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『空は、今日も、青いか?』『ライ麦畑でつかまえて』『ウェブ進化論』『インターネット新時代』

2011年04月02日 21時28分37秒 | 読書日記
 こんばんは
 ここ数日すっかり春めいていましたね。パーカーくらいで外出できてしまいます。やっぱり春秋は過ごしやすいです
 昨日から新年度となり、本来なら僕も大学が始まるはずだったのですが、地震の影響で学事日程が延期されてしまったので、まだまだ春休みが続いています。授業日数を足らせるために、夏休みを減らしたり、土休日も授業やガイダンスを行ったりして、対応していくそうです。
 計画停電もありますし、電車も思うように動きませんでも仕方ないですよね。未曾有の大災害というのはみんな分かっています。不便でありますが、喜んで計画停電でも節電ダイヤでも協力させて頂こうと思います。学生なので募金も大した額が出来るわけでもありませんので。
 ただ今回の震災で、被災していない地域、たとえば僕らのような首都圏にいる人間が、いかに「被災地を思いやる気持ち」を持つかということよりも、永く思い続けられるかということですよね。避難生活者の不自由な暮らしはこれから先もずーーーっと続いて行くわけですから、僕たちがいくら被災者を思いやる気持ちを‘今’、もっていても、それが一か月で消えてしまっては仕方ないのです。メディアが過熱報道・過剰報道をしているという批判は耳にしますが、きっとそのうち飽きて、被災者の情報なんて流さない、募金の呼び掛けもしなくなる、そんなときが来るかもしれません。それでも、僕たち個人個人が、被災者を思いやる気持ちをずーーーっと持ち続けることが重要だと思います。難しいですけどね…継続は力なりです

 

 さて今日は本の紹介です。残された春休みは、頑張って本を読みます!!!

 空は、今日も、青いか? (集英社文庫)by 石田衣良

 僕の大好きな石田衣良さんのエッセー集です石田衣良はペンネームですが、きっと、本名の苗字は石平さんなんでしょうね。
 池袋のストリートギャングを描いた代表作『池袋ウエストゲートパーク』は、ドラマ化もされています。この『空は~』は、かの有名なフリーペーパー・R25の巻末に隔刊で連載されているエッセーをまとめたものです。自身初のエッセー集かな?僕はR25の愛読者なので、そこで目にした同名のエッセーから、この本を読むに至りました。

 なんか石田さんて発想が独特でいいですよねー。すごい重い話題に対してシンプルな解決策を論じていたり、片やすごく軽い話題にたいしてその深刻さを訴えていたり。また石田さんのお人柄が垣間見られるようなエッセーもあり。そして、もともとR25の連載用に書かれているものですから、すごく短い。軽い気持ちで読み切ることができました!

 特に石田ファンの皆様には、自信をもってお勧めいたします!

 ライ麦畑でつかまえて (白水Uブックス)by J.D.Salinger transerated by 野崎 孝

 言わずと知れた名作ですね。最近は村上春樹が再訳しましたね。僕は知りませんでしたけどなんでこの本を知ったかと言うと、荻原浩さんの『オロロ畑でつかまえて』という本が面白くて、でそのタイトルは『ライ麦~』をもじったものだという話が確かあとがきにあったので、そのネタ元(笑)の『ライ麦~』を読んでみることにしたのです。

 『オロロ畑~』は荻原さんのデビュー作でしたね。確かオロロ豆とかいうどうしようもない豆を売るためにどうのこうの…という話です。で、これが面白かったので『ライ麦~』にも期待したのですが。。。ちょっとよくわかりませんでした。痛快ではあるんですが、やっぱり現代とはいろいろと様子が違うので、すっと頭に入ってきづらいのですね。このあたりが古典文学(といったら失礼ですが)が難解だと感じてしまう理由なのでしょうか。

 本当は面白いはずなんですよ!?

 ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)by 梅田 望夫

 友達の勧めで読んだ本です。はてなブックマークってご存知ですか?僕は使ったことはないのですが、ブックマーク、いわゆるInternet Explorerでいえば「お気に入り」をインターネット上で管理し、どこからでもアクセスできたり、他の人と共有したりすることで利益を得ようとするサービスです。
 この本の著者である梅田さんは、この(株)はてなの副社長をされている方です。慶應の幼稚舎から最終学歴は東大の大学院になります。自ら起こしたコンサルティング会社などを経由し、現在ははてなに身を置いています。

 3年くらい前の本なのですが、当時は(って今もそうですが)、IT機器の値段がどんどん下がっていった時代です。それを“チープ革命”という。で、このチープ革命は、ITの進歩を技術革新ではなく、ツールとして、インフラストラクチャとしての普及へつなげた。今では1人が1台以上のコンピューターを所持しているのは普通ですからね。そういうところから話が広がっていきます。
 
 僕も、このIT機器の値段が下がるというのは身を持って経験しました。当時PSPに使うメモリースティックを買おうとしたのですね。僕はテレ朝のドラマ「相棒」を入れて通学の電車内で観たいというのを考えていたので、ゲームのセーブデータだけでなく動画も入るようなサイズ、当時ですからまあ1GBくらいのを買おうと思いました。それが1万円。しかし2年後、何気なくメモリーカード売り場を訪れた僕はすっかり落胆しました。何しろ1万円も出せば、下手すれば16GBが買えるほど値段が落ちていましたので

 話を戻しますと、この“チープ革命”に、その大本である“インターネット”、インフラとしてのITが可能にしたオープンソースを加えて、この3つを三大潮流と本書では定義しています。そしてこの三大潮流はやがて三大法則になっていく。その三大法則が何かということは・・・・・・上のリンクより本をお買い求めください(笑)

 印象に残った項目がいくつかあります。まず、楽天、ライブドアとGoogleは、一見同じIT企業に見えるが本質的には異なっているということ。楽天やライブドアは日本企業であるという以上に、日本“的”企業です。それは人材の厚み、経験の蓄積といった、戦後日本のお家芸である終身雇用制度の中で醸成されてきたノウハウでもって企業がうごいています。ただ、そのフィールドをWeb上に移したというだけ。ですから一見IT企業に見えるが、本質的には異なるということ。彼らは、ITをサービスのために利用するものとしか捉えていない。

 一方でGoogleといった企業は、アメリカのIT産業(その黎明期はコンピュータ産業)の系譜である、IBM、DEC、Intelといった企業の延長戦上に存在し、ITを事業そのものととらえている。ここは大きな違いです。性質の違い。それに加え、Googleは十数年に一度現れる、IT産業における破壊的イノベーターであるということ。

 他にも色々ありました。ただ、ちょっと物足りないなーと感じたのは、個々の現象にフォーカスした、わりと具体的な話が多く、「現在のクラウド化の流れを、文化的・経済的な視点からも俯瞰して理由づけしていく」みたいな感じがなかったですね。まぁその分分かりやすいのですが。
 僕の中ではベストはやっぱりニコラス・G・カーの『クラウド化する世界』ですかね。あの本に出てくる理論をあてはめれば、ネット上のトレンドや現象って、その意図や流れがするする理解できるような気がします。

 あとこの本は「厖大」という漢字が多かったですねこれ読めます?厖大=ぼうだい、と読むそうです。膨大と同じ意味です。

 インターネット新世代 (岩波新書)by 村井 純

 村井純さんてご存知ですか?慶應義塾の環境情報学部の教授なのですが、実は、日本におけるインターネットの創始者なんです。世界のインターネット始祖はARPANETであるとか、WWWの仕組みをつくったのはCERNだとかいう話は有名ですが、日本でのインターネットの始祖はJUNETという、東大、慶大、東工大の3大学の研究室を結んだネットワークだったと言われています。それに参加したのが村井さん。JUNETとは、Japan University Networkの略だといわれていますが、村井さんが自身のお名前である「純」からとったという話もあります。

 という訳で、この本は村井さんの名前で選びました。2010年に書かれた本ですので比較的新しいです。インターネット創始に関った方らしい内容で、家庭用インターネットが現在のような光ファイバー網の整備に至るまで、ダイアルアップからISDN、ADSL、そしてFTTH構想(Fiber to the Home)に至るまで易しく解説。それにまつわるハードや技術のはなしもあって、ここんところクラウドという最新の動きに関係する本ばかり読んでいた僕としては、基本にたちかえってもう一度このインターネットという技術の流れをおさらいするという意味で非常にためになりました。

 抽象的な語も少ないので読みやすいです!久々に新書をメモをとらずに読みましたね。



 さてレフリーの方ですが、先日の地震でほとんどつぶれてしまいまして。。。2月はもともと試合がなかったのですが、3月にあった試合が5個くらいつぶれてしまって。。1月の頭に吹いて以来、なんと3ヶ月近いブランクが空いています。仕方ないのですがショックですね。。。
 今できることと言うことでひたすら走ってフィットネスアップに努めているのですが、なんかアキレス腱いためたり、前途多難です。今は小康状態ですが。
 レフリーに関してはちょっと(かなり)嬉しいニュースもあります。可能ならご報告したいと思います。

 では。

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