絶望的な気分、米国では公開中止になったなど恐ろしい宣伝ばかりで、避けてきたがやっぱり気になるのでアプリで観てみた。
で、身構えた分もあり、最初の感想は「パラサイト 半地下の家族」の方がよほど恐ろしかったということ。パラサイトは普通の人が怖いもんね。(普通じゃないか?)どちらも格差問題を扱ってるのでしょうけど。
けれど、ジョーカーも何度も観たくなる魅力的な映画です。流血的な怖さでは、パラサイトが勝るだけで。
一回目の鑑賞では、ジョーカーは一応ピエロの職もあるし、優しいお母さんもいるし、おまけに恋人もいて、さらにコメディアンの夢まで叶える?この人生のどこが不幸と言えるのか?!と不思議な気持ちでみていました。
ファーストシーンでは、地元の悪ガキに殴られますが、まあ、そういうことだって仕事してりゃ色々あるでしょ、悲惨エピソードとしては、ステレオタイプで大げさな音楽であおりすぎな感じもして、のっけから大丈夫かな?と不安に。
だけど、ジョーカーの出自があらわになった時、ここからがやはりどうしようもない絶望が私にも分かってきました。ただ、ここの解釈が色々解説しておられる方の文章も読んだんですが、(いつもネタバレばかりですが)母親とは血のつながりがないとの解釈が多いのですが、私はそうではないと思います。母親も病気なのに、なぜ養子を?
そして、問題のラストシーンも。やっと話を聞いてくれる素敵な女性医師が現れたのに、なぜ?納得できません。
そこが、ジョーカーの本当の闇なのかもしれないけど。
また、ジョーカー自体がアメリカの闇を表現してるなど、興味深い考察が色々あって勉強になりました。立て続けに二回も観た映画は他にあまりありません。興味深い映画です。