こんばんは。暑い日が続いていますね。
今日は、「夏の読書感想文」ということで、この7月8月あたりに読んだ本をまとめて紹介していきたいと思いますちゃちゃっと
流星の絆 (講談社文庫)(東野 圭吾)
東野作品の中でも有名ですね。確か映画かドラマになったのだと思います。この作品もトリック重視というよりは社会派といえます。被害者遺族のその後の生活を軸にストーリーが進んでいきます。“絆”とは、両親を強殺された兄弟たちの絆です。帯紙のセリフはこちら。「あいつ、仇の息子に惚れてるよ。」さぁ、どういう意味なんでしょうか。
東野圭吾のミステリーがすごいと思うのは、事件そのもののからくりは簡単でも、それをとりまく人のうごきを題材に、ストーリーにして本になってるのが面白いなーと。ネタバレなのであまり詳しいことは言えませんが、事件そのものはそんなに複雑ではないのです。それを被害者遺族兄妹の視座から描いていく、それだけであんなに面白い小説ができるのです
あと東野さんの作品で共通しているのは、プラス1ポイントがありますね。この作品ではとある料理が鍵を握っています。伏線にもなっていて、とにかく重要な働きをする。東野作品って、こういう鍵を握るプラス1の要素が、何かしら加わっているように思えます。
映像化されただけあって読み応えあります。オススメです
ダイイング・アイ (光文社文庫)(東野 圭吾)
これまた東野圭吾です。光文社文庫からでてますね。
この作品は、ほかの2冊といっしょに三夜連続とか三週連続とかでドラマ化されましたよね。ひとつも観ていないのですが、まぁ旬のものということで本屋で購入。
これは事件のトリック重視で小説がすすんでいきます。「流星の絆」や「さまよう刃」などとはまた違った印象で、社会派的小説の要素はないです。
もちろん東野さんの本領でもあるトリック、本格推理小説という部分は全く疎かにされていなくて、これも読みごたえ十分本格ミステリ志向のあなたにはお勧めですよ
メルトダウン (講談社文庫)(高嶋 哲夫)
こんなご時世ならではの本を借りてみました。「メルトダウン」です。不謹慎でしょうか?
小説中で原発がメルトダウンすることこそありませんが、核兵器関連のお話を扱っています。著者の高嶋さんの経歴をみたところ、慶應大学工学部修士課程卒業後に原子力研究所に就職されているようです。つまりは専門分野を生かして書いた小説です。
日系人が出てくるのですが話の舞台はアメリカです。主人公は2人の新聞記者です。この2人の新聞記者が別々の事件を追っていきます。かたや大統領補佐官の変死事件。かたや第二次世界大戦中に原子力兵器の開発に携わった。瀕死の原子力学者の告白。これらの真相をみるとき、・・・
みたいな感じです。作中で原発事故は発生しませんし、原爆が爆発するということはありません。原発の燃料棒から核爆弾を作ることが出来てしまう、「第四の核」とよばれる技術をめぐって暗躍するホワイトハウスとFBI。といった感じです。ちょっと大沢在昌の香りもしますね
ただ、大沢ファンの僕としては完成度がちょっと低いように感じまして。なんか結末が予想できてしまうのですね。あと本の構成が分かりづらい。2人の記者がいて別々の事件を追っていると気づくまでだいぶ時間がかかりました。村上春樹の「海辺のカフカ」なども2人の主人公がいますが、どちらの視座で小説が進行しているのかという点でこれは非常に分かりやすかったのですが、この「メルトダウン」ではその印象付けが弱くて分かりにくいですね。
それから登場人物も分かりにくい。名前のイメージがかぶるのと、キャラが弱いような。もうちょっと濃いキャラだったら区別もついたのかと思うのですが。
高嶋哲夫さんといえば「M8」という、首都圏直下型巨大地震を想定したフィクションなんかも出していて、これもこのご時世だからこそ読んでみるかなーと。
でも3.11は、M8どころかM9だった訳ですよね。やっぱり信じられない規模でしたね
この暑さも週末を境に和らぐそうです。あと2日頑張りましょう
今日は、「夏の読書感想文」ということで、この7月8月あたりに読んだ本をまとめて紹介していきたいと思いますちゃちゃっと
流星の絆 (講談社文庫)(東野 圭吾)
東野作品の中でも有名ですね。確か映画かドラマになったのだと思います。この作品もトリック重視というよりは社会派といえます。被害者遺族のその後の生活を軸にストーリーが進んでいきます。“絆”とは、両親を強殺された兄弟たちの絆です。帯紙のセリフはこちら。「あいつ、仇の息子に惚れてるよ。」さぁ、どういう意味なんでしょうか。
東野圭吾のミステリーがすごいと思うのは、事件そのもののからくりは簡単でも、それをとりまく人のうごきを題材に、ストーリーにして本になってるのが面白いなーと。ネタバレなのであまり詳しいことは言えませんが、事件そのものはそんなに複雑ではないのです。それを被害者遺族兄妹の視座から描いていく、それだけであんなに面白い小説ができるのです
あと東野さんの作品で共通しているのは、プラス1ポイントがありますね。この作品ではとある料理が鍵を握っています。伏線にもなっていて、とにかく重要な働きをする。東野作品って、こういう鍵を握るプラス1の要素が、何かしら加わっているように思えます。
映像化されただけあって読み応えあります。オススメです
ダイイング・アイ (光文社文庫)(東野 圭吾)
これまた東野圭吾です。光文社文庫からでてますね。
この作品は、ほかの2冊といっしょに三夜連続とか三週連続とかでドラマ化されましたよね。ひとつも観ていないのですが、まぁ旬のものということで本屋で購入。
これは事件のトリック重視で小説がすすんでいきます。「流星の絆」や「さまよう刃」などとはまた違った印象で、社会派的小説の要素はないです。
もちろん東野さんの本領でもあるトリック、本格推理小説という部分は全く疎かにされていなくて、これも読みごたえ十分本格ミステリ志向のあなたにはお勧めですよ
メルトダウン (講談社文庫)(高嶋 哲夫)
こんなご時世ならではの本を借りてみました。「メルトダウン」です。不謹慎でしょうか?
小説中で原発がメルトダウンすることこそありませんが、核兵器関連のお話を扱っています。著者の高嶋さんの経歴をみたところ、慶應大学工学部修士課程卒業後に原子力研究所に就職されているようです。つまりは専門分野を生かして書いた小説です。
日系人が出てくるのですが話の舞台はアメリカです。主人公は2人の新聞記者です。この2人の新聞記者が別々の事件を追っていきます。かたや大統領補佐官の変死事件。かたや第二次世界大戦中に原子力兵器の開発に携わった。瀕死の原子力学者の告白。これらの真相をみるとき、・・・
みたいな感じです。作中で原発事故は発生しませんし、原爆が爆発するということはありません。原発の燃料棒から核爆弾を作ることが出来てしまう、「第四の核」とよばれる技術をめぐって暗躍するホワイトハウスとFBI。といった感じです。ちょっと大沢在昌の香りもしますね
ただ、大沢ファンの僕としては完成度がちょっと低いように感じまして。なんか結末が予想できてしまうのですね。あと本の構成が分かりづらい。2人の記者がいて別々の事件を追っていると気づくまでだいぶ時間がかかりました。村上春樹の「海辺のカフカ」なども2人の主人公がいますが、どちらの視座で小説が進行しているのかという点でこれは非常に分かりやすかったのですが、この「メルトダウン」ではその印象付けが弱くて分かりにくいですね。
それから登場人物も分かりにくい。名前のイメージがかぶるのと、キャラが弱いような。もうちょっと濃いキャラだったら区別もついたのかと思うのですが。
高嶋哲夫さんといえば「M8」という、首都圏直下型巨大地震を想定したフィクションなんかも出していて、これもこのご時世だからこそ読んでみるかなーと。
でも3.11は、M8どころかM9だった訳ですよね。やっぱり信じられない規模でしたね
この暑さも週末を境に和らぐそうです。あと2日頑張りましょう