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モトログ ~ある診断士の終わりなき挑戦~

常に挑戦者であることでkurogenkokuは成長を続けるとともに、人の痛みのわかる診断士を目指します。

事例3の「反省」と「気づき」part2

2005-10-28 06:54:41 | 本試験再現答案
事例Ⅲの「反省」と「気づき」の続きです。


【第2問】
(再現解答)

営業は機動性を重視するが、工場では生産面を重視するという意識の違いがある。よって工場改革は、納期に対する意識改革を前提に、IE手法で工程ごとの作業標準化を行い、受注ごとに適正納期を設定することで、適正な納期管理と納期回答を実現することである。

(反省と気づき)
設問が要求する「工場改革」が何を意味するのか理解するのが難しかった。
第1工場と第2工場の使い方を含めた「ハード面」の改革なのか、組織や従業員の意識を中心とした「ソフト面」の改革なのか。
ここで問われている「工場改革」の意味を理解するためのヒントは
与件:「また、C社は第1工場の工場長を外部からスカウトし、さまざまな工場改革に・・・・・その1つが先の納期管理の改善であった。」
設問:「工場改革に対する考え方が、工場と営業では違っている」
しかない。
これだけ読んで確実に言えることは「納期管理の改善」と「工場と営業の意識改革」を中心に解答を導き出していくことだ。
*ただ与件文中「先の納期管理の改善」の前には「その1つが」と書かれているので、他にも解答があるかも知れない。
私は「オペレーショナル」な視点で解答を作ってしまったが、今思うともう少し「上位の概念」で解答を考えるべきであった。
そこで考えたのが「ISO9001の取得に向けたプロジェクトチーム」をこの設問の解答に活かすことである。
もちろん「ISO9001」については「品質面の改善策」として「第3問」でも活用可能であるが、「顧客重視」という点で捉えれば、充分この設問でも活用できる。
顧客のニーズが「短納期要請」にあるので、「工場と営業の意識の違い → ISO9001の取得 → 納期に対する意識改革と短納期要請に応えるための仕組みづくり」というふうに展開してはどうだろうか。


【第3問】
(再現解答)

問題は、他社が据え付け工事を行った場合、やり直しのムダが発生している点である。改善策は、C社が据え付け工事を行う場合は現場の手直しで対応可能なことから、据え付け工事までをC社が一貫して行い、今後は工程全体を品質管理の対象としていくことである。

(反省と気づき)
「クレーム」について与件から導かれる箇所は、「公園での据え付け工事におけるクレーム」である。
ちょっと整理すると
・自社で据え付け工事を行えば、現場の手直しでほとんど処理可能。
・他社が据え付け工事を行った場合、不良品は工場に戻される。
・不良の多くは「輸送の際のキズ」「設計寸法の違い」など。
・C社は製品の品質については自信を持っている。
・クレームに対して抜本的な対策を講じていない。
これらを踏まえれば、「製品品質のみの品質管理 → 品質管理の対象を全工程に広げる」という解答軸になる。
さらに「ISO9001」の視点を踏まえれば、すべてC社が据え付け工事を行わなくても、「設計から梱包・搬送工程、据え付け工事における品質管理ルールの明文化 → 得意先も含めた情報共有」なども提案できると思う。
私の解答は、やや浅すぎた。


時間がないので、第4問は明日書きます。

コメント (2)
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事例3の「反省」と「気づき」

2005-10-27 06:52:24 | 本試験再現答案
事例Ⅲの「反省」と「気づき」です。


【第1問(設問1)】
(再現解答)


耐候性や耐腐食性に優れ、環境面に配慮した塗料の開発を行うなど、表面処理技術に定評を得ている点である。

家庭用自社ブランド製品の開発実績があり、すでにホームセンターへの直接販売を手掛けている点である。

(反省と気づき)
①については「大学との共同研究により、継続的な技術開発を行っている点」も含めればなお良かった。
②については、だいたいこんなところでよいのではないかと思う。
また、与件2ページに登場する「開発・デザイン力、技術力」なども強みと考えられると思う。
ここで「構造計算のできる体制」や「据え付け工事を自社で行っている点」について。
はじめは強みと考えられると思っていたが、公園施設と違って家庭用エクステリアの設置をC社が手掛けるとは言い切れず、優先順位は低いと考えている。


【第1問(設問2)】
(再現解答)

納期に余裕のある小物製品を手掛けられるため、第2工場での見込生産を行う。販売先との情報共有を行い、需要予測の精度を向上させることで、仕掛品の削減につなげることのできる生産体制を整備することが望ましい。

(反省と気づき)
なんとも説得力に乏しい解答を書いてしまった。
キーワードは「第2工場」「連続生産(ライン生産)」「見込生産」だと思う。
標準品生産を条件、とあるので「見込生産」であることは容易に判断できるが、エクステリア市場が価格競争激化していることを考えると「連続生産(ライン生産)」で「コスト削減」という方向性が見えてくる。


【第1問(設問3)】
(再現解答)

留意点は、①納期や品質基準を明確化し、顧客からの短納期要請やC社の製品品質水準に適応可能な部品メーカーの選定を行う、②輸送で不良が発生した場合の責任の所在を、部品メーカーとの間でルール化する、ことである。

(反省と気づき)
QCDのうち「QD」にフォーカスした解答を書いたが、与件に「門扉は中国からの部品調達によりコストダウンを検討」とあるので、「C」の視点を入れるべきだった。
②の「不良が発生した場合の責任の所在」を書くなら、ここに「為替リスクの変動」を含めるべきだった。


次回に続く。

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事例3の再現解答

2005-10-25 05:51:28 | 本試験再現答案
今日は事例Ⅲの再現解答です。
事例Ⅲの問題はこちら。
http://www.tac-school.co.jp/sokuhou/chusho/0510/jirei3_q.pdf


【第1問(設問1)】
(問題)

家庭用エクステリア事業を強化するに当たって、C社の強みを50字以内で2つ。

(再現解答)

耐候性や耐腐食性に優れ、環境面に配慮した塗料の開発を行うなど、表面処理技術に定評を得ている点である。

家庭用自社ブランド製品の開発実績があり、すでにホームセンターへの直接販売を手掛けている点である。


【第1問(設問2)】
(問題)

標準品生産を条件とした場合の家庭用エクステリア製品の生産体制はどのように整備すればよいか。理由を含めて100字以内で。

(再現解答)
納期に余裕のある小物製品を手掛けられるため、第2工場での見込生産を行う。販売先との情報共有を行い、需要予測の精度を向上させることで、仕掛品の削減につなげることのできる生産体制を整備することが望ましい。


【第1問(設問3)】
(問題)

C社が海外からの部品調達を行う際の留意点を100字以内で。

(再現解答)
留意点は、①納期や品質基準を明確化し、顧客からの短納期要請やC社の製品品質水準に適応可能な部品メーカーの選定を行う、②輸送で不良が発生した場合の責任の所在を部品メーカーとの間でルール化する、ことである。


【第2問】
(問題)

工場と営業の工場改革の意識の違いを踏まえた工場改革のあり方を120字以内で。

(再現解答)
営業は機動性を、工場では生産面を重視するという意識の違いがある。よって工場改革は、納期に対する意識改革を前提に、IE手法で工程ごとの作業標準化を行い、受注ごとに標準リードタイムを設定することで、適正な納期管理と納期回答を実現することである。


【第3問】
(問題)

C社へのクレームは何が問題か、またその改善策を120字以内で。

(再現解答)
問題は、他社が据え付け工事を行った場合、やり直しのムダが発生している点である。改善策は、C社が据え付け工事を行う場合は現場の手直しで対応可能なことから、据え付け工事までをC社が一貫して行い、今後は工程全体を品質管理の対象としていくことである。


【第4問】
(問題)

特急品、納期変更、仕様変更など多様な要請がある営業活動の場において、インターネット活用で迅速に対応するために、どのような項目をどのように管理すればよいか120字以内で。

(再現解答)
日程計画や設計データを営業担当者のパソコンで管理する。①特急品や納期変更については、営業現場で納期回答・変更を行い、リアルタイムに工場へ送信、②仕様変更については、設計図面を設計業者やゼネコンと共有し、ネットワーク上のやりとりで工数を削減する。



事例Ⅲの「反省」と「気づき」は後日アップします。

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事例2の「反省」と「気づき」part2

2005-10-24 06:49:44 | 本試験再現答案
事例Ⅱの「反省」と「気づき」の続きです。

【第2問】
(再現解答)

時間やサービスに対し顧客が持つ価値観によって機能を明確に分ける。本店では付加価値サービスの充実や完全予約制を維持し、支店では付随的サービスを軽減する。最終的には顧客を本店に誘導し、固定客化を図る。

(反省と気づき)
私の解答は、与件の「現象面の丸写し」であって、何故それが「相乗効果」を発揮するのか全く伝わらない。
どうせ書くなら
・時間やサービスに対し顧客が持つ価値観によって本支店の機能を明確に分ける
      ↓ 
・メニューサービスの相互補完を行う。
・支店への来店顧客のうち付随的サービスを求める顧客を本店に誘導し、固定客化を図る
などの論理展開をすれば良かった。


【第3問】
(再現解答)

①地域コミュニティ形成のためのサロンの設置
②会報発行によるイベント・コンテストの案内
③顧客データに基づき次回来店日をDMで提案

(反省と気づき)
表現の仕方はいろいろあると思うが、ここは「サロン」「会報」「DM」の3つでよいと思う。


【第4問】
(再現解答)

従業員のサービス品質が向上すれば、顧客満足が高まり固定客化を図ることができる。よって従業員満足を高め、従業員の定着によるコア技術の蓄積や、サービス品質向上のための動機づけが重要と考えられるからである。

(反省と気づき)
サービスマーケティングの最も基本的なところなので、落としたくない設問だった。
かなり一般論的解答になっているので、美容サービスの特性として「リピート率」「従業員を顧客が指名」などの視点を入れたほうが具体的で良かった。

【第5問】
(再現解答)


会員専用の掲示板を設置する。B社や会員同士の情報交換ツールとして活用し、コミュニケーションの促進を図り、関係性を強化する。

電子メールを活用し、メールマガジンによる会報の発行や、顧客カルテと連動した来店時期の提案を行うことで、関係性を強化する。

(反省と気づき)
一見すると過去に出題された「インターネット活用」の問題とよく似ているが、設問をよく読めば「顧客との関係性を強化するための」とある。
つまり「物販」の提案などはダメということだ。
再現解答は【第3問】であげた3つをもれなく盛り込むように作ったので、可もなく不可もなくといったところだと思う。
他にもいろいろ考えられると思うが、「関係性を強化する」という視点で書かないと厳しいと思う。

コメント (8)
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事例2の「反省」と「気づき」

2005-10-22 07:37:03 | 本試験再現答案
事例Ⅱの「反省」と「気づき」です。
「結構できた」との声の多い事例ですが、私自身は難しく感じましたし、出来は良くありません。
マーケティング事例は「多数派」に従い、冒険せず、平均点を狙う作戦でいったのですが。。。
それでは。


【第1問】
(再現解答)


(a)限定市場での地域密着型戦略
(b)古くからの居住者をターゲットに「安心、リラックスできる店」を目指して、地域密着型かつ限定市場内での浸透を図る戦略である。

(a)多店舗化と地域貢献を軸とした地域密着型戦略
(b)人口増加に伴い多店舗展開を行うとともに、地域に対する感謝の心を持って地域住民と信頼に裏打ちされた関係を構築する戦略である。

(a)社会貢献型の新サービス開発による事業拡大戦略
(b)人口の停滞に伴いハンディのある顧客に出張美容サービスを手掛けることで、商圏の拡大や社会貢献により事業拡大を狙う戦略である。

(反省と気づき)
人口動態の変化(3段階)について、どこで区切るべきか。
昨日「bukiyowさん」からコメントをいただきました。
http://blue.ap.teacup.com/motokuni/547.html#comment1170

確かに設問文には、人口動態の変化とともにB社が展開した「新しい」戦略について、と書いてあります。
ただ、人口動態の変化を3段階に分けてと考えると、やはり
①開業当時・・・「人口の変化も無く」
②開業から15年後・・・「人口の増加とともに」
③現在or今後・・・「人口の伸びが止まる」
としたほうが自然ではないでしょうか。
「bukiyowさん」がおっしゃるように「新しい」戦略という言葉を重視すれば、②から始まることになりますが、その場合には「人口動態の変化」を3段階に切り分けられなくなってしまいます。
というわけであくまでkurogenkokuの考え方としては、上記の3つの切り口でいいと思います。
ただここで問題なのが、与件1ページの中段、「現在の従業員数は・・・」以降で登場する、本支店のサービスや、コミュニティ形成などを「②開業から15年後」の出来事に含めるのか、「③現在or今後」の出来事に含めるのかという点です。
私は「多店舗戦略」を行いつつ、徐々に導入してきたサービスと捉え、再現解答では「②」に含めています。
与件の読み方によっては「現在の従業員数は・・・」以降に登場しているので、これらの付加価値サービスを③に含めて考えることも可能かと思っています。
専門校の解答を見る限りは、「②」に含めているケースが多いようです。

前置きが長くなりましたが「反省点」です。
B社が採用した戦略について。
(a)具体的な戦略名と書いてあるので非常に悩みました。
始めは「アンゾフ」の切り口でいこうと思ったのですが、「具体的な」が引っかかりました。
試験中、与件最後の「地域密着」のフレーズにかなり引っ張られてしまいました。
その結果、①と②で「地域密着型戦略」が見事にダブっている。。。。

では先ほどあげた「3段階」それぞれについて(再現解答)を見てみると。
①の段階について
人口の変化がないので、「限定市場」という表現は良かったと思う。
またかろうじて「限定市場内での浸透を図る戦略」と書いたので部分点はもらえるかも知れない。
ただ(a)にも「市場浸透戦略」という言葉を含めておけば良かった。
②の段階について
「人口増加に伴う多店舗展開」というフレーズは良いのだが、もっと競合の視点があれば良かった。
また第2問の設問文中に「本店と支店では美容院として業態が異なっている」とあるので「業態化」という言葉を盛り込んでも良かった。
私の解答の「地域貢献」は「地元出身者の採用」や「サロン(地域のコミュニケーションの場)の提供」などから引っ張ったのだが、解答の優先度は著しく低いと思う。
③の段階について
「人口の停滞」は良いと思う。
ここでの解答は「社会貢献」そのものよりも、やはり「新市場開拓」もしくは「多角化」という表現が適当だと思う。
これについては、白書の「社会貢献型企業」に完全に引っ張られてしまった。

60字という字数制限のある中ですべてを盛り込もうとした結果、逆に焦点がぼけてしまいました。
こういうつかみどころのない設問に対しては、「冒険せず素直に行く」ことを心がけなければならないとつくづく感じました。
冒頭に書いた「作戦」を早くも忘れてしまい、試験独特の焦りを今更ながら感じています。



次回に続く。

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