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・

                    写真はマーちゃん