精悍で美しいロシアの少女が銃を構え、無心に、狙いを定めている。向こうにいるであろう敵にーーこの表裏をつらぬく表紙のイラストが全てを物語っているように思える。
主人公の少女セラフィマは、一狙撃手としてどこまでも凛として、真っ直ぐだ。
心も行動も実に優等生。
それが、最初、物足らない部分もあったが、ラストに近づくにつれ、ドキドキ、ハラハラ。圧巻の展開が待っていた!
しかもえっ?そんな離れ業も使っちゃうのか?この少女が?!と驚きの連続。
大国の戦争とスケールは違うけど、小さい頃に見たアニメ、サスケを思い出した。
セラフィマは、狙撃手だけど、忍者くノ一のような頭脳戦を繰り広げる。
しかし、読み始めてすぐ、
なんでこんな血肉ドヒャーの凄惨な描写や銃に関する難しい説明が続く本、図書館で予約したのか?そんなに書評がよかったのか?でもこれは私向きではない!と腹が立ってきて、3分の1ぐらいは、さらーっと飛ばし読み。
しかし、中盤以降は、じっくり堪能させてもらいました。殺戮の描写にも慣れてきて。本当、慣れとは、恐ろしい。